*6: アプレピタントCP内服不可の場合のオプション、プロイメンド点滴静注150mgはアプレピタントCP3日間内服と同等です。 ..


本CQ に対する文献検索の結果,PubMed 84 編,Cochrane 28 編,医中誌30 編が抽出され,これにハンドサーチ11 編を加えた計153 編がスクリーニング対象となり,2 回のスクリーニングを経て抽出された21 編がシステマティックレビューの対象となった。本CQ では抽出された文献のうち,有効性と安全性についてはランダム化比較試験を中心に評価し,コストについてはコホート研究も評価した。その他の研究については予備資料とした。


プロイメンド投与時に、血管部位障害が多く発生することが報告されております ..

本ガイドラインにおいて中等度催吐性リスクに分類されている抗がん薬の中で,白金製剤であるカルボプラチンとオキサリプラチンは高度催吐性リスクに近い抗がん薬であるため,カルボプラチン,オキサリプラチン,それ以外の中等度催吐性リスク抗がん薬を対象として,5-HT3 受容体拮抗薬とデキサメタゾンの2 剤併用療法にNK1 受容体拮抗薬を上乗せする効果について,システマティックレビューで検証した。

コスト・資源についてエビデンスに基づく評価はできていないが,デキサメタゾンは安価であり,投与期間短縮により得られるコスト・資源の節減効果は大きくはないと考えられる。

化学放射線療法を受ける場合、嘔吐予防のために、「アロキシ+デキサメタゾン」に「プロイメンド」追加を選択すること.

嘔吐抑制の指標は「CR 割合」とし,ランダム化比較試験15 編をもとに評価した。発現時期については,全期間14 編,急性期15 編,遅発期15 編で評価した。研究間の結果には一貫性があると判断した。メタアナリシスではバイアスリスクと出版バイアスはなく,いずれの発現時期においても,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法は2 剤併用療法と比較して有意にCR 割合を改善した〔RD:全期間0.11(95%CI:0.08-0.15,p<0.00001),急性期0.03(95%CI:0.01-0.05,p=0.01),遅発期0.10(95%CI:0.08-0.13,p<0.00001)〕()。

嘔吐抑制については,遅発期のCR 割合を指標として評価した。2 編のランダム化比較試験の結果は差がないということで一致していたが,シスプラチンを含む治療レジメンのサブグループでは遅発期のCR 割合において1 日目投与群の3 日間投与群に対する非劣性が示されておらず,また対照群である3 日間投与はシスプラチンを含む治療レジメンに対する標準制吐療法の投与日数と異なるため,AC 療法以外の高度催吐性リスク抗がん薬についてはデキサメタゾンの投与期間短縮を推奨する根拠がない。

キイトルーダ/FP(プロイメンド)ペムブロリズマブ、フルオロウラシル、シスプラチン.

悪心抑制の指標は「遅発期のCC 割合」,「遅発期のTC 割合」とした。遅発期のCC 割合は,嘔吐抑制と同じ2 編のランダム化比較試験,をもとに評価した。メタアナリシスでは出版バイアスは認められず,両群間に有意差はなかった〔RD -0.03(95%CI:-0.13-0.06,p=0.53)〕()。なお,ランダム化第Ⅱ相比較試験では両群間に有意差はなかったが,ランダム化第Ⅲ相比較試験では全体,両サブグループ(AC 療法,シスプラチンを含む治療レジメン)ともに非劣性は示されず,両試験の患者数,患者背景,統計手法(優越性あるいは非劣性)の違いが影響していると考えられた。

一方,後者のランダム化比較試験のサブグループ解析では,シスプラチンを含む治療レジメンの遅発期のCR 割合において,1 日目投与群の3 日間投与群に対する非劣性は示されなかった。また,シスプラチンを含む治療レジメンに対する標準制吐療法のデキサメタゾン投与期間は4 日間であるが,本試験の対照群のデキサメタゾン投与期間は3 日間であったことに留意する必要がある。最終的に2 編のメタアナリシスの結果としては差はないが,AC 療法以外の高度催吐性リスク抗がん薬に対するデキサメタゾンの投与期間短縮を推奨する根拠はない。

プロイメンド点滴静注用 (ホスアプレピタントメグルミン) 小野 [処方薬] の ..

悪心抑制の指標は「CC 割合」と「TC 割合」とし,ランダム化比較試験7 編,,,,,,で評価した。各発現時期において,CC 割合については全期間4 編,急性期6 編,遅発期6 編,TC 割合については全期間3 編,急性期2 編,遅発期2 編をもとに評価した。研究間の結果には一貫性があると判断した。メタアナリシスではバイアスリスクと出版バイアスはなかった。CC 割合では,全期間および遅発期において3 剤併用療法は2 剤併用療法より有意にCC 割合を改善した〔RD:全期間0.11(95%CI:0.06-0.17,p<0.0001),遅発期0.08(95%CI:0.02-0.13,p=0.008)〕が,急性期においては有意差はなかった〔RD 0.02(95%CI:-0.01-0.05,p=0.25)〕()。TC 割合については,いずれの発現時期においても有意差はなかった〔RD:全期間0.06(95%CI:-0.03-0.16,p=0.19),急性期 -0.01(95%CI:-0.16-0.14,p=0.90),遅発期0.03(95%CI:-0.08-0.14,p=0.60)〕()。

嘔吐抑制の指標は「遅発期のCR 割合」とし,デキサメタゾンの1 日目投与と3 日間投与を比較したランダム化比較試験2 編,をもとに評価した。1 編は乳がんのAC 療法のみを対象とした単施設単盲検ランダム化第Ⅱ相比較試験,もう1 編は乳がんのAC 療法とシスプラチンを含むレジメンを対象とした多施設共同二重盲検ランダム化第Ⅲ相比較試験であった。両試験ともNK1 受容体拮抗薬および5-HT3 受容体拮抗薬としてパロノセトロンを使用していた。遅発期のCR 割合において,メタアナリシスで出版バイアスは認められず,両群間に有意差はなかった〔RD 0.0(95%CI:-0.11-0.12,p=0.95)〕()。


プロイメンド点滴静注用150mgは1時間以内に白濁した。ソル・

パロノセトロンの予防的制吐効果を検証したランダム化比較試験は多数あり,メタアナリシスも行われている。中等度催吐性リスク抗がん薬の悪心・嘔吐予防に関するメタアナリシスの結果,パロノセトロンの制吐効果は第1 世代5-HT3 受容体拮抗薬を上回っていた。また,高度催吐性リスク抗がん薬と比べて,中等度催吐性リスク抗がん薬に対するパロノセトロンの制吐効果は第1 世代よりも明らかに良好であった。このため,中等度催吐性リスク抗がん薬に対してデキサメタゾンに併用する5-HT3 受容体拮抗薬は,パロノセトロンを選択することが強く推奨される。

5HT3R拮抗剤 + デキサメタゾン + プロイメンド + 生食100mL

中等度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法の課題として,2~3 日目のデキサメタゾンを省略するステロイドスペアリングがあり,複数のランダム化第Ⅲ相比較試験が報告されている(→ 参照)。また近年,高度・中等度催吐性リスク抗がん薬による超遅発期(抗がん薬投与開始6 日目以降)の悪心・嘔吐抑制の必要性が注目されており,抗がん薬投与開始から1 週間程度の長い期間を想定した制吐療法の開発が求められている。近年では,高度催吐性リスク抗がん薬における遅発期の悪心・嘔吐に対して,より長い制吐効果を発揮する選択的NK1 受容体拮抗薬の治療成績が報告されており,中等度催吐性リスク抗がん薬においてもその検証が望まれる。

(プロイメンド) 添付文書改訂日 2021年8月 薬価収載日 ホスアプレピタント ..

また本邦では,オキサリプラチンを含む治療レジメンを投与する患者413 人に対して,5-HT3 受容体拮抗薬とデキサメタゾン併用下におけるNK1 受容体拮抗薬(アプレピタントまたはホスアプレピタント)の上乗せ効果を検証したランダム化第Ⅲ相比較試験(非盲検)が行われ,NK1 受容体拮抗薬使用群が対照群より全期間,特に遅発期の悪心・嘔吐を有意に抑制することが示された。海外では,中等度催吐性リスク抗がん薬(カルボプラチン53%,オキサリプラチン22%を含む964 人)に対して,5-HT3 受容体拮抗薬とデキサメタゾン併用下におけるホスアプレピタントの上乗せ効果を検証したランダム化第Ⅲ相比較試験が行われ,同様の結果が報告されている。一方,NK1 受容体拮抗薬の追加効果をみたオキサリプラチンに関するメタアナリシスでは否定的なものもある,。高用量カルボプラチン以外の中等度催吐性リスク抗がん薬に対するNK1 受容体拮抗薬の制吐効果に関するエビデンスは限られるため(→ 参照),ステートメントでは3 剤併用療法の対象をエビデンスのある「催吐性が高いカルボプラチン」と記載した。

これまで抗がん剤の悪心・嘔吐予防としては、同作用機序を有する注射剤のプロイメンド ..

一方,5-HT3 受容体拮抗薬としてパロノセトロンを使用した3 剤併用療法に対してオランザピンの上乗せ効果を検証したプラセボ対照ランダム化比較試験では,オランザピン群はプラセボ群より遅発期のCR 割合を有意に改善した。また,5-HT3 受容体拮抗薬の第1/第2 世代どちらも使用可能であったランダム化比較試験でも同様の結果であった。しかし,4 剤併用療法において,第1 世代と第2 世代の5-HT3 受容体拮抗薬の効果を比較した臨床試験は2023 年8 月時点で存在せず,第1 世代と第2世代の5-HT3 受容体拮抗薬の制吐効果の差は不明である。

プロイメンド点滴静注用150mg | くすりのしおり : 患者向け情報

ランダム化比較試験はなく,コホート研究1 編のみで評価した。費用対効果は3 剤併用のほうが優れる結果で,コストによる害は限定的と示唆されるが,エビデンスが乏しく,評価は困難であった。

プロイメンド点滴静注用150mg/ホスアプレピタントメグルミン注射用の効果効能・副作用・禁忌など、薬剤基本情報を掲載しています。

パロノセトロンの予防的制吐効果を検証したランダム化比較試験はこれまでに複数あり,メタアナリシスも行われている,。メタアナリシスでは,高度催吐性リスク抗がん薬における急性期および遅発期の制吐効果について,第1 世代5-HT3 受容体拮抗薬に対するパロノセトロンの優越性が示されているが,その差は必ずしも大きくはなく,併用する制吐薬によっても異なる。

下、プロイメンド)について、生後 6 カ月以上の乳幼児及び 12 歳未満の小児に対する適応追加に

5-HT3 受容体拮抗薬は,急性期悪心・嘔吐の予防において重要な制吐薬であり,第1 世代のグラニセトロン,オンダンセトロン,ラモセトロンなどのほか,半減期が長く,遅発期悪心・嘔吐に対して第1 世代より高い抑制効果を有する第2 世代のパロノセトロンがある。前版までは,対象となる抗がん薬の催吐性リスクや個々の患者のリスク因子に応じ,どちらの世代の5-HT3 受容体拮抗薬を選択すべきかについて議論が続いていた。

医療用医薬品 : プロイメンド (プロイメンド点滴静注用150mg)

全期間と遅発期において,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法は有意にCR 割合,CC 割合を改善した。ただし,TC 割合については,2 剤併用療法と3 剤併用療法で有意差はなく,悪心の完全制御には課題がある。急性期のCR 割合は有意差はあるものの効果量は小さく,CC 割合およびTC 割合に有意差はなかった。

*8: デキサメタゾンの血中濃度はイメンドCP併用時に相互作用で2倍に上昇するため ..

オランザピンの予防的制吐効果を検証したランダム化第Ⅲ相比較試験はこれまでに複数報告されている。シスプラチンとAC 療法を含む高度催吐性リスク抗がん薬に対して,パロノセトロンとデキサメタゾン併用下においてオランザピン10 mg はアプレピタントと同等な制吐効果であることを示した試験,アプレピタントまたはホスアプレピタント,パロノセトロン,デキサメタゾンにオランザピン10 mg を併用する有用性を示した試験,シスプラチンを含む治療レジメンに対して,アプレピタント,パロノセトロン,デキサメタゾンにオランザピン5 mgを併用する有用性を示した試験がある。

* デキサメタゾンは1日目にはがん化学療法開始30分前に投与し、2~4日目は朝に投与すること

高度催吐性リスク抗がん薬に対しては,5-HT3 受容体拮抗薬,NK1 受容体拮抗薬,デキサメタゾンの3 剤併用療法が推奨されてきた。一方で,制吐効果を有する多元受容体標的化抗精神病薬(MARTA:multi-acting receptor targeted antipsychotics)であるオランザピンの,抗がん薬による悪心・嘔吐に対する有用性が国内外で検証され,前版一部改訂版(ver. 2.2)において,高度催吐性リスク抗がん薬に対する制吐療法としてオランザピンの使用が追記された。また,NCCN ガイドライン2017,ASCO ガイドライン2017 では,高度催吐性リスク抗がん薬に対して,5-HT3 受容体拮抗薬,NK1 受容体拮抗薬,デキサメタゾンに加え,オランザピンを併用する4 剤併用療法が標準制吐療法として記載された(→ 参照)。

プロイメンド®点滴静注用150mg(一般名:ホスアプレピタントメグルミン ..

中等度催吐性リスク抗がん薬に対する予防的制吐療法は,5-HT3 受容体拮抗薬,デキサメタゾンの2 剤併用療法である。一方,中等度催吐性リスク抗がん薬のうち,カルボプラチン(AUC≧4)を含む治療レジメンにおいては,NK1 受容体拮抗薬の追加投与が有意に制吐効果を高めることが複数のランダム化比較試験やシステマティックレビュー・メタアナリシスで示されており,NK1 受容体拮抗薬を含む3 剤併用療法が標準制吐療法である(→, 参照)。AUC<4 のカルボプラチンやカルボプラチン以外の中等度催吐性リスク抗がん薬に対するNK1 受容体拮抗薬の追加投与の有用性は確立していないため,抗がん薬の種類,多剤併用療法における抗がん薬の組み合わせ,患者背景や症状によってNK1 受容体拮抗薬追加の適否を検討する。