そしてリベルサスは、注射から内服にかわることで、さらに使いやすくなりました。
ただこの薬を勧められる方は、他のお薬も既に使用されている方が多いと思います。他の薬と併用している場合には低血糖が出現するリスクが高まります。特に、インスリン・SU薬を服用している方は(この薬を追加する場合)予めインスリンの単位数やSU薬の量を減量することをお勧めしています(主治医先生にしっかり聞いておきましょう)。
痛みもなく、比較的安価で気軽に利用できる画期的なダイエット薬として、
同じ薬剤(一般名:セマグルチド)でも経口薬、注射があります。経口薬のセマグルチドは「リベルサス」(商品名)です。注射薬のセマグルチドには、オゼンピック、ウゴービがあります。オゼンピックとウゴービの大きな違いは適応疾患と最大投与量です。オゼンピックは2型糖尿病、ウゴービは肥満症(※)が適応疾患です。また最大投与量は、オゼンピックは1.0mg、ウゴービは2.4mgです。
ウゴービは2024年2月22日に満を持して国内発売されましたが、その処方条件は厳しく、処方可能な医療機関は教育研修病院(多数の専門医師が在籍する地域の大きな総合病院)に限られ、一般的なクリニックや診療所では処方出来ない見込みです。
注射製剤のみでしたが、この度、経口タイプの薬剤が発売されました。
どちらの試験でも経口薬のリベルサスの方が注射薬であるビクトーザやトルリシティよりも高い体重減少効果が得られていました。
リベルサスは、湿気や光にとても弱い薬です。そのため、あらかじめシートから取り出していたり、ピルケースに移していたりすると薬の効果が弱くなる可能性があります。
・比較的起きやすい副作用として胸やけ、悪心(気持ち悪さ)が挙げられます。
リベルサスの服用を開始する前、または服用中に上記の薬を使用する場合には、医師との相談が必要です。
特に「インスリン製剤」と「スルホニルウレア剤」については、併用により低血糖のリスクが増加するおそれがあるのでご注意ください。
GLP-1受容体作動薬は血糖値が上昇した時に効果を発揮するため、通常時に血糖値を下げすぎるなど副作用は起こりにくい性質のお薬です。
しかし服用当初は吐き気等の副作用が発生することがあります。身体が慣れてくるに連れてそれらの症状は落ち着いてくることがほとんどです。
リベルサスの効果を実感する目安は、服用をはじめてから2~3か月です。
リベルサスを服用するにあたって、一部の薬との併用には注意が必要です。
飲み合わせが悪いことで血糖降下作用が増強させてしまったり、その他の治療に影響が生じる可能性があります。
リベルサスを単独で使用する場合には低血糖のリスクは比較的低い薬と言われています。
リベルサス(一般名:セマグルチド)の適応としては、以下が認められています。
低血糖症状はウゴービの血糖値低下作用により生じうる副作用です。
(冷汗・動悸・ふるえ・頭痛・めまい・倦怠感など)
急激な腹痛が生じた場合には、急性膵炎や胆嚢炎・胆管炎の可能性があります。急性膵炎の場合は背部痛が出現することがあります。黄疸は主に肝機能障害を背景に肌や眼球が黄色くなる状態です。このような症状が出現した際には、薬剤の使用を中止し医療機関に相談することが必要です。
・リベルサスと同成分のオゼンピック皮下注は既に発売されている。
また、リベルサスを飲んだ後30分後に食事をするよりも、60分後に食事をした方が、治療効果が高まると報告されています。
リベルサスを服用すると、以下のような副作用が起こる可能性があります。
リベルサスの有効成分を最大限吸収するには、30分間は飲食を控えてください。ここで重要なことは、水・食事だけでなく、サプリメントや他の薬を飲むのも控えた方がよいということです。
リベルサスの臨床試験はPIONEER1~12まで壮大な試験を行っています。
糖尿病の注射剤には、インスリン製剤とGLP-1受容体作動薬、そしてGIP/GLP-1受容体作動薬の3つのカテゴリが存在します。これらの薬剤は、糖尿病の内服薬のみでは良好な血糖コントロールが困難な場合に使用されることが一般的です。
リベルサスによる体重減少作用には以下の機序があると考えられています。
日本人のデータとしてはPIONEER 9(2)(経口薬1剤もしくは食事療法で治療中の2型糖尿病患者さんを対象とした、リベルサス3mg, 7mg, 14mgとビクトーザ0.9㎎ の比較試験)とPIONEER 10(3)(経口薬1剤もしくは食事療法で治療中の2型糖尿病患者さんを対象とした、リベルサス 3mg, 7mg, 14mg とトルリシティ 0.75㎎/週の比較試験)があります。
その場合は、リベルサスを飲むのをやめ、速やかに医師の診察を受けてください。
③「ご相談内容」に薬が決まっている方は「オゼンピック」「リベルサス」「ビクトーザ」などを、医師と薬剤について相談した方は「メディカルダイエット」などとご記載ください。
リベルサスを使用している患者さんのデータの一部をご紹介します。
ウゴービの最大投与期間は68週までと決められております。それ以前の段階で肥満症に伴う健康障害の改善が得られれば早期終了も可能と思われます。
リベルサス(GLP-1受容体作動薬)について、詳しくはこちらを参照ください。
これをもとに劇的な体重減少効果を強調している意見も見かけますが、これは主に海外のデータでBMI31-33程度というかなりの肥満者を対象にしており、そのまま日本人に当てはめるのは難しいかもれません。
ここからは、リベルサスでのダイエットが適しているのはどんな人か解説します。
GLP-1受容体作動薬は胃腸障害の割合が比較的多い薬剤です。注射薬のセマグルチド(オゼンピック)でも大きな懸念事項でしたが、経口薬のリベルサスでも当然のこの副作用が比較的多く出現します。
ここでは、リベルサスでのダイエットの行い方の3つのポイントをご紹介します。
リベルサスの処方にあたっては、健康状態や病気の既往歴、また治療目的によっても服用できるかが変わることがあります。
診察時にこれらの内容は詳しく確認されますが、不安や疑問があれば医師に積極的に相談するようにしてください。
リベルサスの正しい飲み方には、以下の5つのポイントがあります。
さらにGLP-1ダイエットとしてリベルサスを用いる場合、未成年者やBMI18.5未満の低体重(やせ)に当てはまる場合は服用ができません。
また、他のGLP-1受容体作動薬(注射薬)との併用も不可です。
ウゴービの価格(公定薬価)は、薬の量によって5段階に設定されています。
SMBG(血糖自己測定)を行っている方はこの薬が追加になった後は細めに血糖測定をしてみましょう!
リベルサスのシートは、ミシン目以外で切らないようにしてください。
:セイブル(ミグリトール)、ベイスン(ボグリボース)、グルコバイ(アカルボース)
これらの薬剤は、糖質の分解を阻害して腸からのブドウ糖の吸収をゆっくりにすることで、食後の血糖上昇を抑える作用があります。このタイプの薬剤は3種類存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。
ベイスンとグルコバイには糖尿病発症予防効果があり、ベイスンは耐糖能異常(いわゆる糖尿病予備軍)の方に使用できます。副作用については、セイブルとベイスンでは下痢や軟便が多くみられ、グルコバイでは便秘が多いという特徴があります。
また、当クリニック院長が所属していた日本医科大学では、この3種類の効果を比較する研究がされ、このうちセイブルにのみ体重減少の効果が報告されました。(
薬価収載時(2020年11月18日)の薬価(5)は以下の通りです。
フォシーガは高SGLT選択性に該当しますので、副作用の心配も少なく使いやすいお薬です。
フォシーガに関する多くの研究がなされており、医学的根拠が多数あるところも安心してお使いいただけるポイントになっています。 米食品医薬品局(FDA)が2020年5月5日にフォシーガについて「成人の左室駆出力が低下した心不全に対する、心血管死亡または心不全入院の予防」という適応を追加すると発表しており、ダイエットのみにとどまらず、心血管疾患予防や腎保護など健康維持にも一役買ってくれるお薬です。
これらは、リベルサスもしくはマンジャロに併用した場合の価格です。
リベルサスの臨床試験結果によると、水を飲む量が多すぎると有効成分の吸収効率が悪くなることが報告されています。また、水の量は120ml以下であれば、50mlでも120mlでも有効成分の吸収効率に差はありませんでした。
ノボ ノルディスク 初の経口GLP-1受容体作動薬リベルサスを発売
あくまでリベルサスは糖尿病に対して承認を得た薬剤であるため、糖尿病がない方に使用するのは危険?という考えがあります。もちろん医薬品ですので作用・副作用があるので乱用や不適切な使用いけません。しかしGLP-1アナログは海外では肥満症の適応が通っている薬剤で、体重減少作用も立証されています。糖尿病の治療(血糖を下げる効果)だけでなく、腎保護や心血管リスクを減らす効果も立証され幅広く使われ始めています。繰り返しにはなりますが、作用機序からも健康な成人に対しても比較的安全に使用できる薬剤と考えています。嬉しいニュースをお伝えします。「ウゴービ皮下注」です。残念ながら2023年4月現在は、いつから流通するのかなどは不明ですが、近い将来肥満症の有力な治療薬として君臨することでしょう。