CiRA、新型コロナワクチンのブースター接種が高齢者の免疫応答に与える影響を解明 · 6
病原体(細菌やウイルス)が体内に入っただけでは感染は成立しないことを知っていますか?感染症とは「病原体が体内に侵入し、引き起こされる病気」ですが、身体に病原体が入ってきたら必ず感染が起こるわけではありません。喉にインフルエンザウイルスが入って来たとしてもインフルエンザの症状を示さない人もいますし、結核菌が入ってきてもすべての人が結核に罹患するわけではありません。感染症の病原体は蔓延しているのに感染症を発症しない人は大勢います。何故なのでしょうか?
ここでまず、感染症と生体防御システムについて簡単に説明しましょう。
人の身体には簡単には感染症を起こさせないように、自然免疫(非特異的免疫応答)と獲得免疫(特異的免疫応答)という2つの防御システムが備わっており、体内に侵入した病原体が組織に定着し炎症を起こさせないように、身体の中を24時間パトロールしています。
感染に対する防御の第一段階は、自然免疫(非特異的免疫応答)が担当します。体内に病原体が侵入すると、すぐに異物として認識して排除にかかります。まず組織の血流を増加させ、兵隊の役割を担う白血球(好中球)やマクロファージなどの貪食細胞を炎症が起きている前線に大量に送り込みます。殺菌のためライソゾーム酵素や活性酸素などを用いて微生物を分解し、ナチュラルキラー(NK)細胞が感染した細胞を見つけ出して抑え込み、ファーストアタックの役割を果たします。
もしこれで防御できない場合は、続く第2段階の獲得免疫(特異的免疫応答)の出番です。こちらは、過去に体内に侵入した記録を持つ病原体を認識して、同じ病原体が侵入してきた時にブロックするという仕組みです。この免疫の記憶を担うのが「抗体」で免疫グロブリンという物質です。この抗体は攻撃にかかわる白血球を引き寄せ、さらに微生物を貪食するマクロファージやキラーT細胞が補体系を活性化し病原体を絶滅させるのです。
しかし、「抗体」は作られるまでに時間がかかり、感染症の勢いが強ければその間に発症してしまいます。従って免疫機能が低下している場合や、侵入してきた病原体の量が多い場合には対処し切れずに、感染が成立してしまうのです。
そこで、手っ取り早く体内に抗体を作る方法がワクチン接種です。ワクチンは感染を起こす前にウイルスへの抗体を作ることで感染を起こしにくくします。新型コロナウイルスに対してもワクチン接種が有効です。今後もワクチン接種は計画的に実施するようにしましょう。
したがって、安全な市販薬メラトニンを使用することにより、コロナウイルス ..
2020年はまさに新型コロナウイルスに世界中が翻弄された1年でした。世界を恐怖と混乱の渦に陥れたこのパンデミックは昨年12月中国から始まりました。リオルダンクリニックでの研修を終え、帰国の準備をしていた2月初旬にはウィチタ中のスーパーやドラックストアからマスクがすっかり消えていましたが(アメリカ在住の中国人が本土に送っていたそうです)、その頃はまだ空港でもマスクをしていたのはほぼアジア系で、白人やアフリカ系アメリカ人でマスクをしている人はほとんど見かけませんでした。日本では、クイーンエリザベス号がニュースになり始めていた頃です。
睡眠薬の上手な飲み方使い方を紹介します。今飲んでいる睡眠薬の副作用についてご存知でしょうか。二三の薬を除いほとんどの薬が,常習性,依存性,習慣性があります。いい処方の仕方として,自分で睡眠薬を服用しない日を作らせます。例えば,高血圧の薬を毎日服用している場合、高血圧の薬を28日分処方する場合、睡眠薬は1週間に1回は飲まないよう自分で作ってもらうことにして24日分処方します。そうすると患者さんは,自分で飲まない日を設定することになります。これで依存性が出来ないとはいいきれませんが。さて、最近新しいグループの睡眠薬が出てきました。2種類あります。今までの睡眠薬は、どちらかというと、無理矢理寝てもらっているというか、健忘症、運動失調など副作用には目をつぶって処方されてきました。夜中にトイレに起きてもふらふらしていて記憶がないとか、転倒して骨折を起こしてしまう様な薬が多かったようです。認知症のリスクなどにもなり高齢者に睡眠薬を出すのには非常に慎重になります。この新しい薬は習慣性、依存性は出てこないとされています。
理想的な睡眠薬ってどんなものでしょうか。飲んだら、すぐにコテンと寝てしまう薬。?ぐっすり朝まで寝られる薬。?火事になっても気が付かないくらい寝ていられる薬?夜中にトイレに起きないような薬?起床時にもういっぱい寝た。朝からバリバリ動きたくなると思うような薬?個人個人によって自分の求める睡眠が違ってくるかもしれません。しかし、火事が起きても起きられないくらい効いてしまう薬は危ないですよね。
このたび出てきた薬は、どんな薬でしょう。睡眠のリズムは脳の中心にある松果体から出てくるメラトニンというホルモンが司っています。そのメラトニンと同様の働きをする薬が開発されました。体内時計の正常化を期待出来る薬です。乱れてきた睡眠、覚醒のリズムを取り戻す薬です。
もう一つの薬は、オレキシン受容体拮抗薬と呼ばれるものです。オレキシンは覚醒と非常に関係が深く、覚醒している間はオレキシンが放出され続けています。オレキシンがないと、ナルコレプシー(今ちょっと前まで起きていたのに急に寝てしまう。)のようになります。オレキシンの受容体拮抗薬は、オレキシンの効きを弱くして睡眠を促すとされます。良質の睡眠が期待出来ます。ロゼレムなどと併用することも推奨されるかもしれません。まだ新しい薬なので、これからだんだん効果がはっきりしてくるでしょう。
「Business Journal」医療記事の取材・監修を受けました。Vol.9
これらにより、ビタミンDは一般的に新型コロナウイルスの死亡の原因となるサイトカインストームとそれに続くARDSを予防することができる可能性があります。
こうした太陽の光に含まれるバイオレットライトは、ガラスで遮られてしまいます。家の中にいる生活習慣が続いた人は、対策が必要です。
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新型コロナウイルス感染症が当初予想もしなかったくらいに世界中に感染が広がり、中国ばかりでなく、その上をヨーロッパ諸国、アメリカ合衆国などが、感染者数、志望者数の勢いが止まりません。日本も5月6日までの緊急事態宣言を延長し、5月31日までとしています。しかし、その基準があいまいで、やや、感染者数が緩やかに下降してきている。地方では感染者数が発生していない地域がある、実行再生算数が1.0を割ってきている。など、述べておりますが、ゴールデンウイークの外出はもともと企業や学校が休みなので、感染の広がり方はストップがかかっている状態での感染者数(PCR法陽性者)でした。連休が終わり、企業も仕事を再開するところ、地方では学校の再開も始まります。
ミトコンドリアとは、人間の37兆個全ての細胞がもつエネルギー産生小器官です。このミトコンドリアが機能不全に陥ると、エネルギー産生が滞り体の元気は失われます。よって疲労回復にはミトコンドリア機能の回復が必須条件となります。
また、ワクチン接種において、ワクチンに使用されているmRNAを輸送する脂質ナノ粒子、PEGや、生成されるスパイク蛋白によりミトコンドリア機能不全になるリスクが「コロナワクチンの解毒法 2021年 コスモ21」などにより警告されています。よって、ワクチン後遺症の問題に対してもミトコンドリア機能の回復は非常に重要となっています。
メラトニンの睡眠以外の効果、コロナ対策に有効?」 メラトニンは、私たちを眠りに誘う働きがあることはよく知られています。
オメガ3系の摂取量や血中濃度の高さが、新型コロナの発症リスク低下や重症度低下と関係しているかは不明です。
しかし16歳から90歳までの英国在住者37万2,720人を調査し、オメガ3系サプリメント(用量は報告されていない)を週3回以上、少なくとも3か月間摂取したと自己申告した人について潜在変数を調整したところ、新型コロナ感染リスクが12%低かったことが報告されています。米国内の4万5,757人と、スウェーデンの2万7,373人についても、同様の結果が得られました。
これらの知見、および潜在的な抗炎症作用や免疫賦活作用から、オメガ3脂肪酸が新型コロナ患者に有益であると考える研究者もいます。これまでに赤血球中のEPA+DHA濃度と新型コロナ死亡リスクの関連性を調べる試験や、新型コロナ重症患者にEPA400mgとDHA200mgを含む1,000mgのオメガ3系サプリメントを14日間摂取させる試験などが行われています。
他にも、オメガ3系サプリメントが新型コロナのリスク低減や炎症レベル低下に役立つかどうか調べた臨床試験があります。たとえばヨルダンの健康な30~66歳の成人約100人に対して行なわれた試験では、300mgのオメガ3脂肪酸を含む野生の鮭や魚油を2か月間にわたり毎日摂取した場合、サイトカインストームに関与するインターロイキン-1βやインターロイキン-6、および腫瘍壊死因子に影響を与えるかどうかを調べています。
さらにノルウェーでは18歳から75歳までの健康な成人約8万人を対象に、オメガ3系(主にEPAとDHA)を合計1,200mg摂取できるタラ肝油サプリメントを6か月摂取することで、新型コロナ発症リスクが減少するか、重症度が軽減されるかどうかを検証しています。
その他~クエン酸
・疲労回復効果:ミトコンドリアのクエン酸回路を促進させることによりエネルギーを生み出し、疲れやすい体を活性化させます。また疲労原因の乳酸を減少させることで疲労回復を促進します。
・胃消化能力改善:食欲増進効果、酸味により唾液腺や胃酸を刺激して唾液や胃液分泌促進効果があります。また飲食物の殺菌効果も持ちます。
・代謝促進効果:エネルギー代謝を促進する効果があり、脂肪燃焼をサポートします。
・抗酸化作用:体内の活性酸素を抑制し、細胞をダメージから守ります(抗酸化作用)。
・酸性体質改善効果:クエン酸そのものは酸性ですが、十二指腸に入ると膵臓から出るアルカリ性の重曹と化学反応を起こし、クエン酸ソーダとなってアルカリになることで体内のバランスを整え、酸性体質改善に効果を表します。
・ストレス緩和効果:抗ストレスホルモンを放出する副腎の機能を改善させ、ストレス緩和効果を発揮します。
・免疫改善効果:クエン酸には、免疫力を安定させる効果があります。
特に、メラトニンをつくる、たんぱく質を積極的に 取るようにしましょう。 ..
慶応大学名誉教授の坪田一男先生によると、その体内メカニズムはこうです。太陽の光に含まれるバイオレットライトは、網膜のOPN(オプシン)5という光受容体を活性化させます。OPN5は脳波を含めた脳機能に影響し、うつや神経系の治療に有効な可能性があるということです。さらに、網膜にあるOPN4は、昼に太陽の光を浴びると、太陽のブルーライトにより活性化されてメラトニンの分泌を促し、概日リズムを整え、夜の睡眠を促してくれるということです。
愛媛県松山市の婦人科|松岡婦人科クリニック | クリニックブログ
とは感染に起因する全身症状を伴った症候です。
敗血症は感染に起因するものですが,防御システムの過剰反応による生体内ネットワークの破綻が主体 であり、いわゆると呼ばれる著しい炎症性メディエータ産生や炎症細胞活性化などによる多臓器障害や循環動態の破綻が起こります。
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コロナウイルスにより日本を含め世界が震撼している中で1人の医師として想うことを独り言のように書かせて頂きます。様々なご批判があることを承知で書かせて頂きますのでご容赦ください。
新型コロナウイルス感染症は未だ不明なことが多く、感染経路は?どのような方が重症化するのか?BCG接種が効果を持つのか?ACEIは影響するのか?アビガンは効くのか?いつ収束できるか?など様々な疑問が目まぐるしく世界を駆け巡っています。
感染症予防の鉄則は接触しないことなので、世界各地で隔離が進んでいます。日本、とりわけ今はいつ首都封鎖をするのか?いつ封鎖になってしまうのか?と心配している人も多いのではないでしょうか?
そのような中で1人の開業医として、日々来院される患者さんにお伝えしている個人的な意見を書かせて頂きます。
今回のウイルス感染症は新型と言われるように人類が初めて経験する感染症であるため、どのようにしたら良いのか、という答えは誰にもありません。そのような時に大切なことは何か?
1.睡眠をしっかり取る
2.旬の野菜、果物、魚などしっかり摂る
3.適度な運動をする
この3つは健康な身体作りをする上で欠かせない条件です。でも意外とおざなりになってしまうことも多いのではないでしょうか?どれが欠けても健康を維持出来ません。毎回の外来で伝えているので目の前の患者さんには伝わっていると思っていますが、自分の目の前にいない人にも伝えたいことなのです。
日を跨ぐ前に寝る、しっかり寝ることによるメラトニンを介したリンパ球刺激による免疫力の増強は明らかなことですし、旬な食材はミネラル、ビタミンに満ち溢れているため免疫力向上に繋がります。それだけでなく栄養価の高い食材を頂くという感謝の気持ちが人を幸せにします。
適度な運動は血の巡りを改善し、傷ついた部位の修復を早めることにより免疫力が増強されます。
この時の適度な、というのは当然一人一人の運動習慣により強度は異なってきます。先日ジムでトレーニングしている時に横で話す2人の男性の会話がとても興味深かったのでご紹介します。
“運動は免疫を上げるから運動はしたほうがいいに決まってますよね?!僕なんかもう4.5年インフルエンザにかかってないし”
“私は運動って免疫力を下げるって聞いたんですけど、どうなんですかね?”
この両者のどちらも間違ってないのだと思いながら聞いていました。本来は運動は血流改善だけでなく様々なホルモンを介した刺激により免疫力が上がることが分かっていますが、やり過ぎれば疲労が蓄積し逆に免疫力が低下するのです。なので、運動はその方の習慣により、強度を調節しなければいけないのです。
私自身がいつも大切にしているこの睡眠、食、運動だけでなく、今の日本の現状でどうしても伝えたいことがあります。
それは、気持ちの良い生活が出来ているか?ということです。誰もが咳をしたら振り返って怪訝な顔をする、車両を変えるなど、ピリピリし過ぎた雰囲気が蔓延しています。もちろん咳エチケットは大切です。マスクをする、マスクが無ければ腕を使って抑えるなど当たり前にやらなければいけません。それはみんなが当たり前にやっていれば、もっと大らかな気持ちになったほうが良いと思うのです。
感染しちゃうんじゃないか?大丈夫か?などいつも緊張していたら、免疫は落ちると確信しています。
例えば緊張してよく喉がカラカラになることって経験されていると思いますが、いきなり脱水になってカラカラになっている訳はないわけで、緊張することにより血管が収縮し、鼻や喉の粘膜を潤す粘液の分泌が落ちてカラカラになるのですよね。私の持論として神経質で感染を恐れている人ほど感染しやすいと思っています。もっとおおらかにリラックスして気持ちの良くなる音楽を聴いたり、好きな人と出かけたり、マッサージを受けたり、美味しいものを頂いて有難いなあと感謝する気持ちを持つことの方がずーーーっと大事だと思うのです。それこそが最強の免疫力向上に繋がるのだと。
人生にもしかすると二度と経験しない貴重な経験をしているのだとも思います。経済が発展し文明の進化の速度が早まるのみの社会で、これほどまでに立ち止まらされて、生きる意味、大切なことをゆっくり考える時間を持てるのでしょうか?
お亡くなりになられた方も多くいる中で不謹慎な言葉であることは重々知りながら、これほど貴重な経験は無いのだと感謝さえしなければいけないのかもしれません。
それぞれが健康な身体を追い求め、免疫力を向上させ、ワクチンが出来上がる前にそれぞれがウイルスに対する抗体を身につけたら感染拡大は防げるのです。
人事を尽くして天命を待つ、という心の持ち様を私は大切にしたい。
多くの人のお陰で生活できているという感謝の気持ちを持って生きることが出来たらより幸せになり、お互いに優しくなれる世界になると信じて。。。
夜間にメラトニンが十分に出されるようにするとよい睡眠が得られます。ブルー ..
【要旨の抜粋】
敗血症は、重病患者の死亡の主な原因であり、感染に対する宿主の反応の結果として発症する。
敗血症の分子機構に関する現在の仮説の1つは、ミトコンドリア一酸化窒素合成酵素(mtNOS)による一酸化窒素(NO)の生成の増加が、過剰なペルオキシ亜硝酸(ONOO-)の生成とタンパク質のニトロ化を引き起こし、ミトコンドリアの機能を損なうことである。
メラトニンは、動物と人間の両方の研究において、重度の敗血症/ショックの症状に対する保護効果を十分に実証しており、重度に敗血症ショックにおける生存率を大幅に向上する。
メラトニンの投与は、mtNOS誘導と呼吸鎖不全を阻止し、細胞およびミトコンドリアの酸化還元状態を正常に回復し、炎症性サイトカインの産生を減少させる。
メラトニンは明らかに実験的敗血症における多臓器不全、循環不全、ミトコンドリア損傷を防ぎ、ヒト新生児における脂質過酸化、炎症の指標および死亡率を低下させる。
メラトニンのこれらの効果と毒性の実質的欠如を考慮すると、ミトコンドリアの生体エネルギーを保護するため、ならびに炎症反応および酸化的損傷を抑制するためのメラトニンの使用(標準治療と併用して)は、敗血症の新生児および成人の両方における治療選択肢として真剣に考慮されるべきである。
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一般的にタバコ煙成分は新型コロナウイルス感染症の病態悪化を促進すると考えられますが、ウイルス受容体の構成蛋白質の一つACE2発現量にどのような影響を及ぼすか不明でした。そこで最初に、タバコ煙成分をヒト細胞に処理して、ACE2遺伝子発現量の変化を観察しました。その結果、驚いたことにタバコ煙成分はその濃度依存的にACE2発現を抑制することが明らかとなりました。次に、細胞の中でどのようなことが起こっているのか明らかにするために、次世代シーケンサーを用いたRNA-seq(※6)という方法で網羅的に遺伝子発現量の変化を観察したところ、タバコ煙成分は芳香族炭化水素受容体の活性化を通じてACE2発現を抑制している可能性が示唆されました。芳香族炭化水素受容体を様々な方法で活性化させたり抑制したりする実験により、芳香族炭化水素受容体の活性化を通じてACE2発現量が抑制されることを確かめました。さらに、芳香族炭化水素受容体を活性化する化合物の中で、食物などに含まれるトリプトファンの代謝物や既に薬として使用されている胃潰瘍治療薬であるプロトンポンプ阻害薬により、ACE2発現量が一過性に抑制されることを明らかにしました。そして、これらの化合物を用いて、新型コロナウイルスが細胞に感染する(細胞に侵入する)量が抑制できることをVERO細胞(※7)を用いた細胞感染モデルで証明しました。
今回の研究では、食物(サプリメントなど)などに含まれている成分(トリプトファン代謝物)や長らくヒト臨床に用いられていて安全性が確認されている胃潰瘍治療薬などが応用できる可能性を示すことできました。また、ウイルスそのものではなく細胞側に存在するウイルス受容体を標的とすることから、現在問題となっているウイルス変異に依存しない(影響を受けにくい)点など、臨床応用に向けた優位性も考えられます。一方、抗ウイルス薬ではないため、感染量を減じることができても、感染してしまったウイルスの増幅を阻害することはできない点など問題点も考えられます。それらを踏まえて、より効果的な類似化合物の探索や抗ウイルス薬との併用療法を検討することが重要と考えられます。新しい治療・予防法のオプション開発への展開が期待されます。
新型コロナウイルス(COVID-19)と新型コロナワクチンについて(患者様向け情報)
Sタンパク質(スパイクタンパク質)とは、コロナウイルスのトゲトゲの部分を指し、主にワクチンによる抗体産生の標的としている構造のことです。ワクチン接種後の抗体検査ではこのSタンパク質に対するIgG抗体が上昇します(陽性となります)。
午前中に歩いて日光を浴びることは夜間睡眠ホルモンである「メラトニン」の分泌を促し不眠も改善されます。 ..
一方で、それらが効果を充分に発揮するには、前提となる“こころのコンディションづくり”が不可欠です。コロナ前には当たり前だったけれど、非常事態ではつい忘れがちな“こころにやさしい日常生活の過ごし方”が、先日国際医学会によって共同で世界に向けて提言され、日本語版も日本うつ病学会によって発表されています。
良質な睡眠をとるためにやるべきこと眠くなるよホルモンの「メラトニン」を意識しよう ..
経営者はおおむね早寝早起きです。若い人の間でも「朝活」が流行っています。しかし、ここで注意したいのは、極度の早起きもまた、健康長寿につながらないということです。たとえば、「自分は本質的に睡眠時間が短くても大丈夫なので、11時に寝て、朝4時に起きます」という人がいます。11時に寝れば、メラトニンや成長ホルモンもきちんと分泌されます。レム睡眠とレム睡眠のサイクルは90分なので、3サイクルのノンレム睡眠をとったことになるので「ちゃんと眠れた」という感覚になるのでしょう。しかし、ホルモンを作るだけでは意味がありません。フリーラジカルでできた傷を修復し、肌の弾力を取り戻す、免疫を強化したといった「役割」を果たしてこそ睡眠の存在価値があります。メラトニンや成長ホルモンをせっせと作っても、血液によって全身に運搬され、臓器などの「現場」に届いて使われなければ、無駄になってしまいます。短時間睡眠で起きてしまうのは、「上司の指示はでたものの、時間切れで、仕事は途中で打ち切り」のようなものです。仕事が完結しないことになってしまいます。睡眠中に働くのは、メラトニンや成長ホルモンだけではありません。さまざまなホルモンがさまざまな役割を果たしています。たとえば、深夜から朝にかけて分泌されるコルチゾールというホルモンは、脂肪や糖分を分解して睡眠中のエネルギーに変えられます。本来、コルチゾールが使われるべき時間に起きてしまうと、脂肪や糖分はそのまま蓄えられ、太りやすくなります。理想の睡眠時間の目安は7時間と言われています。「睡眠は短すぎても健康に悪い」という論文もあります。まずはアメリカのデータです。110万人を対象に睡眠と寿命の研究が行われました。死亡率率が低く、長命であったのは睡眠時間が7時間の人たちでした。睡眠時間が3時間30分から4時間30分くらいとあまり眠らない人たち、8時間30分以上と長く眠る人たちは、7時間睡眠の人たちよりも15%以上も死亡率が高いことがわかりました。もう一つは、7万人以上の女性を対象にした研究です。ハーバード大学関連病院のデータです。「心臓病発作の統計」。心臓病発症率が最も低いのは7~8時間睡眠の女性でした。6時間以下とあまり眠る時間が憂くない人たちは30%、9時間以上と長く眠る人たちは37%、7時間睡眠の人たちより心臓病発症率が高いとわかったのです。どうやら、7時間睡眠が良さそうですね。