. 1~3ヶ月になります。肝斑・扁平母斑はこれよりも長くなります。


トレチノインを使用しながら紫外線を浴びるとシミが濃くなる可能性があります。
日中の外出の際には、季節を問わず、短時間でも必ず日焼け止め(SPF20以上)を使用するとともに、日傘や帽子などで紫外線対策をしてください。


トレチノインやハイドロキノンは、シミの治療薬として代表的な外用薬です。

. 丸くて平らなシミ(老人性色素斑)、ソバカス(雀卵斑)、両頬のべたっとしたシミ(肝斑)、ケガやヤケドの後の炎症後色素沈着、生まれた時からある平らなシミ(扁平母斑)が治療の対象になります。裏技的なものとして、乳首・乳輪の色を薄くすることが出来ます。また、ニキビに対して使用しても効果的です。
太田母斑、遅発性両側性太田母斑、異所性蒙古斑などは、Qスイッチアレキサンドライトレーザーで治療いたします。

トレチノインは、肌のターンオーバーを促進して正常化することで、くすみ・しみ・ニキビに対して効果を発揮するお薬です。また、真皮の線維芽細胞に働きかけて徐々にコラーゲン合成を促し、肌のハリ・小じわ・毛穴に対しても効果があります。このように、肝斑だけでなく皮膚の若返り・再生を促すことのできるお薬です。肝斑では、シミの原因メラニンを排出させることができ、また肌環境を整えることで効果を発揮します。更に美白薬のハイドロキノンと併用することにより、相乗効果でより効果を実感しやすくなります。

肝斑(くすみ)だけでなく、シミ、毛穴、アンチエイジングにも効果があります。

肌の生まれ変わりを早める「トレチノイン」と、メラニン生成を抑制する「ハイドロキノン」という2種類の塗り薬を混ぜて、ご自宅で毎晩塗ることで肌を生まれ変わらせる治療を当院では行っています。まずは3ヶ月続けてみてください。年齢を重ねるとともに落ちていく肌の再生速度を早め、またシミの原因となるメラニンを減らすことで、肌状態を全体的にあげることが可能です。ハイドロキノンだけでなく、トラネキサム酸クリームを併用し美白効果を期待することもできますのでお気軽にご相談ください。

ハイドロキノンは強い成分なので、誤った方法で使用すると、赤みや白斑など皮膚の症状が起こることがあります。そのため医師に処方された濃度の薬剤を決められた期間だけ使用することが大切です。

. 以下は基本的な使い方です。症状などにより適宜変更されます。

しみの原因であるメラニン色素を作らせなくする漂白剤です。しみの治療としては、トレチノインでメラニン色素を外に押し出し、ハイドロキノンで新しいメラニン色素をつくるのを防ぐのが効果的です。ハイドロキノン単独でなく、トレチノインとの併用をお奨めします。市販されている、いわゆる美白化粧品は、このハイドロキノンに比べて成分の作用が非常に弱いものです。

日焼け止めはチタニウムジオキシドやジンクオキシドのような生理的な物質を含むものがケミカルなものよりも良いでしょう。チタニウムジオキシドやジンクオキシドを含む化粧品は肝斑を隠す目的と保護と防ぐ治療の目的で供給されます。 最後に、使用する治療に関係なく、太陽光を厳格に避けないと全て水の泡になってしまいます。肝斑の治療は石橋を叩いて渡る必要があるといえるでしょう。

実際、トレチノインはニキビやニキビ跡に対して以下の効果を発揮します。

トレチノインはコラーゲンの分泌を促す効果があり、しわの改善効果を期待できます。
ただし、目尻などの深いしわの場合は、治療に3ヶ月以上の時間を要し、開始直後は皮がむけるなどの症状がみられることもあります。皮がむける症状にはプロペトなどの保湿剤が効果的です。

外用薬ですので、レーザーほどの効果が期待できない場合もあります。しかし、肝斑などのくすみやニキビ跡などの炎症後色素沈着には、レーザーよりむしろ外用剤の方が向いている場合も多くありケースバイケースです。まずは診察を受けていただければと思います。レーザーと外用剤を併用すると最も効果が期待できるケースも多々ございます。


トレチノインが効果的なシミの種類としては以下がいわれています。)

タイプⅤ 基底層のメラニン産生亢進は認めないが,真皮内メラノサイトーシスを認めるもの.
[例] 太田母斑
[治療法]太田母斑は軽度の基底層メラニン沈着と真皮中層から深層のメラノサイトーシスを認める.Qスイッチレーザーのみによる治療が広く行われているが,1回目のレーザー照射の後にやや炎症後色素沈着が生じやすく,2回目以降の照射に比べるとレーザーの効果が低いことが指摘されている[12].これは初回のレーザー光が基底層メラニンに吸収されるため真皮内のメラニンに到達しないのが原因と考えられる.そのため,まずトレチノイン治療により基底層のメラニン沈着を除去しておいてからレーザー照射を行うとよりレーザー光が深部に到達しやすくなりレーザー照射の効率が増すと考えられる. Fig.1 Fig.2 Fig.3a Fig.3b Fig4a Fig.4b Fig.5a Fig.5b Fig.5cd

レーザー治療後の色素沈着予防にも有効ですので、オススメします。

※薬剤により、皮膚のターンオーバーを早め新しい表皮の構築、真皮コラーゲン再構築による肌の質感向上。色素性疾患(肝斑、そばかす、炎症後色素沈着症など)の軽減が期待できます。

また、肝斑の改善以外にも、以下のような効果を期待することができます。

ときどき一度に大量の処方を希望される患者様もいらっしゃいますが、上記の理由から1つずつの提供となります。

ハイドロキノンは美白効果のある外用薬で、肝斑にも効果があります。

ハイドロキノンはとても強い漂白作用を持った塗り薬です。メラニンに直接働いて美白効果を発揮します。
「お肌の美白剤」とも呼ばれていて、今あるシミを治療して、更にこれからできるシミも同時に予防します。

ハイドロキノンとトレチノインの併用については、以下の記事でも解説しています。

当院の化粧品にご興味がある方は、一部クリニック内でもご購入いただけます。
通販でご購入をご希望の場合、当院のオンラインショップをご覧ください。

N-トレチノインシリーズ処方(トレチノインカプセル製剤)(ナノメッドHQエッセンス)

表皮の細胞は表皮の一番深い層で生まれてから、徐々に表面に押し上げられ、やがて角質となり、最後は垢となって皮膚からはがれていきます。
この表皮の細胞の一連のサイクルを皮膚のターンオーバーと呼び、約4週間かかることが知られています。

N-トレチノインシリーズ処方(トレチノインカプセル製剤)(c-クリーム(コントロールクリーム))

・ゼオスキンヘルス
シミや肝斑等、肌トラブルを根本から改善させる事を目的にドクター ゼイン オバジ氏が医療機関専売品として開発しました。
一般的な化粧品は表皮の保湿までしか出来ませんが、ゼオスキンヘルスは真皮まで有効成分を浸透させることが可能です。 前述したメラニンの合成を阻害するハイドロキノンや、ビタミンA誘導体で肌のターンオーバーを促進させ、メラニン色素の排出を助けるレチノール、院内処方のトレチノイン、そのほか様々な有効成分を配合したスキンケアアイテムを、患者様に合わせてカスタマイズすることが可能です。

肝斑に効果があるその他の治療として、「ピコトーニング」がおすすめです。

・トラネキサム酸5%配合クリーム
トラネキサム酸を5%と高濃度に配合した外用薬となります。
トラネキサム酸とは元々は出血を押さえたり、炎症を抑えるために開発された薬です。皮膚科領域では、難治性の湿疹や蕁麻疹に対して使用されていました。
トラネキサム酸はプラスミンと呼ばれる血栓を溶かす成分の働きを抑えます(抗プラスミン効果)。
プラスミンは血栓だけではなく、メラニンの産生にも関与しているようで、紫外線や摩擦、女性ホルモンなどの刺激を受けた角化細胞がプラスミンを媒介としてメラノサイトに刺激を伝え、メラニンが過剰に作られるようです。
トラネキサム酸は抗プラスミン効果でその経路を弱めることで肝斑の改善に役立っていると考えられています。

使用開始時のトレチノインやハイドロキノンの塗り方についてお伝えします。

なおトレチノインを含む化粧水などが市販薬として売られていることはありますが、医療機関で処方するトレチノインとは異なり、保湿クリームと位置付けられています。

黒色に反応するレーザーを照射し、ピンポイントにシミを取り除きます。

ハイドロキノンは、シミの原因メラニンが作られるのを抑えることができ、シミ治療全般に有効な治療です。美白効果の高く、肝斑にも効果を発揮します。効果が高いが故に濃度が濃いものは肌に刺激になってしまうため、当院では安全性が高く、さらに肌への刺激も軽減された製剤を処方しております。

3.ハイドロキノンを、できるだけ広い範囲に伸ばして塗りましょう。

ハイドロキノンはシミの原因となるメラニンの合成を抑制し、さらにメラニンを産生するメラノサイトの増殖を抑えることで、美白作用をもたらします。
数ある美白剤の中でも代表的なものであり、化粧品でも1~2%程度の濃度のものが市販されています。当クリニックでは5%の高濃度の製剤を取り扱っています。肝斑や炎症後色素沈着に対して高い有効性が報告されていますが、即効性はなく1ヶ月後くらいから徐々に効果が見え始め、少なくとも2~3ヶ月以上は継続して使用する必要があります。ビタミンCなどの内服を併用することで効果が高まることもあります。

ただし自己判断せずに、処方を受けたクリニックに相談しましょう。

トレチノインやハイドロキノンは光や熱に弱く、劣化が早い薬剤のため密封して冷蔵庫に保管しなるべく早くご使用ください。薬剤を塗布した部位は、角質の剥脱が起こるため一時的にバリアー機能が弱くなっています。この間は日焼け止めを必ずご使用いただき、しっかり紫外線を遮断してください。ハイドロキノンにアレルギーをお持ちの方はご使用になれません。

トレチノインを使用していると、一時的にシミが濃くなることがあります。

にきびは皮脂腺の機能が亢進し、毛穴の入り口に角質が詰まることで起こります。
トレチノインはこのような皮脂腺の機能を低下させ、角質が詰まることを防ぐ作用があり、にきび治療も効果があります。にきびが治った後も治療を継続することで赤みなどもきれいに消すことができます。

トラネキサム酸は肝斑以外のシミにも効果を発揮するのでしょうか?

当院でしみなどの色素性疾患に用いる主な外用薬はトレチノインとハイドロキノンです。ハイドロキノンはメラニンの産生抑制による肌の美白効能がありますが、現在あるメラニンを排出するにはトレチノインによる表皮ターンオーバー促進効果が必要になります。そのため通常はトレチノインとハイドロキノンを併用する治療をおこなって行くことが多くなります。