一般に、抗精神病薬は単剤で投与されることが望ましいとされています。
ちなみに私も、患者さんの状態によって抗不安薬を処方します。ただし、多剤にならないよう、都度注意をしております。また、他の医療機関から移ってきた方で、抗不安薬や睡眠薬の種類が多い場合は、その方と相談した上で、減量や種類を減らすなどして、薬剤の整理をしてゆくことが多いです。
リスミーは、不眠症に処方する薬ですが、抗不安薬としても用います。
抗不安薬は、できるだけ少なくしたいところです。このため、不安の程度に応じ、3つの段階で精神安定剤を使っていくことが多いです。
レボトミンより強い鎮静作用と催眠作用をもつので、通常の睡眠薬では効果が不十分な強い不眠に応用される。ふらつきや血圧低下、口渇、便秘がおこりやすい。
抗不安薬がどのようにして効果をもたらすのか、ご紹介していきたいと思います。
これらは抗不安薬の主作用である、不安を軽減させ、緊張をほぐしてリラックスをうながすという効果の現れということも言えます。
また、高齢者の場合は、薬の副作用によるふらつきが原因で転倒して骨折するといったこともあり得るため、十分な注意が必要です。
さて、次に、②の、薬を止めた時の副作用というものがあることも知っておいていただく必要があります。まず、マイナートランキラーザーや睡眠薬ですが、これらは、急に止めると、「元々あった症状の増悪」がみられます。薬を止めると、「薬を服用していない場合の、素のままの状態」が現れるのではなく、薬のせいで、「素のままの状態よりもひどい状態」が出現するのです。睡眠薬を例にあげると、ある日突然、睡眠薬を止めてみると、たいていは、よく眠れません。薬を止めた方は、「自分の不眠症はまだ治っていないのだろう」と考えてしまうと思います。しかし実はそうではないのです。睡眠薬の副作用として、「急に服用を止めた場合、止めた日の睡眠を妨害してしまう」という厄介な副作用があるのです。これを「返跳性不眠」と言います。ですので、マイナーや睡眠薬を止める時は、医師と相談しながら、慎重に少しずつ減らしていくのが大切です。そして、減らしていく途中で、もし苦しい症状が出てしまったとしても、それを、「元々の病気が治ってないからだ」と早々と決めつけるのはやめて、薬を止めるときの副作用ではないかと考えてみましょう。さて、そういった、薬を止めた時の副作用として、もう一つ有名なのは、SSRI(特にパキシル)で有名な「シャンビリ」というものです。これらの症状は、マイナートランキラザーや睡眠薬とはまた違って、「元々なかった症状が、突然出現してしまう」といったタイプの副作用です。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬のデメリットを考えていくにあたっては、です。
ただし、長年複数の抗不安薬を継続して内服しており、その状態で落ち着いている方もいる多くいらっしゃいます。そういった方の場合は、減らすにしてもかなり慎重に調整をしてゆきます。
④エスシタロプラム(レクサプロ):
セロトニンに対する選択性が高い。
脳内移行が強い→末梢性の副作用が少ない。
「アロステリック作用」により、作用部位であるセロトニン・トランスポーターに長時間結合(結合半減期130時間)→効果が強く持続し、離脱症状が出にくい。
初回投与量のまま増量不要。
女性に対する有効率がセルトラリンに次いで高いとのデータがあります。
ヨーロッパではうつ病以外に全ての不安障害の適応(スウェーデンでは月経前不快気分障害(PMDD)にも適応)となっています。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬もアルコールも作用メカニズムは似ていて、が表れます。
(4)SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)(ミルナシプラン(トレドミン)、デュロキセチン(サインバルタ))、イフェクサーSR(ベンラファキシン) 三環系抗うつ薬と同等な抗うつ作用を持つ。
SSRIに比べると、効果発現が少し速く、1週間以内に効果がみられ、2週間後は効果が少しずつ高まってくると言われます。
三環系抗うつ薬のような抗コリン性の副作用や、心毒性、鎮静作用が少ない。
ノルアドレナリン特有の副作用→排尿障害、頻脈、血圧上昇
約20年前に私が医師にった頃と比較しても薬剤の種類に変化はありませんし、おそらくは今後も依存の問題から新しいベンゾジアゼピン系の抗不安薬がでることはないと思います。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、1960年代から使用されるようになった薬剤です。
抗不安薬の副作用は、睡眠薬の副作用と基本的には同じです。
特に下記症状が顕著に現れることがあります。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬のもうひとつの問題が、「依存性」です。
睡眠薬はここ数年で依存性の少ない非ベンゾジアゼピン系の薬剤がいくつか発売されています。しかし、抗不安薬は生産中止となったものはありますが、新しい薬剤は出ておりません。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、飲み続けているとお薬が体に慣れてしまいます。
但し、内省力と一定の集中力を要する治療であり、全般性不安障害の方の「落ち着きなさ」「集中力低下」などの症状が強い場合には適応になりません。
抗不安薬はこのような目的で、様々な病気で使われているお薬になります。
抗不安作用はレスタス(販売中止)>メイラックスです。
このタイプは非常に作用時間が長いため、副作用が出たときにも薬がなかなか抜けない難点があります。
そのリスクを避けるため、。
抗不安薬を十分に使っても不安がしずまらない場合、していきます。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は半減期(薬成分の血中濃度が半減するまでの時間)の違いにより、短時間型・中間型・長時間型・超長時間型に分類されます。後程説明しますが、半減期だけみると、こんなに長い時間効果がつづくの??と思われるかもしれません。あくまで体の中の血中濃度の話で、実際の効果は数時間~長くて1日ほどです(半減期と効果が続く時間は異なるからです)。
一方でベンゾジアゼピン系抗不安薬では、このようになることは少ないです。
抗不安薬として例を示した薬はいずれもベンゾジアゼピン系の薬ですから、睡眠薬と同様に、使うとしても必要最小限の量を一時的な使用に留めることが大事です。
不安に対してもっともよく使われる抗うつ剤はと呼ばれる種類です。
肝酵素(AST、ALT)が上昇することがあります。三環系抗うつ薬に限った話でないため、複数お薬を内服している場合は注意が必要です。定期的に採血をすることをお勧めします。
ルーランは抗不安薬のセディールに似ていて、抗不安作用が期待できます。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬の種類は、服用した薬の濃度が体内で薄まったことを示す「半減期」によって、短時間型、中間型、長時間型、超長時間型に分類されます。半減期が短ければ短いほど、迅速に血中濃度がピークに達し、その後、すみやかに血中から除去される薬と言えます。
不安症状に対しては、急に強まってきた不安症状に対しては、速やかに症状を改善させるべく、短時間型の抗不安薬が適しています。
また、不安症状が持続するような場合には、血液中の薬物濃度を安定に保つべく、長時間型の抗不安薬が適しています。
不安が強いときには、頓服薬として抗不安薬が使われることが多いです。
妊婦の方は、ステロイド薬の吸入に抵抗があるかもしれません。しかし、重度の喘息発作が起きてしまうと、母体が低酸素状態になる危険性があり、胎児の成長にも悪影響が及ぶ恐れがあります。
もともとの病状が安定することで、抗不安薬を減薬しやすくなります。
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抗うつ薬を使わない方がいいのではないかと、疑問に感じている方が一定数いらっしゃることが分かります。
今後も当院は抗うつ薬を使わないことのメリットを、多くの人々に伝えていきたいです。
抗不安薬の副作用としては、大きく以下の3つを考えていく必要があります。
こころの病気では、睡眠が不安定になってしまうことは非常に多いです。
睡眠が十分にとれないと心身の疲労が回復せず、集中力低下や自律神経症状などにつながってしまう可能性があるため、睡眠の確保は様々な病気の治療で共通して重要になります。
抗不安薬による眠気が強い場合は、以下のような対処法があります。
不安は、様々な心の病気の症状としてあらわれます。ですから抗不安薬は、様々な病気で使われます。
このためレクサプロで胃腸症状が認められた場合の対処法としては、
そして抗不安薬は、頓服として使われることも多いです。頓服とは、必要なときに服用するお薬です。
抗不安薬についてのTMS治療としては、大きく2つの方法が行われます。
抗不安作用はランドセン/リボトリール>セパゾン>セルシン/ホリゾンです。
セルシン/ホリゾンには注射があります。服薬ができない時は、筋肉注射が有効です。
SNRIは、SSRIと三環系抗うつ薬を両方組み合わせたような薬です。
ここ2カ月程で、大きなストレスが続き、頭が突然働かなくなりました、何にも浮かばないんです。決断力は全くなくなり、集中力は何をするにも5分と持ちません。(引っ越し中ですが全然片づきません)又突然の母の死は涙さえ出ず、喜怒哀楽の感情も失っています。この様な状態で、かかりつけ医(内科)に相談したら パニックになってるから、半夏厚朴湯とクロチアゼパム錠を1日3粒と処方されました。
寝たらよくなると言われましたが一向に良くなりません。向精神薬は飲む気になれませんが、飲む前から前頭前野が働かず、判断力、決断力、集中力等が全くなく、なかなか思う言葉が出ず。喜怒哀楽を感じる事が出来ず、頭が全然働きません。スカスカな感じです。ネットで前頭前野や海馬はストレスで萎縮すると書いて有る文章をよく見ます。怖いです。それでも睡眠薬だけで大丈夫なんでしょうか。回復するんでしょうか? 先生の回答を信じます。
さらには抗不安薬は、ため、高齢者にはあまり処方したくないお薬です。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬はGABA(gamma-aminobutyric acid:γ-アミノ酪酸)という神経伝達物質の脳内作用を増強する作用があります。服用することで不安や緊張を和らげることができ、気分の安定を図ることができます。また、不安や緊張が高まると自律神経のバランスが崩れ、様々な自律神経に関係した症状が出現することがあります。抗不安薬はこれらの症状に対しても効果が期待できます。
抗不安薬によるふらつきが強い場合も、眠気と同じ対処法になります。
最後に念のため付け加えることがあります。1つは、妊娠中に、薬を飲むことによって、赤ちゃんに影響を与える場合があるということです。有名なものは、デパケンです。これを服用しながら妊娠すると、赤ちゃんに重篤な奇形が生じることがあることが知られていいます。一方、同じ、気分安定薬でも、ラミクタールは、赤ちゃんに与える副作用が少ないことが知られています。さて、そのラミクタールですが、やはり全く副作用がないわけではありません。この薬のただ一つの副作用は皮疹です。薬は全て、アレルギー反応として、肌にブツブツができるという可能性はあります。ただし、ラミクタールは、その頻度も重篤度も高いのです。いったん皮疹がでてしまうと、入院が必要なほど悪くなることもあります。しかし、この副作用も、飲み始めに「なるべくじっくりと増強していく」という注意を守ると、ほとんど出現することはありません。