イソトレチノインの詳しい注意事項や副作用については、をご覧ください。


米国のFDA(食品医薬品局)など諸外国で承認されています。胎児の催奇形性、鬱、精神病などの精神疾患の副作用も報告されています。


イソトレチノインには副作用があることから、怖いと感じている方もおられますよね。

(文献3)Huang YC, Cheng YC. Isotretinoin treatment for acne and risk of depression: A systematic review and meta-analysis. J Am Acad Dermatol. 2017;76:1068-1076.e9.

個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はこちらのページ
イソトレチノインの個人輸入についての厚生労働省の注意喚起はこちらのページをご確認ください。

イソトレチノインの効果は高いので、ニキビでお悩みの人にはぜひおすすめです。

イソトレチノインは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。

近年の研究論文によればイソトレチノイン内服治療によって精神疾患のリスクは上昇しないという見解がほとんどである

さて、今回はアトピー性皮膚炎の新しい治療薬についてのお話をさせていただきます💊

①重症/難治性ニキビがうつ症状を増悪させるという報告があり、イソトレチノイン内服治療によりうつ症状が改善する可能性がある

さらに2023年の最新の世界的なコホート研究でも自殺やうつ病のリスクを上昇させないことが報告されました(文献5)。この研究ではイソトレチノイン内服群と抗生剤内服群とを比較し、カプランマイヤー曲線を用いてイソトレチノインを内服した方が自殺率が低くなることが証明されました。ただし、この論文にはいくつかの批判もあります。例えば両群の患者背景(特に精神疾患の重症度)が異なることや観察期間が長すぎるなどバイアスがあると指摘されています(文献6)。これに対してKridinらは、重症ニキビ患者はもともと精神疾患を抱えるリスクが高く、むしろイソトレチノインの安全性を過小評価していると反論しています。また2024年の最新のメタ解析でもイソトレチノインは自殺や精神疾患のリスクを高めることはなく、むしろ治療後2~4年で自殺企図のリスクが低くなると結論づけられています(文献7)。

イソトレチノインには以下のような副作用が見られることがあります。

海外の研究では思春期の重症ニキビはメンタルに悪影響を及ぼし、生活の質を著しく低下させ、自殺念慮を引き起こす頻度が男性で3倍以上、女性で2倍以上になると報告されました(文献2)。しかし、近年のメタ解析ではイソトレチノイン内服治療によってうつ症状が著明に改善され、うつ病のリスク増加と関連しないことが示されました(文献3)。また、台湾においてイソトレチノイン内服治療患者29,943名を調査したところ、治療期間が長期に及んだり投与量が多くなっても、精神障害を起こすリスクは上昇しなかったと報告されました(文献4)。同じアジア人での研究結果は重要な意味を持つと考えられます。

こうやって、「患者さんと皮膚科医のチーム」の一体感が強まってゆき、改善スピードが早まるのだと私は感じています。


イソトレチノインはこのようなニキビに悩む方におすすめの治療薬です。

イソトレチノインは皮脂分泌抑制作用、角化抑制、抗炎症作用があり、重症ニキビや酒さに効果的な治療です。重大な副作用として、胎児の催奇形性や乾燥があるため、個人輸入ではなく、医師の指示に従って服用するようにしましょう。気になる症状がある方は、当院へお気軽にご相談ください。

イソトレチノインをはじめビタミンAを含んだ系統の薬では 妊娠がおすすめされません。

思春期のニキビでイソトレチノインを使う際の理論的な注意点は骨への影響になります。身長の伸びに影響が及ぶ可能性が理論的にはありますが、過去の論文データでは半年程度の短い期間のイソトレチノイン内服では骨への大きな影響は出ないとされています。

期待した効果を実感したため、途中でイソトレチノインを辞めてもいいですか?

私は、いつも、「アトピー治療において、主体は患者さん自身で、皮膚科医は治療の方向性を間違えないための、道案内人のようなもの」だと考えて診察しています。もっと分かりやすく、そして極端に言うと、治療そのものは患者さんご自身が行うものであり、皮膚科医はそのサポート役にすぎない・・ということです。

イソトレチノインの治療では血液検査が必要と聞きました。なぜですか?

では、何か違うのでしょうか?治りたい、アトピーから開放されたい!という気持ちはみんな同じなのに。順調に完治に向かった患者さんを検証する中で、ある共通点に気づきました。

当院では、次のイソトレチノイン内服治療薬を取り扱っています。

全員が順調に完治に向かえば一番いいのですが、スローペースの方がいるのも事実。どうして差が出てしまうのでしょうか?もともとの症状の強さだと思いますか?

「アクネトレント®」は、イタリアの で製造されたイソトレチノイン内服治療薬です。

副作用や使用上の注意はあるものの、ニキビへの効果は大変高いイソトレチノイン。

イソトレチノインは、特に副作用に注意しながら服用する必要があります。

当該説明・同意書の各事項・文章を熟読の上、内容をご理解いただき、イソトレチノイン内服治療をご希望ください。
ご希望の方は院長診察にご受診頂き、詳細をご説明致します。

以下の方は「イソトレチノイン内服によるニキビ治療」を受けることができません。

イソトレチノインは日本では未承認の薬剤の為、薬局では購入することが出来ません。

イソトレチノインの副作用として、主に以下のようなものがあげられます。

各国のガイドラインごとに推奨される量に差がありますが、体重に応じて投与量は変わります。例えば欧州ガイドラインでは投与量0.3~0.5mg/kg/day(最重症型では0.5mg/kg/day以上)を推奨しています。一方で米国ガイドラインでは最初の1カ月間は0.5mg/kg/day以下で開始し、その後は最大1mg/kg/dayまで増量することを推奨しています(体重60kgの場合、0.5mg/kg/dayで計算すると投与量は1日30mgになります)。治療期間については欧州ガイドラインでは最低6ヵ月間、Gollnickらは16~24週間以上を推奨しています(文献1)。明確な治療期間を設定するのではなく、ニキビ完全消失後からプラス1ヵ月間の投与が最も合理的とする意見もあります(文献2)。以上より治療期間は状況次第と考えてよいと思われますが、添付文書には6ヵ月間と記載されています。また内服開始後の一時的な増悪(フレア)予防のため、初期開始量を0.2mg/kg/day以下に抑えることを推奨する意見もあります(文献3)。

上記に当てはまる方はイソトレチノインの服用が出来ないので注意しましょう。

重症ニキビに対する最高の治療法はイソトレチノイン内服です。しかし、適切な使用方法を知らないで治療を行うと、有効率が低くなり、再発率も高くなります。最大限の効果を得るための作戦を立てることが重要です。

イソトレチノインの好転反応に関するよくある質問にお答えします。

イソトレチノインは代行業者を利用して個人輸入することも可能ですが、以下のようなリスクがあります。

イソトレチノインは様々な注意点があり、また効果も個人差があります。

イソトレチノインの処方を希望の方はオンライン診療を行っていますので、以下のページをごらんください

イソトレチノインを服用して角栓が出てくるという情報はありませんでした。

以前、患者さんからこんな質問をされました。
「先生の運動療法をすれば、全身の血流がよくなって健康になるのはわかります。アトピーの患者さんだけでなく、万人が健康になるために行うべき運動なのだろう、というのもわかります。でも、それでアトピーが治るかが心配です。」

ニキビに悩んでいる方やイソトレチノインが気になる方はお気軽にご相談ください。

そのため、イソトレチノインの服用を検討する際は、今回解説した内容を参考にしながら、医師に相談の上、服用しましょう。

イソトレチノインの効果はいつから出てくるのかについては個人差があります。

アルコールとの相互作用はありませんので、一緒に飲んでも大丈夫ですが、薬を飲む際は水で飲んでください。また、イソトレチノインを服用中にアルコールを多量に摂取すると肝機能障害などが起こりやすいため、過度な飲酒はお控えください。

イソトレチノインの服用期間は、絶対に妊娠しないようにしてください。

1982年~2000年までの間にイソトレチノイン内服治療を受けた患者で431例のうつ病、自殺/自殺企図/自殺念慮があったことを米国FDAが報告しました(文献1)。このうち実際の自殺者は37名(男性31名、女性6名)、年齢の中央値17歳で若い男性に多かったことが報告されています。米国FDAは警告を発し、1998年より添付文書に精神疾患がある場合は慎重に投与すべきと記載されるようになりました。しかし、イソトレチノイン内服治療と精神疾患との因果関係は不明な点が多く、今日まで多くの論争があります。