ジャディアンスとフォシーガでは、フォシーガの方がより強いダイエット効果が期待できます。
ジャディアンス錠10mg(エンパグリフロジン)は選択的SGLT2阻害薬であり、2型糖尿病、慢性心不全(慢性心不全の標準的な治療を受けている患者に限る)、慢性腎臓病(末期腎不全又は透析施行中の患者を除く)の適応を有する。
エンパグリフロジンは腎においてSGLT2を阻害し、グルコースだけではなくナトリウム再吸収を抑制することで、遠位尿細管へのナトリウム送達が増加する。その結果、尿細管糸球体フィードバックの増加、心臓の前負荷および後負荷の減少、並びに交感神経活性の低下等の生理的機能に変化を及ぼす可能性がある。その他、内皮機能に対する直接的作用、心臓へのケトン体供給による代謝への作用・酸化ストレス・炎症の抑制も、慢性心不全に対する作用に寄与している。
選択的SGLT2阻害薬であるフォシーガ錠5mg・10mg(ダパグリフロジン)も1型・2型糖尿病、慢性糖尿病、慢性腎臓病の他、慢性心不全の適応を有する。
SGLT2阻害薬のうち、フォシーガ(ダパグリフロジン)及びジャディアンス(エンパグリフロジン)については、
フォシーガは、腎臓の近位尿細管付近でグルコースやナトリウムの再吸収に関わるSGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)を阻害する薬剤。心不全に対する作用メカニズムには諸説ありますが、腎臓を介した作用や血管への作用に加え、心臓への直接的な作用によって心不全への効果をもたらすと考えられています。国内では14年から2型糖尿病治療薬として販売されていますが、心不全では2型糖尿病の有無を問わず使用可能です。
2型糖尿病、慢性心不全、慢性腎臓病の3つの適応症を有するジャディアンスとは?
SGLT2阻害薬は心不全でも腎障害でも頼りになるマルチプレイヤー
緒方:アストラゼネカにとって、循環器・腎・代謝という領域は重要な位置付けで、グローバルで見ても成長ドライバーになっています。互いに密接に関連している疾患だということを踏まえて、主に代謝、心不全、慢性腎臓病、この辺りの薬剤をしっかりと提供することで、疾患の進展抑制、臓器保護、予後改善を目指すという考えでポートフォリオを組んでいます。
矢島:腎不全の患者は、心臓が悪くなればなるほど心血管死や腎不全による死亡が増えるし、逆に心不全が悪くなれば腎臓も悪くなるので、これらは1つの疾患群と捉えていいと思うんです。フォシーガはそれらに対して総合的に効果を示せるようなので、臨床現場で有用に使っていただけるのではないかと期待しています。
心不全患者において SGLT2 阻害薬を使用する場合、各薬剤の添付文書および本
エンレストはHFrEF患者8442人を対象とした海外臨床第3相(P3)試験「PARADIGM-HF試験」で、ACE阻害薬エナラプリルに比べて心血管死と心不全による初回入院からなる複合エンドポイントのリスクを20%抑制。フォシーガも、HFrEF患者4744人を対象とした国際共同P3試験「DAPA-HF試験」で、複合エンドポイント(心血管死、心不全による入院、心不全による緊急受診)のリスクをプラセボに比べて26%抑制しました。
ジャディアンスとフォシーガはSGLT2阻害薬に分類される経口薬です。
どちらも2型糖尿病や慢性心不全の治療薬ですが、体重減少につながる効果があることからダイエットにも活用されています。
そのため、
[PDF] 慢性心不全治療薬としての SGLT-2 阻害薬について
ループ利尿薬との併用で使用されることが多いのですが、ループ利尿薬の量を減らして、その代わりにSGLT2阻害薬を投与されているケースが増えています。例えば、私の担当していた患者様で87歳男性、心不全の胸水貯留にてアゾセミド60mgにて治療中でしたが、入院中にエンパグリフロジン10mgを追加し、結果的にアゾセミド30mgへ減量することができた患者様もいらっしゃいます。
現在、心不全の治療薬として承認されているSGLT2阻害薬はエンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス®)とダパグリフロジン(商品名:フォシーガ®)の2種類です。当院でも心不全に対し、SGLT2阻害薬を投与している患者様が増えています。
国内では昨年11月、アストラゼネカの「フォシーガ」が慢性心不全の ..
SGLT2阻害薬の解説 - 作用機序、副作用、薬の一覧、心不全・腎保護・体重減少などの多面的効果まで
[PDF] 心不全患者における SGLT2 阻害薬の安全性に関する調査 研究
SGLT2の中では、ジャディアンスとフォシーガの2剤が慢性心不全に適応をもっています。
心不全にも使える糖尿病治療薬 ジャディアンスは2型糖尿病と慢性心不全 ..
この記事では、ジャディアンスとフォシーガを比較して違いや共通点などについて解説していきます。
慢性心不全、慢性腎臓病の3つの適応症を有するジャディアンスとは?
ジャディアンス(一般名;エンパグリフロジン)は主に2型糖尿病の治療薬として用いられてきました。ジャディアンス錠の適応には慢性心不全もありますが、2024年2月9日に効能・効果として慢性腎臓病が追加されたことにより、適応症が3つとなりました。
心不全に対するSGLT2阻害薬の使い方についてまとめてみた 2023.12
慢性心不全患者さんを対象に、ジャディアンス錠10mgを標準治療に追加したときの結果は次表の通りです。(投与期間の中央値:ジャディアンス群で1.19年、プラセボ群で1.17年)
エンパグリフロジン(ジャディアンスR)は、心不全患者さんにおける心臓や血管に関連する病気による死亡や入院のリスクを20~30%減らします。
ジャディアンスはSGLT2(エスジーエルティー・ツー)阻害薬に分類されるお薬で、2型糖尿病と慢性心不全に使えます。
ジャディアンス®錠10mg・25mg; SGLT2阻害薬による心不全治療における患者 ..
新たな薬剤が相次いで登場している状況に、九州大の筒井教授は「心不全治療に新たな潮流が訪れた」と指摘。DAPA-HF試験の治験担当医師を務めた阪和第二泉北病院の北風政史院長は「SGLT-2阻害薬は幅広い心不全患者に使えるが、特に、高齢者、再入院を繰り返す患者、腎機能が低下した患者、比較的症状の軽い患者にとっては福音となる。心不全治療のニューノーマルだ」と話します。
[PDF] SGLT2阻害薬が心不全での適応追加になりました! 薬剤師大谷
慢性心不全()に対する標準薬となった阻害薬だが、薬剤間で有用性に差はあるだろうか。ランダム化比較試験()データの比較では否定的だ。一方、実臨床データからは、エンパグリフロジンがダパグリフロジンよりも有用である可能性が示唆された。ボストン大学(米国)の氏らがした。
CKD患者は心不全を合併していることも少なくなく,Sglt2阻害薬は心不
SGLT2阻害薬は、日本では2014年から使われている比較的新しい薬です。
尿中に糖分(グルコース)が漏れる事により、血糖降下作用を発現します。
血糖の改善だけでなく、体重減少、血圧低下、糖尿病性腎症の保護作用、心血管疾患・心不全リスクの低減作用など、さまざまな多面的効果が報告されています。
副作用としては、性器感染・尿路感染が多く、女性では特に注意が必要です。
肥満を伴う糖尿病患者や心血管疾患・糖尿病性腎症をもつ糖尿病患者さんが良い適応です。
[PDF] ジャディアンス錠 10mg 適正使用のお願い (慢性心不全※)
ジャディアンスは、SGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)阻害薬です。糖尿病治療薬として開発された同薬ですが、2021年に慢性心不全に対する効能・効果の追加承認を取得しています。さらに、冒頭でもご紹介したように、2024年2月9日付で慢性腎臓病に対する効能・効果の追加承認を取得しました。
心不全にエンパグリフロジン(ジャディアンスR)は効果がありますか? 薬 : ダパグリフロジン(フォシーガR)について
薬害オンブズパーソンの皆さんや東京地検の検事さんには耳寄りなお知らせです。糖尿病治療薬としては売れないから、主たる効能効果を心不全に切り替えるという販売戦略ですが、効能効果取得には時間がかかるから、その間、適応外使用で売りまくろうという作戦です。
被疑者 じゃなかった、この院長先生は、「欠点のない理想的な利尿薬になっている」と言うのは「可能性について言及した」だけだから、「不適正使用のプロモーションには当たらないし誇大広告でもない」と言うのでしょうが、そんなもん、法廷で言ってくれって言えばいいことですよね?
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( 日刊薬業2016年10月11日 )
労働者健康安全機構旭労災病院の木村玄次郎病院長は9日、札幌市で開かれた日本心不全学会の学術集会で、糖尿病治療薬であるSGLT-2阻害薬の心不全治療薬としての可能性について言及した。作用機序やこれまでの臨床試験のエビデンスから、SGLT-2阻害薬を「欠点のない理想的な利尿薬になっていると考えられる」と説明した。
木村氏はSGLT-2阻害薬の作用機序について、近位尿細管で直接的にグルコースとナトリウム(Na)の血液側への共輸送を阻害し、その結果、クロール(Cl)の管腔内濃度が徐々に低下することで、低Cl濃度の溶液が移行したヘンレ係蹄(尿細管の一部)でもNaの再吸収が抑制されると考察。非特異的な間接作用として、ループ利尿薬のような再吸収抑制効果を発揮するとの見解を示した。
臨床面からはこれまでのSGLT-2阻害薬のメタ解析データを用い、低用量サイアザイド系利尿薬と同等の利尿と降圧の作用(ループ利尿薬の8分の1程度の作用)が得られると指摘。低用量利尿薬はACE阻害薬やβ遮断薬、Ca拮抗薬に比べ、うっ血性心不全などに有用であるとする報告も紹介した。
その上でSGLT-2阻害薬の利用薬としての利点として、▽糖代謝を明らかに改善させる▽血清Kを全く低下させない▽血清尿酸値を低下させる▽心拍数を増加させない―を提示。「これまでの利尿薬の欠点だった全てをSGLT-2阻害薬は打ち消している」と評価した。
また「ジャディアンス」のEMPA-REG OUTCOME試験の心不全サブ解析からは、RAS抑制薬やβ遮断薬といった心不全基礎薬にSGLT-2阻害薬を上乗せした群や、利尿薬は未使用でSGLT-2阻害薬を投与した群で、より予後改善効果が得られていたと解説。木村氏は「SGLT-2阻害薬の心不全予後改善効果は、明らかに利尿薬の代替作用として起きている」と述べた。
慢性心不全を対象としたSGLT-2阻害薬の臨床試験に関しては、独ベーリンガーインゲルハイムと米イーライリリーがジャディアンスで実施すると発表。英アストラゼネカも2型糖尿病の罹患の有無にかかわらず、「フォシーガ」の有用性を評価する国際臨床第3相後期試験を始めることを明らかにしている。
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糖尿病・慢性心不全治療薬 エンパグリフロジン(ジャディアンス)
解析対象の母体は、SGLT2阻害薬服用歴がなく、エンパグリフロジンかダパグリフロジンを開始した患者2万例である。北米を中心とする民間診療情報データベースから抽出した。
糖尿病・慢性心不全治療薬 エンパグリフロジン(ジャディアンス) ..
・SGLT2阻害薬に分類される医薬品であること
・作用機序
・2型糖尿病と慢性心不全が治療の対象であること
・ダイエットに活用されていること
東邦大学医療センター大橋病院 循環器内科では、糖尿病や心不全のために SGLT2 阻害薬
さらに、ジャディアンスには利尿作用もあることから体の不要な水分を排出し、血圧を低下させる効果も期待されています。この点から、慢性心不全の患者さまにおいても使用される場合がある薬です。実際、糖尿病を有しているか否かに関わらず、心不全患者さまにジャディアスを投与することで、心臓病による死亡率や心不全による入院リスクを低下させることが報告されています。
SGLT2阻害薬は糖尿病薬から心不全治療薬に進化した(解説:絹川弘一郎氏)-1125.
2015年に発表されたEMPA-REG OUTCOME試験では、心筋梗塞や脳卒中の既往のある2型糖尿病患者に対して、既存の治療薬にSGLT2阻害薬であるエンパグリフロジンを併用することにより総死亡を32%、心血管疾患による死亡を38%、および心不全による入院を35%、低下させることができたという報告でした。これらのリスク低減効果は種類により差はありますが、他のSGLT2阻害薬でも認められています。