○ 急性鼻副鼻腔炎に対しては、遷延性又は重症の場合を除き、抗菌薬投与を行わないこ
2012;307(7):685-692
背景:
急性副鼻腔炎に対する抗菌薬治療のエビデンスは限られているが
いまだに抗菌薬はひろく使用されている。
目的:
臨床診断における成人急性副鼻腔炎に対する
アモキシシリンによる治療効果を同定する。
デザイン:
成人の非複雑性急性副鼻腔炎に対するランダム化プラセボ対照試験
Missouri between November 1, 2006, and May 1, 2009
介入:
10日のアモキシシリン(1500 mg/d)あるいはプラセボ。
全患者は5日から7日の疼痛、発熱、咳嗽、鼻汁などの症状治療を
受けることができる。
プライマリアウトカム:
プライマリアウトカムは治療3-4日後の疾患特異的QOL:
Sinonasal Outcome Test-16スコアとした。
セカンダリアウトカムはレトロスペクティブ・post hocの
副鼻腔炎症状の解析、機能ステータス、再発の有無、有害事象。
アウトカムは電話インタビューで3日目、7日目、10日目、28日目に施行。
結果:
166人の成人(36% male; 78% with white race)がランダムに割り付け
された:アモキシシリン(n = 85)、プラセボ(n = 81)。92%が1つ以上の
症状治療を受けた(アモキシシリン群94% v プラセボ90%; P = .34)。
ベースラインとして、プラセボ群の方が、high educational statusであり
喫煙歴も多い傾向にあった。
Sinonasal Outcome Test-16スコアは3日目に有意差はなかった
(アモキシシリン群減少 0.59、プラセボ群減少0.54;
平均群間差0.03 [95% CI, −0.12 to 0.19])。
10日目も同様に有意差なし(平均群間差0.01 [95% CI, −0.13 to 0.15])。
7日目においてはアモキシシリン群で良好な結果であった
(平均群間差 0.19 [95% CI, 0.024 to 0.35])。
また、3日目における症状改善報告では統計学的な差はみられなかった
(アモキシシリン37% vs プラセボ34%; P = .67)。10日目も同様
(78% vs 80%, respectively; P = .71)。しかしながら7日目では
やはりアモキシシリンにおいて症状改善の報告が多かった
(74% vs 56%, respectively; P = .02)。特に、鼻閉がある患者
においては、症状改善はやはり有意でOR4.59 (95% CI, 1.16-18.12)。
他のセカンダリアウトカムについては有意差はなし。重篤な有害事象もなし。
考察:
過去に抗菌薬使用によって成人副鼻腔炎症状を改善させたという
論文はいくつかある。
急性副鼻腔炎の議論はかみ合わないことが少なくありません。研修医に「副 ..
急性副鼻腔炎は抗菌薬による治療を行います。
慢性副鼻腔炎に対しては病態(病状のタイプ)にあわせた薬物を組み合わせます。
慢性副鼻腔炎にはがよく用いられます。これは14印環という構造を持つマクロライド系抗生物質(クラリスロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン)を通常量の半量で長期間(2週間から数ヶ月間)服用する治療です。抗菌作用の弱い抗生物質をさらに半量で用いるので長期間服用しても安全です。マクロライド少量長期療法は細菌に対して働くのではなく、鼻・副鼻腔粘膜の慢性の病的状態を正常化し鼻汁や後鼻漏を徐々に改善します。
この頁では、好酸球性副鼻腔炎の症状・発症原因に関する当科メンバーらによる研究成果、当科の治療方針について解説します。
急性副鼻腔炎ではAMPC/CVAよりAMPCの方が副作用が少ない
顔の骨の中に、副鼻腔という空洞があります。副鼻腔は、頬骨の中、眼の内側、眼の上側など、鼻と両眼を取り囲むような場所にあります。頬骨の中の副鼻腔を上顎洞、眼の内側の副鼻腔を篩骨洞、眼の上側の副鼻腔を前頭洞といいます。また、これ以外に、鼻の一番奥と脳との間には、蝶形洞という副鼻腔もあります。各副鼻腔は、小さな穴で鼻の中(鼻腔内)とつながっています。鼻腔内に炎症がおこるのが鼻炎で、副鼻腔のなかに炎症がおこるのが副鼻腔炎です。慢性の副鼻腔炎のことを、俗に蓄膿症ともいいます。
これらの空洞に炎症が起こることを「副鼻腔炎」といい、正確には症状の経過が短いものを「急性副鼻腔炎」、3か月以上症状が続くもの1,2を「慢性副鼻腔炎」といいます。このうち、慢性副鼻腔炎が一般にと呼ばれています。
山口県山口市、県庁・ザビエル記念聖堂そばの耳鼻咽喉科かめやまクリニックの副鼻腔炎(蓄のう症)に関するQ&Aです。
慢性副鼻腔炎が薬物療法で改善しない場合や鼻茸がある場合、また鼻中隔が強く弯曲している場合には手術療法が必要となります。
症状には他の副鼻腔炎と同様、膿性・粘性鼻汁や鼻閉が見られるほか、強い嗅覚障害が挙げられるのも特徴です。合併症には喘息、特にアスピリン喘息が多く見受けられ、好酸球性中耳炎が合併していることもあります。喘息との関わりが強さから気道に生じた同じ炎症病態とも考えられており、当院では気道全体を総合的にケアします。
副鼻腔炎の一般的な症状は以下のようになります。 ① 鼻づまりや鼻水
少し前までは副鼻腔炎とは、細菌やウイルスによる副鼻腔の感染症と考えられていました。
まず、内視鏡を使って鼻腔と副鼻腔との交通路を観察することが重要です。副鼻腔炎になると、副鼻腔と鼻腔の交通路の部分の粘膜が腫れて狭くなったり、副鼻腔から膿が流れ出てきたりします。次いで、レントゲン撮影を行うのが一般的です。レントゲンでは、骨は白く写り、空気の部分は黒く写ります。正常の副鼻腔は空洞なので、黒く写りますが、副鼻腔炎がおこり、粘膜が腫れたり膿がたまったりすると白く写ります。
◎ 中耳炎・副鼻腔炎・頚部感染症(複数菌や嫌気性菌の関与が想定 ..
好酸球性副鼻腔炎は近年増加している難治性の副鼻腔炎で、鼻茸(鼻腔ポリープ)や副鼻腔粘膜への顕著な好酸球浸潤を特徴とします。
好酸球性副鼻腔炎は喘息との関わりが強く、one airway one disease(喘息と好酸球性副鼻腔炎は気道に生じた同じ炎症病態)とも言われます。当科では当院呼吸器センタ-と協力して気道全体のトータルケアを行い、治療成績が向上しています。
成人急性副鼻腔炎に対するアモキシシリンの有用性を検討したRCT。Primary Outcomeである3日後の症状には有意差を認めなかった。
好酸球性副鼻腔炎の症状は他の型の副鼻腔炎と同じく、膿性・粘性鼻汁や鼻閉が見られますが、特に嗅覚障害が強いのが特徴です。合併症として、喘息、特にアスピリン喘息がしばしばみられるほか、好酸球性中耳炎を合併することもあります。
好酸球性副鼻腔炎の鼻内をみると多発性の鼻茸が生じており、CTでは副鼻腔の病変(粘膜浮腫・ポリープ)は主に篩骨洞、嗅裂に生じています。
好酸球性副鼻腔炎の治療法は?(一般)公益社団法人 福岡県薬剤師会
副鼻腔炎の検査
副鼻腔炎の検査方法には、以下のようなものがあります。
・咽頭喉頭内視鏡検査:鼻の奥にある副鼻腔を直接観察する検査法です。鼻の穴から薄い管を通して鏡を入れ、副鼻腔の状態を確認します。この検査法は、痛みが少なく簡便であり、副鼻腔の状態を正確に確認することができます。
・X線検査:X線を使って副鼻腔の内部を観察する検査法です。この検査法は、副鼻腔の骨格や腫れなどの状態を把握することができますが、炎症や粘液のたまり具合などは正確には確認できません。
・CT検査:副鼻腔を断層撮影する検査法です。この検査法は、副鼻腔の状態を立体的に観察することができます。副鼻腔炎の診断には、X線検査よりもCT検査が正確であり、副鼻腔の炎症や粘液のたまり具合を確認することができます。
副鼻腔炎による次の諸症状の緩和くしゃみ、鼻みず(鼻汁過多)、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭重(頭が重い)
内視鏡を使用してより安全で低侵襲(傷が少ない)な手術を行っております。手術操作はすべて鼻の穴から行い、鼻茸を切除し罹患している各副鼻腔の病的な粘膜を除去し、各副鼻腔を鼻腔に大きく開放して副鼻腔炎が再発しにくくします。
抗生剤が必要な風邪は、急性扁桃腺炎と急性副鼻腔炎です。 ・急性扁桃腺炎
慢性副鼻腔炎が悪化し、普段服用しているフェキソフェナジンとアンブロキソール塩酸塩に加え、アモキシシリンカプセルを2週間処方されました。ところが今回は最初よりはよいものの、鼻詰まりや後鼻漏、色のついた鼻水は継続しています。それで薬が切れたので再受診すると、前よりはいいけど一応もう2週間分抗生剤出しとくわと言われ、2週間分のアモキシシリンカプセル(250mg✕2を1日3回)を処方されました。抗生剤(アモキシシリン)をこんなに継続して飲んでも問題ないのでしょうか?以前アモキシシリンカプセルを2週間服用したときの健康診断で肝機能がひっかかり、もしかしたら薬が原因かもねとは言われました。すごい高値ではありませんでしたが…
慢性副鼻腔炎が悪化し、普段服用しているフェキソフェナジンとアンブロキソール塩酸塩に加え、アモキシシリンカプセルを2週間処方されました。
慢性副鼻腔炎の標準的な治療はマクロライド少量長期投与を主体とした薬物療法と、内視鏡下副鼻腔手術の組み合わせです。しかし好酸球性副鼻腔炎は手術を行っても再発しやすく、難治性です。
土曜日に副鼻腔炎になりアモキシシリンカプセル250mgを1日3回のんでます。 少し前に飲んだら脈が早くな…
マクロライド少量長期投与を基本とする薬物療法と、内視鏡下副鼻腔手術を組み合わせて治療しますが、好酸球性副鼻腔炎は再発しやすい難治性の副鼻腔炎で、近年増加傾向にある病気です。
鼻内には鼻腔ポリープである多発性の鼻茸が生起し、副鼻腔粘膜への顕著な好酸球浸潤が特徴で、主に副鼻腔の病変は篩骨洞、嗅裂という部位に起こります。
通常、副鼻腔炎にはアモキシシリン500mg/回を、1日3回投与する。 2013年10月10日
真菌(カビ)による副鼻腔炎など感染によるものもありますが、大半の副鼻腔炎は、現在では喘息のように細菌によって誘発される免疫の反応を中心に、様々な生体の反応で起こる病気と考えられています3。
CDTR-PI(cefditoren pivoxil,セフジトレンピ
鼻副鼻腔炎は鼻腔へのウイルス感染が先行し,次いで細菌感染が生じて発症する.鼻処置を優先し,急性では重症度に応じ抗菌薬治療を行う.第1選択薬はアモキシシリン(AMPC)である.3か月以上鼻漏や湿性咳嗽などの呼吸器症状が持続する場合は慢性と判断する.
以下の抗菌薬投与を検討することを推奨する。 アモキシシリン水和物内服5〜7日間
内視鏡では副鼻腔全体の状態を見ることはできないのですが、副鼻腔炎をおこしているかどうかについては、副鼻腔の開口部を観察することにより、ほぼ内視鏡で診断ができます。また、内視鏡では、レントゲンのような被爆がないことに加え、副鼻腔の入り口の粘膜の腫れ方や膿の性状を実際に見ることができる利点があります。当院での内視鏡検査の詳細については、「」をご参照ください。
アモキシシリンとアモキシシリン/クラブラン酸を比べると後者のほうが有
好酸球性副鼻腔炎の病態は喘息と密接にかかわっており、アレルギ-性鼻炎と喘息の関係のようにone airway, one diseaseとも呼ばれます。
・アモキシシリン/クラブラン酸 1回250mg1日3回+アモキシシリン1回250mg1日3回.
左右の鼻腔を仕切りする鼻中隔は誰でも多少は曲がっていますが、その曲がりの程度が強いと鼻閉や副鼻腔炎、また嗅覚低下・障害の原因となります。手術は鼻内から行い、曲がっている部分の鼻中隔軟骨・骨を摘出して鼻中隔をまっすぐにします。
中等症例 高用量のアモキシシリンを 5日間服用します。 症状が改善されない場合は ..
必要に応じて、副鼻腔炎の原因となっている細菌の種類を調べます。
(例:肺炎球菌、インフルエンザ菌、ブドウ球菌など)