マイコプラズマ肺炎を疑う場合、胸部レントゲン検査とCT検査をおこないます。


検査で確定診断をすることも可能です。 マイコプラズマ肺炎などマイコプラズマ感染症の確定診断を行うには、血液 中のIgM抗体を微粒子凝集反応を利用し、検査する方法が有効です。


成人の肺炎マイコプラズマ感染症に対しクラリスロマイシン投与により良

マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)を病原体とする呼吸器感染症である。感染経路としては、飛沫感染による経気道感染や、接触感染によって伝播すると言われている。感染には濃厚接触が必要と考えられており、保育施設、幼稚園、学校などの閉鎖施設内や家庭などでの感染伝播はみられるが、短時間の曝露による感染拡大の可能性はそれほど高くはない。潜伏期間は2~3週間とインフルエンザやRSウイルス感染症等の他の小児を中心に大きく流行する呼吸器疾患と比べて長く、初発症状は発熱、全身倦怠、頭痛などである。本症の特徴的な症状である咳は、初発症状発現後3~5日より始まることが多く、乾性の咳が経過に従って徐々に増強し、解熱後も長期にわたって(3~4週間)持続する。鼻炎症状は本疾患では典型的ではないが、幼児では頻繁にみられる。嗄声、耳痛、咽頭痛、消化器症状、胸痛、さらに皮疹が見られる場合もある。喘息様気管支炎を呈することは比較的多く、急性期には40%で喘鳴が認められる。以前はマイコプラズマによる肺炎は、比較的元気で一般状態も悪くないことが特徴であるといわれていたが、重症肺炎となることもあり、胸水貯留は珍しいものではない。他に合併症としては、中耳炎、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶血性貧血、心筋炎、関節炎、ギラン・バレー症候群など多彩なものが含まれる。

では、マイコプラズマ肺炎を疑った場合はどんな検査をするのでしょうか。多くの場合以下の3つを行うことが多いですね。

[PDF] 「マイコプラズマ肺炎」来襲でも落ち着いて。小児科専門家の助言1

こういったことから、年齢、病気の経過、レントゲン所見などから総合的にマイコプラズマ肺炎、気管支炎と診断することが多いのです。実際の検査で確定診断することもできますが、臨床症状とレントゲン所見から判断することが重要な疾患なのです。

(参照:マイコプラズマ肺炎 90 例の重症度・治療・予後に関する検討. 日呼吸会誌 44(9), 2006.)

流行しているマイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)と呼ばれる菌によ

2011年のマイコプラズマ肺炎は、夏期休暇終了後にその定点当たり報告数がさらに増加し、第49週のピークを迎え、年間の定点当たり累積報告数は2000年以降のこれまでの最多報告数(2010年、定点当たり累積報告数22.57)を大きく上回るものとなった。2012年は第1週から第35週まで一貫して2011年の報告水準を上回った状態が継続しているが、今後は夏期休暇の終了を迎えることとなり、報告数がさらに大きく増加していく可能性が高い。これからのマイコプラズマ肺炎の発生動向には、より一層の注意深い観察が必要である。

治療は抗菌薬投与による原因療法が基本であるが、Mycoplasma pneumoniaeは細胞壁を持たないために、β-ラクタム系抗菌薬には感受性はない。これまでは蛋白合成阻害薬であるマクロライド系(エリスロマイシン、クラリスロマイシン等)が第1選択薬とされてきたが、以前よりマクロライド系抗菌薬に耐性を有する耐性株が存在することが明らかとなっており(IASR速報:、IASR特集:マイコプラズマ肺炎)、近年その耐性株の割合が増加しつつあるとの指摘もあり、特に小児
科の臨床現場に対する影響が懸念される。

[PDF] マイコプラズマ肺炎流行に対する日本小児科学会からの注意喚起

2011年のマイコプラズマ肺炎は、夏期休暇終了後にその定点当たり報告数がさらに増加し、第49週のピークを迎え、年間の定点当たり累積報告数は2000年以降のこれまでの最多報告数(2010年、定点当たり累積報告数22.57)を大きく上回るものとなった。2012年は第1週から第35週まで一貫して2011年の報告水準を上回った状態が継続しているが、今後は夏期休暇の終了を迎えることとなり、報告数がさらに大きく増加していく可能性が高い。これからのマイコプラズマ肺炎の発生動向には、より一層の注意深い観察が必要である。

したがって、実際にマイコプラズマが肺炎を起こしていても、咽頭からの検体中には、菌体がほとんど存在しない場合もあり、検査結果が陰性であっても、必ずしもマイコプラズマ感染症を否定できないのです。


[PDF] 肺炎マイコプラズマ感染症の検査 -マクロライド耐性 ..

そして、発熱の次の多い症状は「咳」であり、90%の人が咳をきたします。痰のからみは41%しかいないので、やはり大人でも「乾いた咳」の方は多いですが「痰のからみがあるからマイコプラズマではない」とは言いにくいです。

マイコプラズマ肺炎は、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)を原因菌とする肺炎で、流行時には市中肺炎 ..

年齢群別では5~9歳31.4%、0~4歳30.2%、10~14歳18.6%、20~39歳7.8%、60歳以上5.3%の順となっている。2002年から2011年まで10年間にわたって0~4歳の割合が最多である状態が続いていたが、2012年はこれまでのところ、2000年、2001年と同様に5~9歳が最多であり、また10~14歳の報告割合は2000年以降では最多となっている。一方で14歳以下が全報告数の80%前後を占めていることは例年と同様であり、マイコプラズマ肺炎の報告の中心が小児であることには変わりはない(図3)

IDWR 2012年第35号<注目すべき感染症>マイコプラズマ肺炎

年齢群別では5~9歳31.4%、0~4歳30.2%、10~14歳18.6%、20~39歳7.8%、60歳以上5.3%の順となっている。2002年から2011年まで10年間にわたって0~4歳の割合が最多である状態が続いていたが、2012年はこれまでのところ、2000年、2001年と同様に5~9歳が最多であり、また10~14歳の報告割合は2000年以降では最多となっている。一方で14歳以下が全報告数の80%前後を占めていることは例年と同様であり、マイコプラズマ肺炎の報告の中心が小児であることには変わりはない(図3)

[PDF] 小児肺炎マイコプラズマ肺炎の診断と治療に関する考え方

マイコプラズマは、唾液などにのって他人の気管支や肺まで到達し、そこで増殖したマイコプラズマが肺炎を引き起こすきっかけになります。 基本的に咽頭・扁桃などの上気道でマイコプラズマが盛んに増殖しているわけではありません。 これらの部 位で検出されるマイコプラズマは、たまたま痰や咳によって下から運ばれてきたものであり、そもそも上気道に存在す る菌の量は少ないと考えられます。

代わりに、細胞膜を標的とするマクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、クラリスロマイシン、アジスロマイシン)が効果的です。

やはり肺炎を疑った時点で、どの程度の肺炎なのかを知る方法としてレントゲン検査やCT検査を行うことが多いですね。また実際、マイコプラズマ肺炎と一般的な細菌性肺炎では画像所見も異なることがしばしばあります。

マイコプラズマ肺炎に対する第1選択はマクロライド系抗菌薬で、アジスロマイシン、エリスロマイ

一方小児では抗体反応が強く長期に持続するため、実際の感染から長期にわたり、IgM 抗体が検出され続ける場合のあることが知られています。 このような点から、IgM迅速診断法は、マイコプラズマに感染していても、「陰性=感染していない」という結果が得られたり、過去に感染していて、今回はマイコプラズマに感染していなくても「陽性→感染している」という結果が得られたりすることがあり、正確ではありません。

マイコプラズマ肺炎は肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)による細菌性肺 ..

では、大人のマイコプラズマ肺炎の症状はどんなものでしょうか。日本で行われた平均年齢43.1歳(15歳~89歳)のマイコプラズマ肺炎90例の臨床報告によると、主な症状として以下を挙げています。

肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae: M

2011年第25週以降、マイコプラズマ肺炎の基幹定点からの定点当たり報告数は、1999年の感染症発生動向調査開始以来の同時期と比較して最も多い状態が2012年第35週現在まで1年間以上にわたって継続している。2012年第35週の定点当たり報告数は1.09(報告数510)と前週の0.98よりも増加し、昨年同時期の0.74を大きく上回っている(図1)。都道府県別では栃木県(5.57)、群馬県(4.25)、埼玉県(3.89)、岐阜県(2.80)、青森県(2.67)、愛知県(2.57)、福島県(2.43)の順となっており、全国平均を上回っているのは関東地方を中心に東日本の地域に多い(図2)

[PDF] マイコプラズマ肺炎増加に関する学会からの提言について(周知)

2011年第25週以降、マイコプラズマ肺炎の基幹定点からの定点当たり報告数は、1999年の感染症発生動向調査開始以来の同時期と比較して最も多い状態が2012年第35週現在まで1年間以上にわたって継続している。2012年第35週の定点当たり報告数は1.09(報告数510)と前週の0.98よりも増加し、昨年同時期の0.74を大きく上回っている(図1)。都道府県別では栃木県(5.57)、群馬県(4.25)、埼玉県(3.89)、岐阜県(2.80)、青森県(2.67)、愛知県(2.57)、福島県(2.43)の順となっており、全国平均を上回っているのは関東地方を中心に東日本の地域に多い(図2)

クラリスロマイシン(薬剤名:クラリス); アジスロマイシン(薬剤名 ..

本邦では成人のマイコプラズマ肺炎における耐性菌の出現状況は調べられていませんのでそのことには触れませんが,耐性菌による感染症例が既に報告されています 。最近 TFLX と同系列にあるレボフロキサシン (LVFX) が成人のマイコプラズマ疾患に対しての適応拡大を取得しています。しかし,LVFX の小児に対する安全性は確認されておりません。その他にガレノキサシン (GRNX) も成人マイコプラズマの適応があります。

EM;エリスロマイシン,MINO;ミノサイクリン,CAM;クラリスロマイシン,AZM;ア

診断には特異的IgM抗体迅速検出キットが開発され、臨床現場において活用されてきているが、幼児、学童の初回感染例では発病1週間以内では陰性を示すことが多く、また単一血清で高い抗体価であっても感染の既往を示している可能性を否定できない。最近は、PCR法やLAMP法による遺伝子検出が次第に多くの検査機関で実施されてきており、また平成23年10月からは医療保険の適応となった(厚生労働省ホームページ 参照)ことから、これらの検査によってより正確な診断が今後さらに普及することが期待される。マイコプラズマ肺炎は、かつては、他の病原体によるものも含まれる「異型肺炎」として発生動向調査が実施されていたが、1999年4月の感染症法施行により、現在の病原体診断に基づく調査となった。現在、マイコプラズマ肺炎のサーベイランスは全国約500カ所の基幹定点医療機関(2次医療圏域毎に1カ所以上設定された、300人以上収容する施設を有する病院)からの報告に基づいている。

肺炎 マイコプラズマ, Mycoplasma pneumoniae (以下Mp) は, 小児においても市中 ..

診断には特異的IgM抗体迅速検出キットが開発され、臨床現場において活用されてきているが、幼児、学童の初回感染例では発病1週間以内では陰性を示すことが多く、また単一血清で高い抗体価であっても感染の既往を示している可能性を否定できない。最近は、PCR法やLAMP法による遺伝子検出が次第に多くの検査機関で実施されてきており、また平成23年10月からは医療保険の適応となった(厚生労働省ホームページ 参照)ことから、これらの検査によってより正確な診断が今後さらに普及することが期待される。マイコプラズマ肺炎は、かつては、他の病原体によるものも含まれる「異型肺炎」として発生動向調査が実施されていたが、1999年4月の感染症法施行により、現在の病原体診断に基づく調査となった。現在、マイコプラズマ肺炎のサーベイランスは全国約500カ所の基幹定点医療機関(2次医療圏域毎に1カ所以上設定された、300人以上収容する施設を有する病院)からの報告に基づいている。

(4) 日本マイコプラズマ学会 : 肺炎マイコプラズマ肺炎に対する治療指 ..

[備考]
特別な集団(肝障害、腎障害、妊婦、授乳中、静注用(または筋注)抗菌薬の投与など)での使用と投与量については英国国民医薬品集を参照する。
経口投与は速放剤についてである。年齢範囲は平均的なサイズの小児に適用しており、実際には、処方者は治療される状態の重症度および同年齢の小児の平均的サイズに関連した小児サイズなどの他の要因を合わせた年齢範囲を用いる。
患者が経口薬を内服できて、重症度が静注用抗菌薬を必要としていなければ、第一選択として経口抗菌薬を投与する。
微生物検査結果が長期投与を必要とすることを示さない限り、また、患者が臨床的に安定しない限り、抗菌薬は5日以降は中止する。
肺炎マイコプラズマは約4年毎にアウトブレイクし、学童期年齢の小児に多い。
12歳未満の小児でのドキシサイクリンの使用については英国国民医薬品集を参照する。
または、250/62懸濁液5mlを投与する
48時間までに静注用抗菌薬を再吟味し、可能ならば経口抗菌薬への切り替えを考慮する。