「タイプによって起こりやすい副作用が違うことは分かった。じゃあ、効果はどうなの?
抗うつ薬や抗精神病薬によって錐体外路症状を引き起こした場合、その副作用を抑えるパーキンソン病薬(タスモチン、アーテンなど)が処方されることがあります。
しかしながら、新しい抗うつ剤ならではの副作用というのもあります。
(1)精神症状:失見当識や錯乱といった意識障害や、不安・焦燥感や落ち着きのなさ、軽躁状態などが特徴的。
(2)神経・筋症状:健反射亢進やミオクローヌス(筋肉のピクピクとした細かいけいれん)、筋強剛、振戦、失調など。
(3)自律神経症状:発熱、下痢、発汗、頻脈、血圧不安定など。
ふるえ、発汗、赤面、口の乾き、動悸のような交感神経の過活動による身体症状の緩和に効果があります。社会不安が特定の場面に限局している方に有効で10mg程度用いることが多いです。副作用として、低血圧、徐脈、抑うつ、不眠、気管支収縮などを認める場合があります。
それ以外に、なかなか相談しづらいために我慢されている方が多い副作用が、
また、効果は十分にあり、不眠が認められる場合は、状況によっては睡眠薬を使用することもあります。
シナプス間隙においてセロトニンの再取り込みをする部位をセロトニン・トランスポーターと呼び、SSRIはセロトニン・トランスポーターにおける再取り込みを阻害する事により効果を発揮します。セロトニン・トランスポーターの遺伝子型にはSS型、SL型、LL型があり、日本人ではSS型が8割、LL型が1割未満、欧米人ではLL型が6割を占め、パロキセチンはSS型に、フルボキサミンはLL型に反応率が高いとのデータがありますが、セルトラリン、エスシタロプラムについてはそういったデータはまだありません。SS型は幼少期の虐待による影響を受けやすく、LL型は服薬遵守しない人が多いとのデータがあります。
ですから、セロトニンが過剰に作用してしまって、副作用となるのです。
脳内の神経伝達物質であるセロトニン・ノルアドリナリン・ドーパミンの脳内活性を高めるお薬が抗うつ薬であることは他の記事で説明いたしました。しかし、抗うつ薬は遅効性であり、すぐには抗うつ作用は発揮されません。服薬後、神経伝達物質が脳内で上昇したことを脳細胞が察知し、神経伝達物質の放出にブレーキをかけてしまうシステムが存在するためです。お薬の効果が発揮されるには、このブレーキシステムが解除されなければなりません。実は、シナプス前自己受容体(5HT1A受容体,α2受容体)と呼ばれるブレーキシステムを解除するには、少なくとも2週間、抗うつ薬を継続する必要があります。遅効性である理由は、そのように推測されています。
うつ病の第一選択薬の一つとしてうつ病、うつ状態に適応があり、うつ病における症状のうち、特に不眠、不安、イライラ感や食欲不振に対して有効です。投与して1〜2週間という短期間で抗うつ効果が発現すること、他の抗鬱薬で問題となりやすい投与初期の吐き気、食欲不振などの副作用が少なく安全性が高いことが知られています。主な副作用は眠気、口の乾き、便秘、肝機能障害がありますが、副作用のほとんどが投与初期に発現し、ほとんどが軽度であり、もっとも副作用の少ない薬の一つと評価されています。SNSなどでは、太るということで、よく話題になるミルタザピンですがべての人で体重増加がみられるわけではありません。
そしてもう一つ、サインバルタに特徴的な効果として、があげられます。
特に「従来型抗精神病薬(定型抗精神病薬)」を長期服用している場合には、副作用として錐体外路症状を引き起こす場合があります。そのため錐体外路症状など副作用の少ない「新規抗精神病薬」に変更されることがあります。副作用を抑える効果的な対処法の一つだと考えられています。
*抗コリン作用(アセチルコリンの働きを抑えることで出現する副作用)
に効果が期待できます。このようなこともあり、抗うつ剤の中ではがあります。
反復性うつ病、高齢期のうつ病などに治療効果が証明されている精神療法です。現在進行形の対人関係と症状の関連を扱っていく治療法で、対人関係上の以下の4つの問題領域のうち1つまたは2つを選んで話をします。
サインバルタの作用は、その効果のバランスが似ているという特徴があります。
SSRIはヒスタミン受容体をブロックする働きがあるため、眠気が出ることもあります。一方で別の受容体に作用すると不眠が生じることもあります。真逆な副作用ですが、個人によって出現する場合としない場合があります。眠気が出る場合は、夕方や眠前に内服をする場合や不眠がある場合は朝に内服をしていただくことがあります。それでも改善がなく、生活に支障がある場合は減量や中止をします。
などが認められることも、多くはないですがサインバルタの副作用になります。
この薬は日本で初めて上市されたSNRIであり、うつ病、うつ状態に適応があります。マイルドに効くという定評があります。用法が1日2回から3回と多いですが、肝薬物代謝酵素CYP450系の代謝を受けないため、肝機能障害の患者さんに対してはSNRIの中では相対的に用いやすいです。主な副作用に、口の乾き、吐き気、便秘、排尿障害があります。
サインバルタの副作用について、他の抗うつ剤と比較してみましょう。
セロトニンの受容体が脳にあることで抗うつ効果や抗不安効果などが期待できますが、消化管(胃や腸など)にもセロトニンの受容体があるため、吐き気や下痢症状が現れることがあります。これらの副作用は投与初期に生じやすいですが、しばらくすると自然に軽減することがあります。軽度であれば内服を継続することもあります。しかし、副作用が強く出る場合は、無理せずに中止をしてもらいます。
そうはいっても、といわれています。性機能障害のうちでもレクサプロで多いのは、
デュロキセチン同様、うつ病、うつ状態に適応があり、うつ症状の改善に有効な薬です。また低容量では選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)のような特徴を持つことから、欧米では不安に対する効果が認められており、社会不安障害、全般性不安障害、パニック障害にも用いられています。主な副作用は吐き気、腹部不快感、眠気、めまい、口の乾き、頭痛です。デュロキセチンも同様ですが、肝機能障害のある患者では慎重に増量する必要があります。
※抗うつ剤についての副作用を比較したい方は、『』をお読みください。
軽症のうつ病では、支持的精神療法や、心理教育を行うことが基本であり、安易な薬物療法や体系化された精神療法は慎むべきとされていますが、中等症以上のうつ病では、抗うつ薬を単剤で十分量、十分期間使用します。初期に限っては抗不安薬(ベンゾジアゼピン系)を併用してもよいとされている他、眠剤の併用も考慮されますが、いずれも長期投与は推奨されていません。未成年のうつ病に対して十分なエビデンスのある抗うつ薬は現時点ではなく、一部にはSSRIなどに極めてよく反応する方がいるのは事実ですが、副作用の懸念から使用しないで治療をすることがほとんどです。詳細は本ページ下部で説明をしております。
レクサプロは、効果と副作用のバランスのよさに定評のある抗うつ剤です。
妊娠末期に本剤あるいは他のSSRI、SNRIを投与された妊婦から出生した新生児において、入院期間の延長、呼吸補助、経管栄養を必要とする、離脱症状と同様の症状が出産直後にあらわれたとの報告がある。臨床所見としては、呼吸窮迫、チアノーゼ、無呼吸、発作、体温調節障害、哺乳障害、嘔吐、低血糖症、筋緊張低下、筋緊張亢進、反射亢進、振戦、ぴくつき、易刺激性、持続性の泣きが報告されている。
サインバルタはを続けることで、少しずつ効果が期待できるお薬です。
12種類の新規抗うつ薬の大規模比較試験。結果については議論のあるところですが、有効性(治療反応性)と受容性(治療継続性:副作用が少なく中断率が低い事)からみた使いやすさの順位は、1位:エスシタロプラム(レクサプロ)、2位:セルトラリン(ジェイゾロフト)、3位:ミルタザピン(リフレックス、レメロン)、4位ミルナシプラン(トレドミン)・・・となっています(有効性ではミルタザピン、受容性ではエスシタロプラムが1位)。
サインバルタを開始すると、2週間ごとに効果を判定していきます。
トリプタノールは、古いお薬で副作用は多いのですが、非常に効果が強いお薬です。
サインバルタの副作用について、服用時期ごとにみていきましょう。
この副作用は診察でも打ち明けづらいかもしれませんが、飲み方のタイミングや、お薬の種類を変えるなどで改善することがありますので、悩んでいる方は主治医に相談してみてください。
ジェネリック医薬品と先発品の違いをきかれることも多いですが、と考えられます。
抗うつ薬や抗精神病薬はほかの薬剤と比べて副作用が起きやすいともいえ、特に錐体外路症状を引き起こした場合には、生活上において不快な思いをしなければなりません。
錐体外路症状の対策としては、下記3つがポイントになります。
レクサプロ錠10mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
うつ病、うつ状態に適応があり、糖尿病性神経障害に伴う疼痛や、線維筋痛症に伴う疼痛にも適応となっています。海外では、腹圧性尿失禁や、全般性不安障害に用いられる場合もあります。主な副作用は、吐き気、下痢、便秘、食欲不振などの消化器症状、眠気、口の乾き、頭痛、不眠、倦怠感、めまいなどがあります。
[PDF] レクサプロ錠 10mg、20mg に係る医薬品リスク管理計画書
レクサプロの副作用で最も多いのは、胃腸症状になります。承認時の臨床試験では、
頻脈(脈が速くなる)ことや心電図上、QT延長という所見が出現することで ..
様子を見ても副作用の改善がみられず、それでもそのお薬を継続するメリットが大きいときは、副作用をやわらげるお薬を使います。