この記事では、SGLT2阻害薬である4つの薬について詳しく解説しました。
この記事ではカナグル錠の副作用を解説したうえで、ダイエット効果や痩せる薬として使用できるか紹介します。メトホルミンとの併用や、フォシーガとの比較も解説するため、気になる方は参考にしてください。
ダイエットに使われることが多いSGLT2阻害薬は、「ルセフィ」や「カナグル」などです。
厚生労働省は8月25日、アストラゼネカのSGLT2阻害薬「フォシーガ」(一般名・ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)を慢性腎臓病(CKD)の治療薬として承認しました。CKD治療薬の承認は国内初。末期腎不全や透析中の患者には使用できませんが、それ以外のCKD患者には2型糖尿病を合併しているか否かに関わらず投与することができます。
です。SGLT2阻害薬を摂取すると、余分なブドウ糖を尿とともに排泄されるため、血糖値の過度な上昇を防ぎます。また、できます。
SGLT2阻害薬は、このSGLT2の働きを妨げることで効果を発揮します。
SGLT2阻害薬はどうやって効いているのかを説明する前に、腎臓でどうやって尿が作られているかを説明します。
尿の作り方は、次の通りです。
体重が減りやすい糖尿病治療薬には、SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬があります。
ジェネリック医薬品は全てのSGLT2阻害薬で発売されていません。
です。糖尿病治療で使われるインスリン分泌促進薬には、低血糖リスクがあるため、SGLT2阻害薬との大きな違いということができるでしょう。
超高齢社会を迎えるにあたり、現在、慢性腎臓病と心不全が重大な病気になることが指摘されている。慢性腎臓病は20歳以上の8人に1人が該当すると推計され、新たな国民病と問題視されている。この心不全の治療薬としてSGLT2阻害薬が急浮上し、2020年11月、厚生労働省が健康保険での適応を承認した。
ここでは、SGLT2阻害薬の効果や副作用についてご紹介していきます。
③上記3種のSGLT2阻害剤とメトフォルシン併用群では、HbA1cの減少が、フォシーガ(-1.2%)>カナグル(-0.73%)>ジャディアンス(-0.5%)となった。
この原尿ですが、健常成人では、1日150Lの血液をろ過して作っています。
原尿中のブドウ糖を、そのまま外に出すともったいないため、腎臓の尿細管という所で、SGLT1、SGLT2という蛋白質を通じて、体内に再吸収されます。
SGLT1とSGLT2は両方とも、糖分の再吸収に関わっており、原尿中のブドウ糖の約9割が、主としてSGLT2により再吸収されます。
上図は、SGLT2阻害薬のカナグリフロジン(カナグル)により、腎臓の尿細管で、SGLT2が阻害され、尿中に大量の糖分が漏れる様子を描いたものです。
ところで、SGLT2阻害薬を飲むと、どのくらい尿糖が増えるかご存知でしょうか?
これは、角砂糖(1個 3~4g)では、だいたい、20個~30個分に相当します。
結構、多くの糖分が外に出ていきますね。
SGLT2阻害薬の使用で起こりうる副作用には、以下のようなものがあります。
なお、SGLT2阻害薬は1型糖尿病の方にも使用できますが、低血糖のリスクを高めるケースもあるため注意を要します。
なお、全てのSGLT2阻害薬に共通する禁忌事項は、以下の通りです。
ルセフィは、ルセオグリフロジンを主成分とするSGLT2阻害薬で、他のSGLT2阻害薬と同様に2型糖尿病の治療薬として使用されています。
SGLT2阻害薬はその作用機序からケトアシドーシスに注意が必要です。
今回、Leiter教授より、カナグリフロジン(カナグル)、ダパグリフロジン(フォシーガ)、エンパグリフロジン(ジャディアンス)3種の差異についての講演で、現在の試験データを元に以下のような説明がありありました。
ジャディアンスよりも、ほかの「SGLT2阻害薬」の方が安価です。
尿の中に糖を出して血糖を下げます。比較的新しい薬で、心血管疾患を抑えることができるという研究結果もあり、近年はSGLT2阻害薬が処方される割合が増えています。糖尿病だけでなく心不全の患者さんにも使えるようになりました。ただし、高齢者、腎臓機能の低下がある方、利尿剤を使用している方は、脱水や血栓・塞栓症などに注意が必要です。主な副作用として低血糖、尿路・性器感染、脱水、頻尿、皮膚症状などがあります。
SGLT2阻害薬のカナグルとDPP-4阻害薬のテネリアを配合するがあります。
心臓と腎臓が影響を及ぼし合って互いの機能を低下させる「心腎連関」。糖尿病治療薬として開発されたSGLT2阻害薬が、心不全や腎臓病に対する有効性を示し、治療に新たな展開が訪れています。国内では昨年11月、アストラゼネカの「フォシーガ」が慢性心不全の適応を取得し、12月には慢性腎臓病への適応拡大を申請。日本ベーリンガーインゲルハイムの「ジャディアンス」も慢性心不全への適応拡大を申請中で、慢性腎臓病でも開発の最終段階に入っています。
そのため、SGLT2阻害薬で高い治療効果を期待することができます。
血液は腎臓で濾過され浄化される。濾過の過程で最初に作られる尿(原尿)には、まだ体に必要なものが含まれており、それらは再び腎臓で吸収され血液中に戻る。血液中のブドウ糖(血糖)も体に必要なもので、高血糖でなければほぼ100%再吸収され、尿糖としては排出されない。
このようなブドウ糖の再吸収を担っているのがSGLT2 で、その働きを妨げる薬がSGLT2 阻害薬である。血液中の過剰なブドウ糖の再吸収を減らし、尿糖として排出することで高血糖を改善する。
SGLT2阻害薬では心血管疾患や腎疾患に対するデータが示されています。
CKDは、糖尿病や高血圧症が原因で腎機能が低下する疾患。進行すると人工透析や腎移植が必要になるほか、脳卒中や脳梗塞で死亡するリスクが高まります。これまではCKDの適応を持つ薬剤がなく、治療には主に降圧薬のACE阻害薬やARBが使われてきました。CKDの国内患者数は1300万人に上ると推定されており、日本腎臓学会の柏原直樹理事長(川崎医科大腎臓・高血圧内科学教授)は「今回の承認は日本の多くのCKD患者にとって大きな希望になる」と期待を寄せています。
なお、SGLT2阻害薬の体重減少の効果は、あくまで副次的なものです。
⑤EMPA-REG Outcome study(ジャディアンス)での心不全、Cardiovascular deathに関してリスクが35%低下した。
SGLT2阻害薬は、摂取したブドウ糖を排泄します。つまり、できます。
ブドウ糖は、腎糸球体で原尿として180g/日 前後が出てくると、近位尿細管のS1,2 SegmentでSGLT2より160gが、S3SegmentではSGLT1より20gが吸収され、正常では尿中には出ません。しかし、高血糖の状態では、糖の再吸収能力を超え、尿糖が出現します。私たちは尿糖が出ると、どうにかして尿糖が出ないよう、インスリン製剤やDPP4阻害剤、その他多くの薬を使用し、αグルコシターゼ阻害薬のように便から糖を出してしまうことまでは考えつきますが、尿から糖を逆に出して、糖尿を治してしまおうという発想には、大変驚いた記憶があります。SGLT2は、糖を尿として多く出してしまうため、浸透圧利尿での脱水、老人ではそれに伴う脳梗塞、心筋梗塞などが出やすく、70歳以上の高齢者では原則適応外など、使用が難しい印象がありました。
以下に該当する人は、SGLT2阻害薬をおすすめできない可能性があります。
腎臓には糖の再吸収を行うたんぱく質、SGLT2がありますが、カナグル錠はSGLT2の働きを阻害し、血液の中にある過剰な糖を排尿して血糖値を下げる効果が期待できます。ナトリウムの再吸収を抑制し、血液をろ過する糸球体内の圧力を下げ、腎臓の機能低下を予防すると考えられます。その他にも、腎臓の炎症の抑制し、腎臓を長期的に保護する効果が見込まれている薬です。
また、以下のような方々も、SGLT2阻害薬の処方が難しいことがあります。
フォシーガが標的とするSGLT2は、腎臓の近位尿細管に特異的に発現するタンパク質で、ナトリウムと糖を再吸収する役割を担います。フォシーガはその働きを阻害する作用を持ち、当初は糖尿病の治療薬として開発され、日本では2014年に2型糖尿病、19年に1型糖尿病の適応で承認されました。一方、開発の過程では心臓や腎臓に対する効果もあることが示唆されたことから、それらに対する臨床開発も行われ、20年に慢性心不全の適応を取得。今回、CKDへの適応拡大の承認を得るに至りました。
メトホルミンとフォシーガの併用が検討されるポイントは以下の通りです。
SGLT2阻害薬 (内服薬)には、低血糖やケトアシドーシス、尿路感染症などの副作用が起きることがあります。
ジャディアンスを含むSGLT2阻害薬に、脱毛の副作用は認められていません。
ルセフィの血糖降下作用は、他のSGLT2阻害薬と同様に、腎臓での糖の再吸収を抑制することで発揮されます。
また、ほかのSGLT2阻害薬もは開発されていないのが現状です。
SGLT2阻害薬を服用することで尿中の糖が増えるため、主に膀胱炎等の尿路感染症、膣カンジダ症等の性器感染症が懸念されています。また、尿量増加による頻尿にも注意が必要です。
お年寄りでやせすぎた場合は、SGLT2阻害薬は中止する場合もあります。
フォシーガは、糖尿病治療薬として知られるSGLT2阻害薬の一つです。この薬は、体内の余分な糖を尿として排出することで、血糖値のコントロールを助けます。特に、メトホルミンとの併用が注目されています。メトホルミンも糖尿病薬で、異なるメカニズムで血糖値を下げます。この二つの薬を組み合わせることで、血糖コントロールを強化することが期待されます。