細胞の時刻を同調させるような食品成分の探索法を紹介する. ..
この実験系では、肝細胞が増殖するためにnicotinamideは必須であり、その濃度は5 mM以上必要で、20 mMを超えるとtoxicityがあり、最適濃度は10 mMであった。増殖因子はTGF-αやHGFでも同様の効果を認めた。20 ng/ml以上にしても10 ng/mlと差がなかったので以後、10 ng/mlを我々の実験の標準濃度としている。無血清で長期培養を行う時、7日~10日を過ぎると細胞の所謂“活き”が悪くなる。血清中に含まれる微量元素等が培養細胞に重要であることは以前からよく知られていて、中でも培養液中のseleniumと鉄の含量が影響するのであろう。市販されているITS (insulin, transferrin, selenium)は、一週間以上の無血清培養を行う場合には添加が必要である。これらの添加により初代培養肝細胞は分化機能を維持しながら1ヶ月以上培養可能である。nicotinamideの“培養”肝細胞の増殖に対する作用機序は、Inoueら(3)が指摘しているように、1)vitaminとして細胞内のNAD供与体であること、2)強力なpoly(ADP-ribose) polymerase (PARP) inhibitor作用を持つこと、によると考えられる。以前から肝細胞のPARP活性は、培養皿に接着後すぐに上がることは知られていた(5)。PARPによりタンパク質、特に核内タンパク質、のADPリボシル化がおこり、転写やクロマチンの制御機構にepigeneticな変化が起こる。その結果、初代培養肝細胞では増殖や分化に関係する遺伝子が不活性化されるため、細胞分裂が起こりにくく、分化機能の急速な低下を引き起こすと考えられる。nicotinamideの持つ強力なPARP阻害活性がタンパク質のADPリボシル化を抑制し、またNADの細胞内濃度を保つことで肝細胞の増殖能力及び多くの肝分化機能が維持されると推測される。PARP 阻害剤である3-aminobenzamide (3-AB)は、nicotinamideより強い増殖促進作用を持っているが、分化機能の維持は悪い、また弱いPARP 阻害活性を持つ3-acetylpyridine (3-AP)は、増殖促進作用は弱いが分化能の維持はnicotinamideより良かった(6,7)。一方、vitamin活性を持つがPARP阻害活性は持たないnicotinic acid を投与しても、nicotinamideほど増殖能力や分化能の維持効果はなかった。これらの結果は、肝細胞が持つ増殖・分化能力を培養下で維持するためには、エネルギー源の供給とヒストンなど遺伝子転写に関係するタンパク質などのepigeneticな修飾を抑えることが重要であることを示唆している。残念ながらその転写制御などについての解析は全くできていない。
酸化ストレス(H2O2)、概⽇時計の時刻を調整する作⽤のあるデキサメタゾン
〖閑話〗
Time-lapse撮影装置付きの顕微鏡で小型肝細胞の分裂を撮影しているときに興味深い現象を観察した。一つは、1核の肝細胞が細胞分裂をし、2つの細胞に分かれる直前に細胞質が再び融合し、、もう一つは、(多分)1核の肝細胞が4極分裂をし、である。2つ目については分裂の途中までであるので確かなことは云えないが、8Nの核が2Nずつ4つに均等に分裂しているだろう。nicotinamideを使わないこれまでの初代培養肝細胞では多核の巨細胞が出現するがそれらは細胞融合の結果であるので明らかにそれとは異なる。2核の肝細胞が出現する機序を解明する手がかりであるとは思うがどのように解析したらよいかわからない。
エネルギー源の供給という意味では、米国で行ったもう一つの研究が参考になる。当時、初代培養ラット肝細胞の分化機能の長期維持という観点からいうとLeibovitz L-15培養液を使った実験が最も良い結果を出していた(8, 9)。この培養液は、ウイルス培養用に開発された培養液で大気中でも細胞培養できるように個々の必須アミノ酸濃度を限界近くまで上げ、CO2-incubatorが無くてもバッファー効果を持つように調整されていて、NaHCO3を添加する必要がない。しかし、この条件下では増殖因子を加えても増殖させることはできなかった。ところが、このL-15培養液にNaHCO3とEGFを加え、CO2-incubatorで培養すると肝細胞は劇的に増殖をし始めた(10)。当時既にL-prolineがDNA合成に必須であることは知られていた(11、12)が、L-15培養液には含まれていなかったのでL-prolineも加えた。増殖能はnicotinamideと同程度で有りながら、分化能の維持はnicotinamideを用いた場合よりはるかに良かった。HCO3-は肝細胞の増殖には必要であり、培養液中の濃度によってDNA合成に影響を与えることもわかった(13)。市販の培養液のNaHCO3濃度は、それぞれの培養液が開発された時に使われた細胞や目的によって決められたもので肝細胞の増殖に合わせて決められたものではなく、例えばDMEMは約44 mMに調整されている(カタログ上)が、ラット肝細胞の増殖という点でいうと25 mMが最適である。我々の教室では25 mMに調整し使っている。L-15培養液が増殖能の維持に良い理由の一つに、必須アミノ酸濃度の高いことがある。DMEM/F12培養液に市販の必須アミノ酸濃縮液(DMEM/F12培養液の組成)を加えてL-15培養液におけるその濃度に近づけていくと肝細胞の増殖能が高まっていく(10)。また、L-15培養液を用いてラット肝細胞を増殖させるときれいにcontact inhibitionがかかる。Labeling indexで増殖する肝細胞の割合を見ていくと、DMEMなど通常の培養液では細胞密度に依存してなだらかに減少するのだが、L-15培養液を使うと肝細胞数が800細胞/mm2に近づくとDNA合成がほぼ止まるのである(10)。L-15培養液のアミノ酸濃度は、肝細胞の持つ増殖能力を発揮させるのに十分な濃度なのかもしれない。アミノ酸が肝細胞の増殖に必須であることはよく知られている。特に非必須アミノ酸を培養液から除くとcyclinD1発現が抑制され、肝細胞はS期に入らないことがわかっている(14)。nicotinamideをL-15培養液に加えると増殖にも分化能の維持にもよいのではないか、とよく聞かれる。しかしながら、両方を用いると細胞毒性が出て肝細胞は死ぬ。今のところその機序はわからない。
[PDF] 細胞老化における時計遺伝子の機能と病態学的意義 の解析
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まず(1)の視点について記述する(図1の①)。食・栄養がラメルテオン(メラトニン受容体作動薬)やデキサメタゾン(副腎皮質ステロイドホルモン)などの薬物と同様に、主時計や末梢時計をリセットできるか否かということを考える。これまでにわかったことでは、ヒトでもマウスでも食事の刺激は主時計のリズムに影響を与えないが、末梢時計の体内時計をリセットできる。1日3食とした場合にどの食事に同調するかという問いに対しては、一番長く絶食した後に取る食事すなわち朝食(breakfast=破る(break)絶食(fast))が重要であることを報告した。したがって朝食欠食で昼から食事を取る人は末梢時計のリズムは遅れながらリセットされる。夜遅く食べる人の事を考えたマウスモデル研究で、朝(7時)と昼(12時)は5時間空けるが、忙しくて夕食を取る時間がなく、昼と夕食を11時間ほど空け(昼食は12時、夕食は23時)、夕食から朝食は8時間にしたところ、昼食と夕食の間が一番長く絶食することになり体内時計は夜の23時の夕食を朝食と勘違いしてリセットされ、つまり夜型を引き起こすことが分かった。そこで、このような生活習慣は良くないということで、夕方の17時に夕食の半分を食べ、残りを23時に食べるように分食を行ったところ夜型化を解消した。したがって、ヒトの生活パターンでも、夕食が遅い人は体内時計の遅延化を防ぐためにおいて分食が良い。
サーカディアンリズムは、Dexによる同調処理が完了した後、144時間 ..
このように考えると、朝食欠食は体内時計を朝型にリセットできないことになる。ヒト試験で、点灯と消灯は7時と23時に固定し、食事時間を7時、12時、17時の場合と、12時、17時、22時の2条件で、主時計をメラトニンの分泌リズムで、末梢時計を皮下脂肪の時計遺伝子発現リズムで評価した。その結果、主時計は明暗条件を変えていないので食事時間の変更の影響を受けなかったが、末梢時計は5時間の食事時刻の後退に対して1-1.5時間ほど位相が後退した。つまり、朝食欠食では、例えば学生では1時間目は体内時計が十分に目覚めさせないので、低体温でボーっとしているが2時間目から機能し始めることになると思われる。
実験結果は、1991年のHepatologyに掲載された(4)。要点は、無血清培養によく用いられているDMEM/F12培養液に10 mM nicotinamideと10 ng/ml EGFを加えると初代培養ラット肝細胞は増殖するということである。培養5日目に細胞総数では約1.8倍に増えたが、その内訳をみると1核の細胞数は2.3倍に増えている一方、2核の肝細胞は減少した。多くの肝細胞は同期してDNA合成に入り、DNA合成の最初のピークは60時間目にみられた。nicotinamideを含まない通常の培養液の場合の48時間目と比べると遅れる。以後84時間目、104時間目とDNA合成のピークは同調し、ほぼ24時間間隔であった。この結果は、1核の肝細胞が少なくても3回分裂している可能性を示唆していた。3H-thymidineと2-bromo-5-deoxyuridine (BrdU)を交互に投与した2重染色法とSister choromatid exchangesを調べる手法を応用して、培養4日目までに10~20%の肝細胞が3回分裂し、4回目に入る細胞もいることを証明した。
[PDF] 時計遺伝子 PER2 の概日時計機能に関する研究
朝食の食事内容に関しては、でんぷん質の分解による血糖値上昇に伴うインスリンの分泌やタンパク質食のIGF-1(インスリン様成長因子1)分泌が重要である。また、水溶性の食物繊維は短鎖脂肪酸の産生を通して、魚油のDHA/EPAはGLP-1を介した作用で、体内時計のリセットにかかわっているので、これらの食材も朝食におすすめである(図1の①)。また、小中高生でも成人でも、朝食は、和食、交互の和洋食、洋食、シリアル食、欠食の順で、和食が最も早寝早起きであり、また朝食のタンパク質源に多様性があった(図2)。
ほとんどの生物は概日リズムを持っていますが、これは約24時間以内に発生する生物学的プロセスであり、睡眠覚醒サイクルから代謝に至るまでの細胞および生理学的プロセスの多様なレパートリーを調節しています。この時計のメカニズムは、環境の変化に基づいて生物を同調させ、分子的および生理学的事象の時間的調節を調整します。これまでに、NIH3T3線維芽細胞などの細胞株を用いて、1細胞レベルでも自律的な概日リズムが維持されることが実証され、概日リズムのメカニズムの解明に役立った。しかし、これらの細胞株は、多細胞性や堅牢な細胞間コミュニケーションを欠く均質な培養物です。過去10年間で、in vivoの形態学的構造と機能に類似したin vitro多細胞システムである3Dオルガノイドの開発、特性評価、および応用に関する広範な研究が行われてきました。この論文では、ヒト腸腸エンテロイドの生物発光レポーターを使用して概日リズムを検出するためのプロトコルについて説明し、これにより、in vitroで多細胞系の概日リズムを研究できます。
1) 同調因子として、50%ウマ血清の代わりに、他の動物の 50%血清(FBS でも良
概日時計
バクテリアから哺乳類まで、すべての生物は環境と複雑でダイナミックな関係を持っています。この関係の中で、環境変化への適応は生物の生存にとって重要です。ほとんどの生物は概日リズムを持っており、これにより約24時間の日周周期に機能を適応させ、最適化することができます。概日時計は、中央時計と周辺時計の階層的なネットワークであり、生理学的恒常性を維持し、生物を日々の変化と同期させるために協力して機能します1,2。哺乳類では、視交叉上核(SCN)に位置する中心時計またはマスタークロックは、光などの外部手がかりを受け取り、神経および体液性シグナル伝達経路の高度な相互作用を介して情報を末梢時計に伝達します3。中央時計に加えて、末梢組織は、組織特異的な時計制御遺伝子(CCG)4,5を調節する転写翻訳負フィードバックループ(TTFL)によって維持される独自の細胞自律的な概日時計メカニズムを持っています。この分子機構は、遺伝子発現、シグナル伝達経路、免疫応答、消化などの細胞および生理学的イベントにおいて、約24時間のリズム性を生み出します。概日時計は、ほとんどすべての哺乳類細胞に存在し、遺伝子の発現パターンの最大50%が概日リズムを示すことが実証されています6。CCGの豊富さを考慮すると、このクロックメカニズムの混乱は重大な生理学的問題を引き起こす可能性があります。したがって、概日リズムの研究は、本質的な生物学的メカニズムを解明し、新しい治療戦略を開発するために必要です。
デキサメタゾン (DEX)処理により、約 12 時間後に細胞間の周期が同調されるこ
コンタミする主なNPCは、肝上皮様細胞(Liver epithelial cell, LEC)およびFibroblastである。これらの細胞の増殖は、dimethylsulfoxide (DMSO)を添加することで抑制できる(殺すわけではない)。肝細胞をsemi-confluentの濃度で播種し、L-15培養液に増殖因子を加えて培養し、4日目から2%DMSOを加えると6日目で細胞数は約2倍になり、ほぼconfluentな状態になる。高度な肝分化機能を維持したまま約2ヶ月間、細胞数をあまり減らさずに培養することができる(16)。2%DMSOを培養液に添加すると初代培養肝細胞の高分化機能を無血清でも長期間維持できることは、Isomらにより既に報告されていた(17)。この培養条件ではNPCの増殖はほとんど認められない。しかしながら、vimentinをマーカーにしてLECやFibroblastの動態を調べると、肝細胞が死んでできる隙間にvimentin陽性細胞が徐々に増えてくる一方で、肝細胞の存在する部分ではほとんど増えないということであり、NPCが一見増えていないように見えるだけであった。1%以上のDMSO存在下ではNPCの増殖を抑制するが、肝細胞が存在しないとその効果は減少するので、肝細胞の分泌するある種の因子がNPCの増殖を抑制しているのだろう。また1%では肝細胞の増殖は抑制しないが、2%で肝細胞の増殖はほぼ完全に抑制される一方、分化機能は亢進する。この実験系を用いるとGap junctionタンパク質のCx32, Cx26を発現誘導し、長期間維持することができる(18,19)。加えて米国で上手く誘導できなかったSDHも発現させることができた(2)。これらの高度な肝分化機能は、HNF1, 3, 4及びC/EBPα, βの発現増加と相関しているのは云うまでもない(20)。DMSOをタイミングよく使うことにより増殖を抑制し、静止期に導入した肝細胞を再び増殖させることも可能である。L-15+EGF+2%DMSOからDMEM+EGF+nicotinamideへと培養液を交換することにより、静止していた肝細胞は再び増殖を始める(21)。これまで述べた初代培養肝細胞については英文総説を書いているので参照してほしい(22)。
とが知られている(図 2 A)。DEX 処理により分子時計の周期を同調させた細胞から経時
Invest Ophthalmol Vis Sci 55:7479-7485, 2014)。RGC displacementを考慮した前視野緑内障用に配置した検査点を用いたOCT対応視野計で、OCTによる構造変化と感度低下部位の対応を確認する研究を開始しています。この視野計のために開発して頂いたfocal pattern deviationなどを用いて、最適な感度・特異度が得られる陽性基準を求めたいと考え、たじみ岩瀬眼科の岩瀬愛子先生と共同研究を行っています。
て 2時間同調処理後、ルシフェリンを基質とし、発光量を 15分間隔で連続モニタ
朝食欠食が肥満の危険因子であることは疫学調査で良く分かっているが、ヒトの介入試験で、先に類似したモデルの朝食欠食で4時間遅れの食事をすると食欲や脂肪合成が増大するが、一方、体温や代謝が落ちるので肥満になる可能性が報告された。現在、トクホ製品や、機能性表示食品などは、摂取時刻の事は記述できないとされているが、時間栄養の視点で考えると、生体と相互作用する食品成分が機能を発揮するには適切な摂取タイミングがあると考えるのは想像に難くない。脂溶性の食品は朝の胆汁分泌が良いことと一致して朝の吸収が良いので、リコピン、DHA/EPA、セサミンなどは朝投与の方が効果的である可能性が知られている(図3)。また、図3には他の食品成分の朝・夕のいずれが効果的であるかという点も記述している。
100nMデキサメタゾンあるいは50% FBSを含むDMEM培地で2時間の同調後、D-ルシフェリン
Nicotinamideと増殖因子を加えて肝細胞を培養すると、3日目に多数の細胞分裂像を見ることができた。そのまま培養を続けると大型の肝細胞の中に明らかに小さな細胞集団が出現することに気がついた。核の形や性状は肝細胞と同様で細胞質も充実していることから形態学的には肝細胞そのものであるが、明らかに小さい。周りの細胞の1/2~1/3の大きさで培養経過と共に更に小さくなる。BrdUや3H-thymidineを用いてラベリングすると、1核の細胞が固まって増殖していた(図1)。
[PDF] 時計遺伝子の転写制御機構とその生理的意義に関する研究 山宿 大介
PNAS 2014 and 2015)ではマウスの網膜および角膜がこの中枢時計(視交叉上核; SCN)からの命令なしに、直接外部の明暗サイクルをneuropsin (OPN 5)を介することで感受し、それぞれの抹消時計を光同調ができるということが示されました。この局所光同調メカニズムが、眼圧変動の局所時計および眼圧を形成する房水産生場所である毛様体の局所時計にも存在することを確認するための実験を行ないました。第一にマウスの虹彩及び毛様体におけるmelanopsin (OPN4)およびneuropsinの発現をRT-PCRにて確認し、そのどちらのオプシンmRNAも虹彩毛様体に発現していることを確認できましたが、同じくmelanopsin, neuropsinを発現している網膜や角膜とは異なり、虹彩毛様体のみ,および網膜と角膜と共培養をin vitroで行っても、PER2::luciferase knock in マウスで確認できる範囲では光に感受性はありませんでした。その後wild-typeおよび錐体・桿体、内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)も持たず、実質的に盲状態であるOpn4-/-;rd1/rd1(melrd)マウスを用いて、一定期間の12時間明暗サイクル下で飼育した後に、melrdマウスが明期にactiveになったタイミング(wild-typeとちょうど逆位相の状態)で24時間経時的に眼圧を測定し、wild-typeの眼圧日内変動と比較することで、眼圧日内変動は光に直接同調することなくSCNのシグナルを受け取っていることを解明しました。(Tsuchiya S et al.
曲線が示され、光が同調因子であることの証明となる[Daan, 1976]。肝細胞の時計に ..
PloS One 2017)さらに、そのSCNから眼圧日内変動形成のシグナル伝達物質として、副腎ホルモンであるグルココルチコイドが重要な役割を果たしている可能性が考えられましたので、PER2::luciferaseマウスの虹彩毛様体にデキサメタゾンをin vitroで添加し、phase-responseを作成したところ、CT 8-12にてphase-delay、CT 16-20でphase-advanceが可能なことが示され、デキサメタゾンによって虹彩毛様体の局所時計がリセット可能なことがわかりました。さらには副腎摘出マウスの眼圧日内変動を測定し、眼圧日内変動が消失してしまうことが判明し、これらの結果から副腎ホルモンの1つであるグルココルチコイドが眼圧日内変動形成に深く関わっているという可能性を示すことができました。 (Tsuchiya S et al.
デキサメタゾンを添加すると, hsp47の発現は, コラーゲン合成の促進と同調せずに
最近血圧と食事内容に関する調査研究を行った結果、昼間のカリウム摂取不足や、Na/K比の大きさが収縮期血圧と正の相関を、夕食のエネルギー、脂肪、飽和脂肪酸、アルコール摂取が収縮血圧と正の相関を示した。つまり、高血圧予防には昼食のカリウム補給のために野菜や果物の摂取が勧められ、夕食は動脈硬化防止のため動物性の脂質を避けるのがよい。