デキサメタゾンとして6mg 1日1回 10日間(経口・経管・静注)


入院中の酸素投与が必要な患者に対するデキサメタゾンの投与は死亡率を低下させた(RECOVERY試験[4])ため、このような患者にはデキサメタゾン6mg、10日間(退院するまで)の投与を行う。酸素投与を行う必要がない場合のデキサメタゾン(6mg、10日間)の使用は、むしろ害の方が大きい可能性が同時に示されており、使用すべきではない。これは、酸素不要群ではアウトカムが悪い傾向があるためであり、その期間は発症から中央値6日(3~10日)であった[4]。酸素投与開始時にデキサメタゾンを使用する場合は、抗ウイルス薬であるレムデシビルとの同時併用が望ましい可能性があるが[5]、宿泊療養施設や外来ではレムデシビルは使用できないため、現実的にはデキサメタゾンの単独使用になるだろう。繰り返しになるが、酸素需要がない状況で、発熱が持続しているなどの理由でデキサメタゾンを使用してはならない。


入院COVID-19の生存日数は?デキサメタゾン6mg vs.12mg/JAMA

なお、デキサメタゾンが用意できない状況であれば、デキサメタゾン6mgと等力価のプレドニゾン40mg日、メチルプレドニゾロン32mg/日を使用してもよい。また、糖尿病と診断されないまま糖尿病を抱えた人もおられ、その場合にはステロイドの投与により高血糖が顕在化することもある。ステロイド高血糖は夕方にみられるため、場合によっては夕食前の血糖を測定することも考慮する。高血糖がみられる場合は経口血糖降下薬(低血糖になりにくいメトホルミンなど)も使えるようにしておくとよいかもしれない。

高度催吐性リスクに対しては、上記に示したように投与初日には、デキサメタゾン12mg (注射薬9.9mg) にする。また、遅発期の悪心・嘔吐に対して、2~4日目にデキサメタゾン8mgを経口投与する (図3A)。
中等度催吐性リスクに対しては、アプレピタント併用例でデキサメタゾン6mg (注射薬4.95mg) を投与し、遅発期の悪心・嘔吐に対して、2~4日目にデキサメタゾン4mgを経口投与する。なお、アプレピタント非投与例では、デキサメタゾンを12mg (注射薬9.9mg) とし、2~4日目にデキサメタゾン8mgを経口投与する (図3B)。

酸素投与が必要な患者でデキサメタゾン6mg 10⽇間の投与を推奨

デキサメタゾンとして6mgを1日1回、10日間にわたり服用します。体重40kg未満の患者さまでは0.15mg/kg/日へ減量を考慮し、肥満・過体重例では用量につき個別に検討することが推奨されています。また、患者さまの状態によっては経口・経管以外に、静注が選択される場合もあります。

2020年11月時点のデキサメタゾンの薬価は、デカドロン®錠4mgが31.9円/錠、デカドロン®注射液6.6mg2mLが299円/瓶です。内服薬の後発医薬品はありませんが、注射液では後発医薬品として富士製薬のデキサート注射液6.6mg2mLが156円/瓶として薬価収載されています。

• メタ解析の6研究においては6mgのデキサメタゾンよりも⾼⽤

デキサメタゾンの特許は切れていて、一般的な支持療法の選択肢であり、概ね安価です。WHOが2016年と2019年に低・中所得国の様々な医療機関を対象に行った調査によると、デキサメタゾンは、4mg/mlの注射用アンプル1本あたり中央値0.33ドル(範囲:0.13~3.5米ドル)で患者に提供されていました。国連の主要な調達先では、デキサメタゾンの4mgの注射用アンプル1本あたり中央値0.092ドルで供給できる可能性があります。

途中で症状が改善しても中止せず、最後まで服用するように指導します。手引きではデキサメタゾンとして6mgの服用が推奨されており、デカドロン®錠4mgを用いる場合では1回あたり1.5錠の服用が必要となるため、1回量を確認することもポイントです。

COVID-19 で入院した患者を対象とした非盲検対照試験で、患者を、デキサメタゾン(6mg/

方法
この比較対照非盲検試験では、Covid-19で入院した患者を対象に、デキサメタゾン(6mgを1日1回投与)を10日間まで経口または静脈内投与する群と、通常の治療のみを受ける群に無作為に割り付けた。主要転帰は28日間の死亡率であった。本論文では、この比較の速報結果を報告する。

RECOVERY 臨床試験では、デキサメタゾンを1日1回6mgで10日間、経口または静脈内投与しました。これより高用量のデキサメタゾンは、他の適応症で長期間使用されていて、安全であることが知られています。


一律デキサメタゾン 6mg/日の投薬ですが、症例によってはステロイド投与量 ..

デキサメタゾン6mgを経口または静脈注射で1日1回10日間使用するデキサメタゾン群2104人と、通常療法のみ(通常療法群:4321人)とに無作為に割り付けられた患者で、28日目までの死亡率が比較された。

した70歳代男性で、デキサメタゾン6mgで治療開始したが重症化し、人工呼吸器管理となった。そ

デキサメタゾンはRECOVERY 臨床試験において、経口(液剤または錠剤)あるいは静脈内投与で、10日間、1日1回6mgで使用されました。

デキサメタゾン6mg/dayもしくはヒドロコルチゾン50mg 8hおきの

「RECOVERY試験」では,デキサメタゾン6mgを10日間投与した群が標準治療群と比較して試験登録後28日での死亡率を有意に減少(21.6% vs. 24.6%)させた(図3)。特に人工呼吸管理を要した症例において,デキサメタゾン投与群の死亡率が29.0%と,対照群の死亡率40.7%と比較して高い効果を認めた(図4)13)。ただし,サブグループ解析では,試験登録時に酸素投与を必要としなかった群では予後改善効果に乏しかった(図5)13)

(ステロイドパルス療法) および標準治療(デキサメタゾン 6mg/day)を受けられた方

以上の結果から,実際の現場では酸素投与が必要な「中等症Ⅱ」以上のCOVID-19に対してデキサメタゾン6mg(実際の臨床現場にて点滴でステロイドを投与する場合には,静注用のデキサメタゾン製剤が6.6mg規格のため,6.6mg/日投与されていることが多い)または同力価のステロイドで治療している。逆に,わが国の『新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第6.0版』(2021年11月公開)においても,酸素投与を必要としない症例に対してはステロイドを使用すべきではなく,予後をむしろ悪化させる可能性が示唆されている,としている。

デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム; 6.6mg2mL1瓶

1日の投与量はデキサメタゾンで6mgとし、ヒドロコルチゾンでは160mg、(投与例としては8時間ごとに50mgまたは12時間ごとに100mg)、プレドニゾン40mg、メチルプレドニゾロン32mg(6時間ごとに8mg)とします。

デキサメタゾン6mg 1日1回内服 最長10日間 (フォローできる期間に限る)


次にステロイドの投与期間や投与開始日について考えてみよう。『新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き 第6.0版』では,「デキサメタゾンとして6mg 1日1回10日間まで」と記載されているのみで,最適な投与期間や投与開始日については詳しく言及されていない。

[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け

デキサメタゾン以外のステロイド製剤のCOVID-19に対するエビデンスは乏しいが,メチルプレドニゾロンの報告をいくつか紹介したい。イランから報告されたランダム化比較試験で,日本での「中等症Ⅱ」以上の酸素投与が必要なCOVID-19症例に対して,デキサメタゾン(6mg固定用量)投与群とメチルプレドニゾロン(2mg/kg)投与群が比較検討された。この研究は86例と少数例での検討であるが,メチルプレドニゾロン投与群では投与5日目,10日目の臨床的な状態がデキサメタゾン群に比べて有意に改善した。また,入院中に死亡した症例を除外した検討では,メチルプレドニゾロン群で入院期間の平均値が7.43日とデキサメタゾン群の10.52日と比較して有意に短いという結果であった。

般的には、0.15mg/kg/日(最大 6mg)で最大 10 日間あるいは退院まで投与される 1)2)。重症

対象となる患者は、いくつかの治療群に無作為に割り当てられました。デキサメタゾンは、そのうちの1つの治療群に、経口(液剤または錠剤)または静脈内注射で1日1回6mgが10日間投与されました。

[PDF] COVID-19 の薬物治療ガイドライン version 4 1

いずれの研究においてもデキサメタゾンは6mgの固定用量で規定されているのに対し,メチルプレドニゾロンは体重換算で薬剤の投与量がコントロールされている。したがって,実臨床の現場においてデキサメタゾンで治療するにしても,他のステロイド製剤で治療するにしても,体格の大きな若者と体の小さなおばあちゃまとで同量のステロイドで治療するのではなく,年齢や体重を勘案すべきである,と考えている。また長期にステロイドで加療するとなると,消化性潰瘍・血糖値・骨粗鬆症,そしてニ次的なその他の感染症の発症に注意する必要があることは言うまでもない。

[PDF] COVID-19肺炎に対する 量デキサメタゾンの治療効果

当院(日本鋼管病院/こうかんクリニック)では,筆者と薬剤部で協力してデキサメタゾン6mgと同力価のステロイド換算表を作成し,院内で周知することとした。デキサメタゾンはCOVID-19治療以外でも,たとえば様々な癌腫の治療としても重要な薬剤であり,本当に必要な症例に適正使用されるよう努めた。実際には,プレドニゾロン内服に変更して,多くの症例は乗り切った印象(下記の処方例)がある。

[PDF] COVID-19 の薬物治療ガイドライン version 5 1

処方例
●デキサメタゾン(4mg)1.5錠 分1(朝1.5錠)内服 7~10日間
●プレドニゾロン(5mg)8錠 分3(朝4錠,昼2錠,夜2錠)内服 7~10日間
●デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム6.6mg+生理食塩水100mL 朝1時間 点滴 7~10日間