一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN)カプセル 10mg、20mg、40mg


アメリカやドイツの研究では、1クールの期間中、累積で体重1 kgあたり120 mg以上の用量を服用することが、再発率を低下させるためには重要であると報告されています。つまり、体重60 kgの重症ニキビ患者の場合、1クールの期間をを6ヶ月間とすると、1日あたり約40 mgが必要量となります 17


一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN)カプセル 20mg

イソトレチノインを飲む適切なタイミングは、「食直後」です。脂溶性(しようせい)のため、脂肪分と一緒に吸収されていきます。空腹時に飲むと吸収が悪くなるため、効果が弱くなります。当然、飲み忘れにも注意していただきます。

イソトレチノインは再発率が比較的低いお薬ですが、それでも約30%前後の患者さんは再発し、数クール治療を受けなければならないケースがあります。できるだけ再発率を少なくするためには、「適切なタイミング」で薬を飲み、「適切な用量と期間」を守ることが大切です。

一般名:イソトレチノイン(ISOTRETINOIN)カプセル 10mg、20mg

なお、エトレチナート(チガソン)という乾癬の治療薬がありますが、こちらは親油性がより強く半減期が120日間と長いため、服用後に2年間の避妊が必要となります。イソトレチノインの半減期は15時間~20時間ですので、チガソンとは体内の残留性が異なります。

イソトレチノインの重大な副作用の一つに、妊娠した女性に投与すると流産や胎児の奇形を引き起こすという重篤な副作用があります。

イソトレチノイン(アクネトレント)の1ヶ月分30錠の料金(税込)です

当院では、医師全員がイソトレチノイン治療に精通しており、下記の事項を習熟しています。

ニキビ跡のクレーター(凹み)については、真皮という皮膚の深い部分に瘢痕組織(傷痕)が出来てしまっているため、イソトレチノインの効果は期待できません。

イソトレチノイン診療を受ける場合に、薬代以外の費用はかかりますか?

イソトレチノインは、皮膚のターンオーバーを亢進する作用があり、新しい肌に置き換わるスピードが速くなります。そのため、ニキビ跡の紅斑(赤み)を改善させる効果が期待できます。

イソトレチノインの効果は、最初の1ヶ月は悪化する可能性がありますが、その後2~3ヶ月で現れてきます。


特にお薬が届きにくいしこりニキビ(嚢胞性ざ瘡)にも効果があります。

イソトレチノイン内服中は肌が乾燥するため、保湿が重要です。当院でイソトレチノインを内服中の方は、処方後2カ月以内は一部のを割引価格で購入できるようになりました。詳しくは院内の資料をご覧ください。

では逆に、イソトレチノインが飲めない方はどんな人なのでしょうか?

イソトレチノインの用量は、ニキビの重症度、体重、肌の状態によって変わります。女性で20~40mg、男性で40~60mgが平均的な用量です。

これは、文献上のイソトレチノインの有効率・改善率と大きく変わりません。

20代の男性の患者さんです。12歳から、顔だけでなく、背中や胸などの体のニキビに悩まされていました。

イソトレチノインは医薬品医療機器等法上、未承認医療機器です。

こちらの患者さんは、6ヶ月後の肌の状態に満足されていたため、レーザーやピーリングなどのニキビ跡治療は希望されませんでした。ニキビが治った後に、跡の治療をするかどうかは、ご本人の希望を考慮して決定しています。

イソトレチノインは、どのような機序でニキビを治すのでしょうか?

初診時にイソトレチノインはニキビ治療薬であって、ニキビ跡を改善させる効果は少ないことを説明をしていますが、実際には肌のターンオーバーを亢進させる作用があるため、ニキビ跡の赤みも改善させる効果が期待できます。

イソトレチノインには以下のような副作用が見られることがあります。

治療開始から6カ月後の写真です。ニキビ跡の色素沈着は多数残っているものの、炎症は引き、膿疱性ざ瘡は治りました。

イソトレチノインは、1ヶ月後に皮脂が減ってきたことを実感できます。

イソトレチノインによる治療を開始しました。イソトレチノインは飲み薬ですので、頭皮や背中のニキビであっても、部位は関係なく効果を発揮します。

イソトレチノインを、4~8ヶ月内服した後はニキビができにくくなります。

ニキビの一時的な初期悪化を嫌がる患者さんもいますが、最初に説明しているため、途中で治療を中断する患者さんはほとんどいません。症例の方も治療に前向きであったために、ニキビを治癒させることができました。

イソトレチノインの重大な副作用の一つに、という副作用があります。

この患者のケースのように、イソトレチノインによる改善が乏しい場合、薬の量を増量していく必要があります。

・レーシック手術前後6ヶ月はイソトレチノインの服用をお控え下さい

ニキビの色による分類はあくまでも一般的な俗称であり、治療法に大きな違いはありません。重要なのは、ニキビができる原因である皮脂腺のつまりを改善することです。そのため、症状や患者の状態に応じて、適切な治療法を選択する必要があります。

イソトレチノインをはじめビタミンAを含んだ系統の薬では 妊娠がおすすめされません。

赤ニキビは赤く腫れ上がった炎症を持ったニキビの俗称です。白ニキビは、膿を持ったニキビのことを言います。黒ニキビは、ニキビの頭の部分の皮脂が酸化して黒くなった状態です。blackheadsとも呼ばれます。

当院では、次のイソトレチノイン内服治療薬を取り扱っています。

3ヶ月後の改善も乏しかったため、さらにイソトレチノインを増量し、5ヶ月目で赤い炎症性のニキビも膿を持った白ニキビも消失しました。ただ、ニキビ跡の凹みは一度出来てしまうと一生残ってしまうため、残存しています。

「アクネトレント®」は、イタリアの で製造されたイソトレチノイン内服治療薬です。

初診時に悪化する可能性を説明していたため、ニキビが悪化したにもかかわらず、前向きに治療に取り組んでいただけました。

イソトレチノインは様々な注意点があり、また効果も個人差があります。

治療開始1ヶ月後に、膿を持ったニキビが多数出現し、悪化の程度がひどかったため、イソトレチノインを増量しました。

下記に当てはまる方は、イソトレチノインを処方できない可能性があります。

【過去の治療歴】市販のニキビ治療薬(複数種類)、ピーリング石鹸、ビタミン剤、抗生物質(セフロキシム、ロキシスロマイシン)、漢方薬(桂枝茯苓丸加ヨクイニン、当帰芍薬散、荊芥連翹湯)、外用剤(アクアチムクリーム、ダラシンローション、ディフェリンゲル、ベピオゲル)、光治療(クリアタッチ)

・以下の方は、イソトレチノインの治療は避けていただいています。

個人輸入された医薬品等の使用リスクに関する情報はこちらのページ
イソトレチノインの個人輸入についての厚生労働省の注意喚起はこちらのページをご確認ください。

ニキビに悩んでいる方やイソトレチノインが気になる方はお気軽にご相談ください。

イソトレチノインは、医薬品医療機器等法上において国内で承認されていません。

①イソトレチノイン治療では頻回の採血検査の必要性は否定されている

増悪した場合は、なるべくニキビに刺激を与えないようにし、そのままお薬を継続して頂きます。また、症状が重度の場合は、抗生剤などを処方することもありますが、ほとんどの患者さんが当院に来院する前に、長期間、複数の抗生物質を飲んでおり、耐性菌などの問題もあって効果が出ないケースも多くあります。