マイコプラズマ ニューモニエという病原体(細菌とウイルスの中間の大きさと性質)が原因で気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症を引き起こします。


マイコプラズマ肺炎は進行が緩やかで初期段階では軽い症状に見えることも多いですが、適切な治療と対策が必要です。


マイコプラズマ肺炎の症状や検査、感染力について【大人の症状も】

しかし、マクロライド系抗生物質(クラリス、クラリシッド、ジスロマック)で効果がある菌としては、 もっとも有効であり、ほかの抗生物質では一部で気道に菌が残り感染を広げる可能性もあることから、現在でも第一選択薬はマクロライド系抗生物質になります。 マクロライド系抗生物質では効果がなく、マイコプラズマ肺炎の確定診断がついたお子さんには、そのほかの抗生物質であるオゼックス、ミノマイシンを投与することもあります。

マイコプラズマ感染症は基本的に自然治癒する疾患です。必ず抗生剤治療が必要なわけではありません。すでにご説明している通り、マイコプラズマ感染者の3~5%の方が肺炎などを発症します。キャップスクリニックでは、肺炎、気管支炎などのレントゲン所見がある場合に限り治療対象としています。

インフルとマイコプラズマ肺炎の同時流行に注意 自覚しづらい症状も

当院では、年齢(乳児、低年齢では少ない)、臨床症状、レントゲン所見、採血 (炎症反応の度合い)結果などを総合的に考えてマイコプラズマの診断を臨床的に行い、そのうえで必要に応じてDNA検査を行いながら、2~4日後の確定結果にて最終判断するようにしています。

実際、中国で気管支喘息のため入院した小児患者 22,882 例のマイコプラズマの陽性率を検査したデータによると、なんと18.41%(4,213人)もの子供がマイコプラズマに感染していた、というデータもあります。

この記事では、マイコプラズマ肺炎の症状、診断方法、治療、予防対策を説明しています。症状の進行が緩やかで、咳や発熱などが特徴です。

しかし、マイコプラズマの潜伏期間は2-3週間もあります。したがって、感染経路が特定できずに広がりやすいのです。しかも症状自体が発熱もなく「頑固な咳だけ」という特定しづらい状況なのにも拍車がかかりますね。

2023)一方で、東アジア以外の地域では肺炎マイコプラズマのマクロライド耐性率は低く、特に欧米では0〜20%と報告されている(Dumke R.

マイコプラズマ肺炎の原因や症状、治療法について解説。マイコプラズマニューモニエという細菌が、気管や気管支から感染して起こる肺炎です。

マイコプラズマ肺炎にかかった後でも、完全な免疫ができるわけではありません。一度感染しても、免疫は長く続かず、時間が経つと減少するため、再感染の可能性があります。

マイコプラズマは主に飛沫感染といって、咳やくしゃみなどにより細かい唾液や気道分泌物が空気中に飛び出すことで、約1メートルの範囲で人に感染させます。また接触感染もあります。


マイコプラズマ肺炎など約20種類の感染症のデータと情報をお伝えします。新型コロナウイルスとインフルエンザや手足口病やヘルパンギーナなど。

2022)。2023年の流行においても、北京、河南省の病院を受診した小児のマイコプラズマ肺炎において、マクロライド耐性がそれぞれ100%、91%であったと報告されている (Chen Y.

マイコプラズマ感染症(マイコプラズマ肺炎)急増にあたり、その対策について ..

したがって核酸検出法と同様「どうしても肺炎の原因を知りたい」「マイコプラズマであることを証明したい」という方は抗体価検査がおすすめになります。

マイコプラズマ肺炎藤沢市の小児科・アレルギー科 湘南台あかちゃんこどもクリニック ..

また、CRPなど他の炎症性マーカーと組み合わせることで、重症度もそれなりに推し量ることもできます。なにより、2-3日かかるのが難点ですが、血液検査でマイコプラズマ抗体価を測定すれば、精度の高い検査を実施することができます。

今回は最近流行しているマイコプラズマ感染症についてお話させていただきます。 目次

上記のようにマイコプラズマ肺炎では一般的な肺炎と違い白血球の数が少ないことが特徴であり「末梢白血球数が10,000/μL未満である」というのが診断基準の1つになりえます。

新型コロナウイルス感染症※, 報告数, 43, 流行なし, 43, 765, 警報レベル:14 ..

(参照:)
(参照:)
(参照:市販されている 5 種類のマイコプラズマ抗原検出キットにおける検出感度試験)
(参照:市中肺炎の画像 ―画像所見から原因微生物は推定可能か?)

マイコプラズマ肺炎 (まいこぷらすまはいえん)とは | 済生会

症状に応じて、解熱剤や去痰剤などの対症療法が行われます。体力の回復を促し、十分な休養と水分補給が必要です。

【歩く肺炎】マイコプラズマって、いったいどんな病気? | 医師ブログ

発熱が少ないマイコプラズマ肺炎は、かかったことを自覚しにくい病気でもある。「せきが長引いている人や、寝ている時や話している時もずっとせきが出て日常生活に困っている人、市販薬を飲んでも治りが悪い人は、発熱がなくても病院を受診してほしい」と伊藤院長は呼び掛けている。【井出礼子】

群馬県内の最新の動向 2025年第1週(12月30日~1月5日)

肺炎の重症度評価と肺炎の分類、またマイコプラズマ抗体価(PA法)という精度の高い検査をするためにも、血液検査を実施することがあります。

新型コロナウイルス感染症、マイコプラズマ肺炎の報告が続いています。 これらの ..

検査で確定診断をすることも可能です。 マイコプラズマ肺炎などマイコプラズマ感染症の確定診断を行うには、血液 中のIgM抗体を微粒子凝集反応を利用し、検査する方法が有効です。

マイコプラズマ感染症の多くは、いわゆる風邪と見分けのつかない症状で、約1週間程度の経過で治癒します。

こういったことから、年齢、病気の経過、レントゲン所見などから総合的にマイコプラズマ肺炎、気管支炎と診断することが多いのです。実際の検査で確定診断することもできますが、臨床症状とレントゲン所見から判断することが重要な疾患なのです。

マイコプラズマ肺炎の症状や咳の音は?

また、咽頭から検出し精度の高い「マイコプラズマ核酸検出(LAMP)法」という検査もあるものの、非常に時間がかかるので外来での診断には不向きです。

マイコプラズマは一度かかっても何回もなりますか?

実際、マイコプラズマ抗原検出キットの精度を確認した論文によると「咽頭ぬぐい液を材料にしているため、菌の増殖部位である下気道からの採取が困難であることから」あくまで診断材料の 1 つであり,適性診断のためには複数の診断法を併用するのが現状である」としていますね。

マイコプラズマ肺炎の診断で使われる検査についてご紹介します。

したがって、実際にマイコプラズマが肺炎を起こしていても、咽頭からの検体中には、菌体がほとんど存在しない場合もあり、検査結果が陰性であっても、必ずしもマイコプラズマ感染症を否定できないのです。

マイコプラズマは何日で治りますか?

2024)。一方で、EU/EEA域内の多くの国ではマイコプラズマ肺炎の届け出義務がないことから、情報は限られているとしている(ECDC, 2023)。
米国では全国規模のサーベイランス体制は取られていないものの、COVID-19流行以前は3~7年ごとに流行がみられていた。COVID-19の流行以降、米国内での発生は減少したものの、2024年には小児でのマイコプラズマ肺炎が増加していると報告されている(CDC, 2024)。
また、中国においては、2023年5月以降、小児における肺炎が増加しており、この原因としてマイコプラズマ肺炎が多くを占めていることが報じられた(参考:)。11月に行われた国家衛生健康委員会の記者会見では、呼吸器感染症が全国的に増加しており、その中でも特にマイコプラズマ肺炎が小児において重要な疾患であるものの、小児の呼吸器感染症の原因としてはインフルエンザをはじめとしたウイルス感染症が最も一般的であるとしている(国家衛生健康委員会, 2023)。

マイコプラズマ肺炎の検査方法はいくつかあります。

したがって、マイコプラズマかどうかを鑑別するだけでなく、重症度を推し量る意味でも画像検査は有用と言えます。

マイコプラズマ肺炎の主な症状には以下のようなものがあります。

マイコプラズマは、唾液などにのって他人の気管支や肺まで到達し、そこで増殖したマイコプラズマが肺炎を引き起こすきっかけになります。 基本的に咽頭・扁桃などの上気道でマイコプラズマが盛んに増殖しているわけではありません。 これらの部 位で検出されるマイコプラズマは、たまたま痰や咳によって下から運ばれてきたものであり、そもそも上気道に存在す る菌の量は少ないと考えられます。

大人がマイコプラズマを発症したら解熱して2日間は様子をみる

また、マイコプラズマ肺炎の小児1,401名を対象とした臨床試験では、画像の所見によって重篤になりやすいパターンがあるとのことで、重症度評価としても有用であるという結果もでています。