ジスロマックの有効成分アジスロマイシンは、肝臓で代謝される成分です。
●ジスロマック錠250mg<アジスロマイシン水和物>
〈適応菌種〉
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、クラミジア属、マイコプラズマ属
〈適応症〉
深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎
ジスロマックは、一部の細菌にのみ効果が認められている抗菌薬です。
患者は左ほほの腫れのため口腔外科を受診し、6月14日にジスロマック錠<処方1>を服用した。
その日の夜、患者は痒みで目が覚め、体を見たところ赤い発疹が体中にでていたが、痒みは我慢できる程度だったので、翌朝(6月15日)、同病院の皮膚科を受診した。皮膚科で特に薬疹の話はなく、病院での点滴(薬剤名は不明)と、<処方2>が処方され、プレドニン錠<プレドニゾロン>を朝昼と服用した時点で、ずいぶんと痒み、発疹は消えていた。
何に感染しているか分からない状態でジスロマックを服用しても予防にはならず、副作用リスクだけが残ってしまいます。
これらの症状は、ジスロマックが腸内細菌に作用するために起こります。
6月15日の夕食後に、患者が2日目のジスロマック錠を服用しようとしたところ、患者の娘が「発疹はジスロマックの副作用かもしれない」と心配になり、当薬局に電話にて連絡があった。
患者娘:「発疹がでて、今日皮膚科を受診したが、ジスロマックも一緒に飲んでよいか?」
電話対応した薬剤師は、薬歴を確認して以下の様に回答した。
薬剤師:「ジスロマックと皮膚科の薬との飲み合わせは大丈夫です」
患者は2日目のジスロマック錠を服用し、その数時間後から、昨日よりひどい発疹・痒み、顔面浮腫が発現してしまった。その後、ジスロマック錠による薬疹であったことが判明した。
患者家族からの「発疹がでて、今日皮膚科を受診したが、ジスロマック錠<アジスロマイシン水和物>も一緒に飲んでよいか?」との電話相談に対して、薬剤師は他薬との相互作用の問題を心配していると捉えて「服用しても大丈夫」と答えた。実際は、ジスロマック錠による薬疹が起こっており、その副作用を悪化させてしまった。
さまざまな感染症に対して効果が認められているアジスロマイシンですが、すでに。
患者は、A病院の皮膚科医および<処方2>を投薬した薬剤師に、「前日にジスロマックを服用した」ことを伝えたが、どちらからも中止の指示はなく、薬疹の疑いに関する言及もなかった。皮膚科医がジスロマック錠による薬疹を疑っていたかどうかは不明であるが、中止の指示をしていないため、薬疹を見逃していたと考えられる。
患者は、発疹が出た後に、内科へ問い合わせずに皮膚科にかかったことから、薬疹の可能性を疑わなかったと思われる。一方で、患者の娘は発疹をジスロマック錠の副作用ではないかと考えたが、処方した内科医師への連絡を行わなかった。患者および患者の娘は、ジスロマック錠の服用を皮膚科医師や薬剤師に伝えていたため、それを踏まえての両者が適正に対応していると思っていた様である。
また、<処方2>を投薬した薬剤師は、皮膚科にかかった理由や、プレドニン錠が処方された理由などを詳しく聴取しておらず、薬疹の可能性を認識できていなかった。
患者の娘からの電話に対応した薬剤師も、薬の相互作用を尋ねられているものだと思い込み、患者の薬歴を確認したが、問題ないと判断してしまった。そもそも、患者の娘の薬剤師への問いかけが「ジスロマックも一緒に飲んでもよいか?」であり、薬剤師が飲み合わせを心配しているものと捉える要因となってしまった。
アジスロマイシンの一般的な副作用は、主に胃腸症状となっています。
ジスロマックの副作用として起こりやすいのが、下痢などの胃腸症状です。
発疹・掻痒感などの症状に対しては、薬剤師、医師はまず、使用している薬剤による副作用の可能性を疑うべきである。また、患者に対して薬が処方された理由、疾患名などを聴取することは必須である。
患者、その家族が薬による副作用の可能性を疑った場合には、薬剤師や医師へ「薬を飲み始めてから発疹が出ているのですが、その薬による副作用の可能性はないですか?」のような具体的な疑問の内容を伝える必要がある。
成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1回経口投与する。 <骨盤内炎症性疾患>
また、ジスロマックは1週間以上作用するので、服用翌日以降に副作用が出ることがあります。
骨盤内炎症性疾患アジスロマイシン注射剤による治療後,1日1回250mg,経口投与。 用法・用量に関連する使用上の注意
症状は軽度なことがほとんどですが、服用から1週間前後は念のため副作用にご注意ください。
ジスロマック錠 250mg(骨盤内炎症性疾患、淋菌、プレボテラ
異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。これらの副作用はアジスロマイシンの投与中または投与終了後1週間以内に発現しているので、投与終了後も注意すること。また、アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから、これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意すること。
中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群は、皮膚、粘膜などに現れる重症型の薬疹であり、予後不良なこともあるので注意を要する。一般に、原因薬剤に曝露開始から1~3週間に発症するといわれている。急性汎発性発疹性膿疱症は、通常粘膜疹は伴わず、皮膚に現れる重症型の薬疹であり、一般的な初期症状として、小膿疱が紅斑上に多発する。一般に、原因薬剤に曝露開始から数時間~数日以内に発症する場合(すでに薬剤に対して感作されている場合)と曝露開始から1~2週間後に発症する場合(初めて服用した場合)がある。早期発見、早期治療が重要であるため、異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行う。治療中止後に再発する可能性があるため、症状の観察並びに治療は十分な期間行う。
ジスロマック錠250mgの効果・効能・副作用 | 薬剤情報 | HOKUTO
薬には効果(ベネフィット)だけでなく副作用(リスク)があります。副作用をなるべく抑え、効果を最大限に引き出すことが大切です。このために、この薬を使用される患者さんの理解と協力が必要です。
成人にはアジスロマイシンとして、1000mg(力価)を1回経口投与する。 〈骨盤内炎症性疾患〉
副作用の出やすさには個人差もありますが、下痢が起こりやすく、アルコールによってさらにお腹を下してしまう可能性があります。
骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎 【標準品と同じ】.
淋菌を適応菌種とするのは骨盤内炎症性疾患の適応症に限る。
5.1 淋菌を適応菌種とするのは、骨盤内炎症性疾患の適応症に限る。 <咽頭・喉頭 ..
1日1回500mg,3日間経口投与。尿道炎,子宮頸管炎1000mg,1回経口投与。骨盤内炎症性疾患アジスロマイシン注射剤による治療後,1日1回250mg,経口投与。
[PDF] 15員環マクロライド系抗生物質製剤 アジスロマイシン水和物錠
【1】尿道炎・子宮頸管炎,肺炎,骨盤内炎症性疾患を除く感染症:(1)本剤で治療開始し,4日目以降でも臨床症状が不変又は悪化の場合,医師の判断で適切な他剤に変更。(2)外国の臨床における体内動態試験の成績から,本剤500mgを1日1回3日間経口投与することにより,感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続することが予測されているので,治療に必要な投与期間は3日間とする。【2】尿道炎・子宮頸管炎:(1)投与開始後2~4週間は経過観察し,効果を判定。(2)本剤1000mgを1回投与することにより,アジスロマイシン感性のトラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)に対し有効な組織内濃度が約10日間持続することが予測されているので,治療に必要な投与回数は1回とする。【3】肺炎:(1)本剤で治療開始し,4日目以降でも臨床症状が不変又は悪化の場合,医師の判断で適切な他剤に変更。(2)アジスロマイシン注射剤から本剤に切り替える場合,症状に応じ投与期間変更可。
骨盤内炎症性疾患に対する有用性が認められている。 (2) 重大な副作用として ..
【11.1.1】ショック,アナフィラキシー〔呼吸困難,喘鳴,血管浮腫等が発現。また,アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから,これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意。[8.2参照]〕【11.1.2】中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),急性汎発性発疹性膿疱症〔投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与。これらの副作用はアジスロマイシンの投与中又は投与終了後1週間以内に発現しているので,投与終了後も注意。また,アジスロマイシンは組織内半減期が長いことから,これらの副作用の治療中止後に再発する可能性があるので注意。[8.3参照]〕【11.1.3】薬剤性過敏症症候群〔初期症状として発疹,発熱がみられ,更に肝機能障害,リンパ節腫脹,白血球増加,好酸球増多,異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状が発現。なお,ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く,投与中止後も発疹,発熱,肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意〕【11.1.4】肝炎,肝機能障害,黄疸,肝不全【11.1.5】急性腎障害〔乏尿等の症状や血中クレアチニン値上昇等の腎機能低下所見が認められた場合には投与中止〕【11.1.6】偽膜性大腸炎,出血性大腸炎〔偽膜性大腸炎,出血性大腸炎等の重篤な大腸炎が発現。腹痛,頻回の下痢,血便等が現れた場合にはただちに投与中止〕【11.1.7】間質性肺炎,好酸球性肺炎〔発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常,好酸球増多等を伴う間質性肺炎,好酸球性肺炎が発現。投与中止。副腎皮質ホルモン剤を投与〕【11.1.8】QT延長,心室性頻脈(torsade de pointesを含む)〔QT延長等の心疾患のある患者には特に注意。[9.1.2参照]〕【11.1.9】白血球減少,顆粒球減少,血小板減少〔[9.7.2参照]〕【11.1.10】横紋筋融解症〔筋肉痛,脱力感,CK上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇等が現れた場合には投与中止。また,横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意〕
骨盤内炎症性疾患(PID) | 原因不明と戦う総合診療医ドクターP
尿路性器クラミジア感染症はクラミジア・トラコマティスによる感染症です。主に性交によって伝播し尿道、子宮頸管、咽頭、直腸、肛門に感染します。オーラルセックス(咽頭性交)やアナルセックス(肛門性交)により咽頭や直腸といった性器外感染も増えてきています。また、妊婦では子宮内感染や新生児へ感染を起こすことがあります。
男性、女性ともに症状がない無症候性感染者が多くいます。2020年(令和2年)の全国統計では、性器クラミジア感染症は約28,000件と報告されており(以下「性器クラミジア感染症推移」参照)、年齢別では20代前半にピークがあります。
重症例では淋菌が上行し、男性では精巣上体炎、女性では卵管炎や骨盤内炎症性疾患を引き起こします。 ..
男性ではクラミジア性尿道炎、精巣上体炎を発症します。クラミジア性尿道炎は感染後1~3週間で発症するとされています。主な症状は、ですが、淋菌性尿道炎に比べて症状は軽いです。排尿時痛は程度によってや、単にといった訴えをする方がいます。痛みが広がると、会陰部や陰囊の症状を訴える方もいます。排膿に関しては、白色〜透明の分泌物が尿道から出現し、粘稠度が低く量も少ないことが多いです。尿道を陰茎腹側より外尿道口に向かって圧迫することにより分泌物を認めることがあります。一方で、無症状にも関わらず検査でクラミジア感染が判明することも多いです(無症候性感染といいます)。精巣上体炎になると精巣上体の腫れや軽度の痛みや発熱があります。
骨盤腹膜炎など骨盤内炎症性疾患(PID)の症状、治療法、感染原因
女性では子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患を発症します。クラミジア性子宮頸管炎は感染後1~3週間で発症します。帯下(おりもの)の変化、不正性器出血があることもありますが、ほとんどは無症状です。クラミジアを治療しないと子宮頸管→子宮→卵管→腹腔内と上行性感染し、上腹部まで感染が広がると肝周囲炎を起こします。下腹部痛や上腹部痛があり性交渉歴がある女性はクラミジアを検査する必要があります。卵管炎の後遺症として卵管通過障害や卵管閉塞を起こし、異所性妊娠(子宮外妊娠)や不妊症の原因となることもあります。
→ ジスロマック250mgを2錠(500mg)を1日1回、3日間(合計1,500mg)服用する
治療効果に影響することや、人によっては服用により副作用が出やすくなることもあります。