男児に多い検査…排泄性尿路造影にてcobra head sign ..


尿管瘤の存在を画像で確認するには、排泄性尿路造影、エコー、膀胱鏡検査、CT、MRI検査などが施行されます。


瘤,14% が過去の尿失禁手術,4% が尿道狭窄,3% が子宮脱によるものであった6 ..

尿管の異所性開口部に尿管瘤を合併したもので、こちらが8割を占め、とされます。

とくに尿路感染症は、膀胱尿管逆流を伴う場合に多いとされています。

Head-to-head placebo-controlled trial

正常は1本である尿管芽が発生の過程で2本発生し、腎盂と尿管が一つの腎臓から1本ずつ出て分離しているものを完全重複腎盂尿管といい、この完全重複腎盂尿管に異所性尿管瘤は合併しやすいとされます。

しかし、この膜が何らかの理由で脱落せず、尿管口の閉塞が持続したままとなると尿管瘤を形成すると言われています。

(PDF) [Ureteroceles in adult women: report of two cases]

をそれぞれ尾側に追っていくと、上腎から出た尿管は下腎から出た尿管よりもやや尾側の膀胱に開口(Weigert‐Meyerの法則に従ってます)して、その部位で尿管瘤を形成していることがわかります。

文字どおり、尿管が瘤状に拡張したもので、その様子から、コブラの頭状(cobra head apperance)と呼ばれることがあります。

Excretory pyelogram showing right hydroureter and cobra head ..

完全重複腎盂尿管に異所性尿管瘤を合併した症例でした。

尿路の奇形の一つに尿管瘤(読み方は「にょうかんりゅう」、英語ではureterocele)という病態があります。


尿管瘤とは

超音波検査で膀胱内の後壁に囊胞状の腫瘤が認められる(図1)。排泄性腎盂造影(intravenous pyelography:IVP)では瘤の部分がコブラの頭のようにみえる所見(cobra head sign)を呈する(図2)。排尿時膀胱尿道造影(voiding cystourethrography:VCUG)では瘤の尿道内への伸展の有無を確認する。同側姉妹尿管に50%の膀胱尿管逆流(vesicoureteral reflux:VUR),対側尿管に25%のVURが発生する。腎シンチグラフィーは所属腎機能の相対的評価に役立つ。

尿管瘤には種類があり、

尿路感染による発熱のほか,閉塞により水腎水尿管状態になると腹痛や腹部膨隆を呈する。さらに瘤部分が尿道内に嵌頓すると,排尿困難や尿線途絶が認められる。女児は瘤が尿道口から脱出する場合がある。

尿管瘤の原因としては、はっきりとしていません。

尿管瘤は尿管下端が膀胱内で囊状に拡張した疾患である。500人に1人の頻度で,男女比は1:4~7,両側例が10%ある。膀胱内に限局し主に単一尿管にみられる単純性尿管瘤と,瘤の下縁が膀胱頸部や尿道に及び,ほとんど重複腎盂尿管に発生する異所性尿管瘤に分類される。

尿管瘤とは、です。

160Ⅲ 小児泌尿器科学各論定義・概念1尿管瘤(ureterocele)は尿管の末端が嚢胞状に拡張したもので,膀胱,尿道あるいは膀胱から尿道にかけて認められる.病因・病態・疫学・分類21)病因発生原因はいまだに解明されていないが,尿管芽と中腎管の間に存在するChwallaʼs membraneの遺残,尿管末端の筋層形成異常,中腎管の異常拡張,尿管の発達不良(尿管芽の膀胱への開口遅延)が原因とする説がある.2)病態尿管瘤では尿が腎盂尿管に停滞するので,様々な程度の水腎水尿管症を呈する.高度な水腎水尿管症を伴う尿管瘤は,胎児期の超音波検査で発見される.また,症状として尿路感染症,腹痛,尿管瘤による排尿障害,尿失禁などがある.女児では尿管瘤が外陰部へ脱出し,外陰部腫瘤として認められることもある.なお,膀胱機能障害による尿失禁が持続することがある.3)疫学尿管瘤は小児の剖検例では0.2%に認められ,また,乳児の高度水腎症の14%を占める.女児は男児よりも3~7倍多い.左側が約60%と右側よりも多く,5~22%は両側性である.4)分類単一腎盂尿管(single system)に伴う尿管瘤と重複腎盂尿管(duplex system)に伴う尿管瘤があり,また,尿管瘤が膀胱内に存在する膀胱内(intraves-ical)尿管瘤と,膀胱頸部を越えて尿道に存在する異所性(ectopic)尿管瘤(あるいは膀胱外(extravesi-cal)尿管瘤)に分類される.膀胱内尿管瘤は単一腎盂尿管に多い.尿管瘤の約80%は重複腎盂尿管の上腎由来であり,尿管瘤の60~80%は異所性尿管瘤である.単一腎盂尿管に伴う尿管瘤の約30%は多嚢胞性異形成腎(multicystic dysplastic kidney: MCDK)であり,重複腎盂尿管に伴う尿管瘤の上腎は64%が組織学的に異形成である.診断3尿管瘤の大きさ・位置,水腎水尿管の程度,膀胱尿管逆流(vesicoureteral reflux: VUR)の有無,腎機能などを確実に診断することが重要である.鑑別すべき疾患に,異所性尿管が尿管瘤のように見えるpseudo-ureteroceleがある.pseudo-ureteroceleの壁は尿管瘤よりも厚い(>2mm)とされる 1).1)超音波検査尿管瘤の大きさ・位置および水腎水尿管症の程度などを診断するために有用な検査である(図1).術前の評価だけでなく,術後においても超音波検査が画像診断の中心となる.2)排尿時膀胱尿道造影排尿時の尿管瘤による尿道閉塞の有無,VURの合併などを確認するために必須の検査である(図2).重複腎盂尿管に伴う尿管瘤では同側の下腎の約60~70%,対側腎の20~40% にVURの合併を認める.3)核医学検査(腎シンチグラフィまたはレノグラフィ)腎機能を客観的に評価できるので,腎を温存す18尿管瘤A.腎・上部尿路の先天異常Ⅲ 小児泌尿器科学各論

・尿管瘤 尿管下端が瘤状に膨れ、VUR、尿通過障害 →水腎・結石・感染を生じる。 女児では外尿道口から脱出しうる。 尿路造影でコブラヘッドサイン+となる。

治療の目的は、尿路感染を減らし、今後の腎機能低下を予防することです。異所性尿管に起因する持続性尿失禁は手術により消失します。小さな膀胱内尿管瘤や所属腎機能がなく尿路拡張が消失した症例は、経過観察することができます。尿管瘤では内視鏡を利用して尿管瘤に孔をあけて尿管瘤を虚脱させる方法が簡単で負担が少なく、重症尿路感染や尿管瘤脱出の際の緊急処置としても有効です。ただし異所性尿管瘤では手術後切開創からの尿の逆流を50-100%に認めます。
腎での手術は、所属腎と尿管の一部を摘出して下部拡張尿管や尿管瘤を虚脱させる方法です。重複腎盂尿管では上腎の尿管を下腎の腎盂に吻合したり、膀胱側方で上腎の尿管を下腎の尿管に吻合したりする方法で機能のある所属腎を残すこともできます。
膀胱での手術はVURなど他の理由で膀胱手術が必要な症例に選択され、尿管瘤は切除または開窓し、高度拡張尿管は形成して、逆流しないように尿管を膀胱に植えかえます。
所属腎と所属尿管をすべて摘出する方法は、従来負担が大きな手術でしたが、腹腔鏡下手術により比較的容易に行えるようになりました。

尿管瘤とは?原因や治療まで画像診断まとめ!

女児では尿道口から尿管瘤が脱出することがあります。また女児の異所性尿管では下腹部を圧迫すると外陰部の開口部や膣から尿流出を認めることがあります。
超音波検査では、尿管瘤・異所性尿管のいずれも多くの症例で水腎水尿管を認めます。膀胱内に風船状の瘤を認めれば尿管瘤と診断できます。
排尿時膀胱尿道造影では、尿管瘤は造影当初に陰影欠損として認められます。女児膣開口尿管では、膣造影で約80%に膣からの逆流を認めます。核医学のDMSA検査は所属腎機能の評価に必要です。MRIを用いたMRウログラフィーや造影CTは必須ではありませんが、尿路全体像がよくわかります。膀胱鏡は、尿管瘤や異所性尿管の開口を直接みることができますが、全身麻酔を必要とするので手術直前に行うのが一般的です。

完全重複腎孟尿管に合併せる尿管瘤の2例

尿管の下端が瘤状に膨らんだ状態で、尿の通過障害のため水腎水尿管となります。しばしば膀胱尿管逆流を伴います。尿路感染の頻度が高く、乳児では重症尿路感染も少なくありません。尿管瘤が尿道に落ちこんで排尿困難になったり、女児では膀胱頚部の発育が悪く難治性尿失禁になったりすることもあります。完全重複腎盂尿管の上腎所属尿管瘤は圧倒的に女児・異所性尿管瘤が多く、多くは手術が必要です。単一尿管の尿管瘤は男児・膀胱内のものが多く、小さな尿管瘤は小児期には無症状のことが多いですが、将尿管瘤内に結石を生じるリスクをもちます。尿管瘤下端が膀胱内にとどまるものを膀胱内尿管瘤、尿管瘤下端が膀胱頚部を越えて尿道へ伸びるものを異所性尿管瘤といいます。

尿管瘤について

尿管瘤を見た場合、完全重複腎盂尿管の有無や他の尿路奇形などを合併していないかなどのチェックが重要です。

水腎症、腎結石、膀胱尿管逆流に伴う尿路感染症、尿失禁etc

73歳,男性。主訴は無症候性肉眼的血尿。排泄性尿路造影にて左尿管下端部に拡張像が認められ,膀胱鏡検査にて左尿管口部に非乳頭状・浮腫状の腫瘤が認められた。尿管瘤表面を生検したところ,移行上皮癌,gradeⅢと判明したため,膀胱移行上皮癌を合併した左尿管瘤と診断し,経尿道的に尿管瘤および膀胱腫瘍切除を施行した。

異所性尿管、尿管瘤

通常退院後1~2週間目に外来に来てもらい傷の具合を見ます。傷はフィルムでシールされていますので自宅で消毒などは不要です。縫った糸はすべて皮膚の下に隠れており数週間で吸収されるため抜糸はありません。
手術後1~2ヶ月はつなぎめがむくむため水腎症が悪化する場合があります。通常3ヶ月でエコーをおこない水腎症が改善していれば1年後にエコーと利尿レノグラムを行い手術前と比較します。年長のお子さんでは排泄性尿路造影をおこなってつなぎめの形を確認する場合もあります。
膀胱の部分で手術を行った場合(尿管新吻合術・経尿道的尿管瘤切開術)は手術後3ヶ月で排尿時膀胱尿道造影を行い逆流がないかどうか確認します。1年後からは年に1回外来に来てもらいエコーで状態を確認します。
経過観察の期間はお子さんの状況によって異なりますが術後経過に問題がない場合は就学前は年1回、小学校時代2~3回、中学校1回、高校1回の頻度での外来受診をお願いしています。

膀胱腫瘍を合併した尿管瘤 (臨床泌尿器科 43巻6号)

膀胱の中に飛び出している尿管先端に穴を開けるので術後に尿が膀胱から腎臓へ逆流する頻度は高いといえます。ただし逆流があるからすぐに再手術が必要とはいえません。
これらの合併症をきたした場合は術後十分に経過を見てから、本当に再手術が必要なのかどうか慎重に判断をすることになります。またステントを使わないで手術を行った後に一時的に水腎症が悪化することがあり、その場合は麻酔をかけてステントを入れる場合があります。