日本皮膚科学会第900回東京地方会から(令和4年2月19日)
皮膚・粘膜に関しては、非瘢痕性脱毛が2点、口腔内潰瘍が2点、亜急性ないし慢性皮膚LEが4点、急性皮膚LEに6点の点数がついている。今後の参考にしたい。
日本皮膚科学会第900回東京地方会から(令和4年2月19日)
SLEの分類基準は2012年のSLISS(Systemic Lupus International Collaborating Clinics)が用いられてきたが、あたらしい分類基準が、欧米のコラボで提案された(Arthritis & Rheumatology 71:1400-1412,2019.)。抗核抗体が80倍以上の患者をまずエントリーし、抗核抗体が陽性となる他疾患、全身性強皮症、皮膚筋炎、シェーグレン症候群を除外したあと、臨床症状として、全身症状(発熱)、血液、神経、漿膜、皮膚・粘膜、筋・骨格、腎に生じる病変に対して2点から10点、また免疫学的検査異常として、抗リン脂質抗体、補体、SLE特異的抗体に対して2点から6点の点数を付加し、すべての合計が10点以上でSLEと診断する。
1カ月前から認知症に対して抑肝散の内服を開始した超高齢者。焦燥性興奮は改善したが、両下肢の浮腫に加えて軽微な外傷で血腫を生じるようになった。抑肝散に含まれるカンゾウによる下肢浮腫と考え、抑肝散の中止、血腫穿刺、弾性包帯併用で改善した。カンゾウの主成分であるグリチルリチン酸は副腎皮質ホルモン様の作用を有しており、偽アルドステロン症を生じることがある。低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウムや体液貯留による浮腫が主症状で、低カリウム血症によるミオパチーや不整脈などが出現することもある。
日本皮膚科学会第900回東京地方会から(令和4年2月19日)
同じような症例を経験するが、ケブネル型白斑という症状名を聞いたことがなかったので、印象に残った。今後使わせてもらおうと思う。
発症機序に関してはそれほど簡単ではなさそうだが、サイトカインの不均衡ということはできるのだろう。今後も様々なケースが出てくると思われる。
日本皮膚科学会第899回東京地方会から(令和3年12月18日)
高価なために抗体製剤の治療に進まない重症の乾癬、アトピー性皮膚炎患者は少なくない。安価になればそれだけ多くの患者に使用することができるようになるだろう。研究を進めてもらって、安価な抗体製剤を作ってほしい。
現在の抗体医薬はヒト化抗体や肝前ヒト抗体が主体だが、今後は単鎖抗体、Bispesific抗体、さらにはナノボディー抗体の開発へと進んでいく見込みである。アルパカの血清中に存在する重鎖のみで構成されている重鎖抗体とよばれる抗体は、抗原とシングルドメインのみで結合するという特徴がある。アルパカ重鎖抗体由来ナノボディー抗体は物理化学的にも安定で、親和性はヒト抗体と同等、遺伝子改変が容易で、大腸菌で調整が可能なため安価に作製できる。
日本皮膚科学会第899回東京地方会から(令和3年12月18日)
有名な副作用だが、忘れがち。それ以上に認知症の症状緩和薬として抑肝散がよく用いられていることを知った。下肢の浮腫はカルシウム拮抗薬の内服歴を聞くようにしているが、今後はカンゾウを含む漢方薬にも注意していこうと思った。
15歳男児、電撃性ざ瘡(acne fulminans)の診断。PSL 40㎎、DDS 50mgで改善した。電撃性ざ瘡の診断は、①急激に発症する重篤な潰瘍と結節性嚢腫を伴うざ瘡、②1週間以上続く関節痛、筋肉痛、③1週間以上続く38℃以上の発熱、④血沈 50㎜/h以上、CRP 5㎎/dl以上、⑤骨病変(骨シンチにて以上集積、X線にて骨改変像)、①②が必須で、③~⑤のうち2つを満たすもの。
日本皮膚科学会第898回東京地方会から(令和3年10月16日)
70歳代の男性。頚椎症あり。右C6領域の帯状疱疹罹患後に、頚椎症の神経支配領域である両側上腕(右は帯状疱疹罹患部位の上方)に激痒を生じ、掻破で結節性痒疹となった。6か月間のステロイド外用、抗ヒスタミン薬内服で改善なし。brachioradial Pururitusと診断し、ミロガバリン10㎎/日の内服を開始したところ、2週間後にかゆみは消退し、痒疹結節も扁平化してきた。BRPは中年女性に多く、3/4の症例は両側性。脊髄性のかゆみで、抗うつ薬、抗痙攣薬が有効とされる。
日本皮膚科学会第898回東京地方会から(令和3年10月16日)
頚椎症から脊髄に病変を生じて、帯状疱疹によって神経根のダメージが増強され、抑制性ニューロンが破綻した結果、中枢性のかゆみが増強したらしい。部分的に激しく生じている結節性痒疹に対する治療として、神経障害性疼痛治療薬を考慮してもいいかもしれない。
健康成人において、クラリスロマイシン錠剤(250mg)を経口投
クラリスロマイシン錠200「MEEK」と標準製剤を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(クラリスロマイシン200mg(力価))健康成人男子に絶食単回経口投与して血清中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された(添付文書の図、表)。
コルヒチンとして1日0.5~1mg、発作予感時には1回0.5mgを経口投与する。<家族性地中海熱>通常、成人にはコルヒチン ..
ブドウ球菌属、レンサ球菌属などの好気性グラム陽性菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、カンピロバクター属などの一部のグラム陰性菌、ペプトストレプトコッカス属、マイコプラズマ属、クラミジア属及びMycobacterium avium complexに対する抗菌作用は他のマクロライド系抗生物質と同等以上であり、良好な組織移行性を反映して、各種感染症モデルですぐれた防御及び治療効果を示す。ヒトの主代謝物である14位水酸化体は、ブドウ球菌属などに対して未変化体とほぼ同等の抗菌力を有するが、Mycobacterium avium complexに対しては未変化体よりも弱い。
コルヒチンは、痛風発作や家族性地中海熱(FMF)の治療に用いられる薬です。市販で購入することはできず、処方箋が必要な医薬品となっています。
広島大学病院(広島県)、浦添総合病院(沖縄県)、北里大学病院(神奈川県)、獨協大学日光医療センター(栃木県)、昭和大学病院(東京都)、北光記念クリニック(北海道)、佐賀大学医学部附属病院(佐賀県)
[PDF] マクロライド系抗生物質製剤 日本薬局方 クラリスロマイシン錠
2.ヘリコバクター・ピロリの除菌判定上の注意:ランソプラゾール等のプロトンポンプインヒビターやアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン等の抗生物質の服用中や投与終了直後では、13C−尿素呼気試験の判定結果が偽陰性になる可能性があるため、13C−尿素呼気試験による除菌判定を行う場合には、これらの薬剤の投与終了後4週以降の時点で実施することが望ましい。
抗菌薬相互作用 整理BOX[第13回]基礎疾患が加わると禁忌に?
ハプテンとは、分子量が数百以下と小さいため、免疫原性を欠き、反応原性のみをもつ抗原で、不完全抗原と呼ばれる。抗菌薬などの薬剤やニッケルなどの金属のほか、脂質や核酸などがこれにあたる。特異抗体と反応はするが、単体では免疫反応を惹起しないが、高分子のキャリアータンパク質と結合することにより免疫原性をもつようになる。プロハプテンとは、それ自身はハプテンにならないが、皮膚の組織中にある酵素によって親電子性物質に変化しハプテンとなる物質。ウルシオールがそれにあたる。プレハプテンとは、酵素によらず、熱、光、酸素などのような物理化学的修飾で感作性物質になる化学物質で、アビエチン酸、d-リモネンなどがこれにあたる。
コルヒチン錠0.5mg「タカタ」との飲み合わせ情報。高田 ..
1.ラットにアモキシシリン水和物(2000mg/kg/日)とランソプラゾール(15mg/kg/日以上)の4週間併用経口投与した試験、及びイヌにアモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、ランソプラゾール(100mg/kg/日)、クラリスロマイシン(25mg/kg/日)の4週間併用経口投与した試験で、アモキシシリン水和物を単独あるいは併用投与した動物に結晶尿が認められているが、結晶はアモキシシリン水和物が排尿後に析出したものであり、体内で析出したものではないことが確認されている。
チン0.5〜1.0mg/日を投与してよいと考えられる。 コルヒチンは経口投与 ..
3.薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導する(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている)。(取扱い上の注意)
コルヒチン製剤の用語解説 - 製品名コルヒチン(高田製薬) イヌ ..
1.レジオネラ肺炎の治療において単独で使用することが望ましいが、患者の症状に応じて併用が必要な場合には次の報告を参考に併用する薬剤の特徴を考慮し選択する。1).レジオネラ肺炎の治療において、中等症以上の患者にリファンピシンと併用し有効との報告がある。
炎症反応の亢進した2型糖尿病合併冠動脈疾患患者を対象としたコルヒチン ..
低出生体重児及び新生児に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
医療用医薬品 : コルヒチン (コルヒチン錠0.5mg「タカタ」)
パーキンソン病による不随意運動抑制のために用いられることの多い薬剤。内服を開始して1年後に、四肢の網状皮斑が目立つようになった。神経内科領域では有名な副作用だが、放置されていることが多い。症例によっては四肢の浮腫を伴うことがあり、浮腫も網状皮斑も内服中止によって改善する。
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また、ラットにクラリスロマイシン(160mg/kg/日)、ランソプラゾール(50mg/kg/日)及びアモキシシリン水和物(500mg/kg/日)を併用投与した試験において、母動物での毒性増強とともに胎仔発育抑制増強が認められている。更に、ラットにクラリスロマイシン(50mg/kg/日以上)、ラベプラゾールナトリウム(25mg/kg/日)及びアモキシシリン水和物(400mg/kg/日以上)を4週間併用投与した試験で、雌で栄養状態悪化が認められている。2.ヒト母乳中へ移行することが報告されているので、授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせる(なお、動物実験(ラット)の乳汁中濃度は、血中濃度の約2.5倍で推移した)。